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朝の光(聖書の言葉)

ダニエル書 解説 1  2018.8.26

ダニエル書

捕囚地での預言書として,
 
ダニエル書,エゼキエル書
 
があります。


 
○ 

 
ダニエル書
 
 
ダニエル書は

ダニエル自身をその著者としています。

(ダニエル9:2,10:2)。

 
またイエスも

ダニエルが著者だとしています。

(マタイ24:15)。

 
ダニエル書が書かれたのは,

紀元前540年と530年の間と

いわれています。
 
 
紀元前605年,

バビロンの王ネブカデネザルが

ユダを攻め取り,
 
その住人達の多くを

バビロンに移した時に

ダニエルも一緒に

バビロンに移されました。
 

その後ダニエルは

ネブカデネザルと

その後継者達の王宮で

仕えました。
 

ダニエル書は預言者ダニエルの行動,

預言と彼が見たまぼろしの数々を

記録した書物です。
 
 
3章でダニエルは炉に投げ込まれる
 
4章は不思議な手が壁に字を書く
 
6章,獅子の穴のダニエルが
   書かれています。




ダニエル書 解説 1-6章 


ダニエル書は,

神を知らない「世」である

新バビロニアや

アケメネス朝ペルシャのなかで,

主の力強い支配と,

信仰者の恵みを示しています。



1-6章は,

歴史的な出来事を書いています。




1章


バビロン宮廷でのダニエル


(ダニエル1:1-6)

「ユダの王エホヤキムの
治世の第三年に,
バビロンの王ネブカデネザルが
エルサレムに来て,
これを包囲した。
主がユダの王エホヤキムと
神の宮の器具の一部とを
彼の手に渡されたので,
彼はそれをシヌアルの地にある
彼の神の宮に持ち帰り,
その器具を
彼の神の宝物倉に納めた。
王は宦官の長
アシュペナズに命じて,
イスラエル人の中から,
王族か貴族を数人選んで
連れて来させた。
その少年たちは,
身に何の欠陥もなく,
容姿は美しく,
あらゆる知恵に秀で,
知識に富み,思慮深く,
王の宮廷に仕えるに
ふさわしい者であり,
また,
カルデヤ人の文学とことばとを
教えるにふさわしい者であった。
王は,王の食べるごちそうと
王の飲むぶどう酒から,
毎日の分を彼らに割り当て,
三年間,
彼らを養育することにし,
そのあとで
彼らが王に仕えるようにした。
彼らのうちには,
ユダ部族のダニエル,ハナヌヤ,
ミシャエル,アザルヤがいた。」


ダニエル書は,

預言者ダニエルによって

書かれました。


ダニエルはユダ族出身で,

王族の一人であったようです。


前606年にバビロンの王

ネブカデネザルが

エルサレムを侵略,

第一次バビロン捕囚の際に,

ダニエルは

バビロンに連れて行かれました。


その時,ダニエルは,

まだ少年でした。


その後ダニエルは,

バビロンの宮廷で仕えます。



「ダニエル」という名前は,

「神はわたしのさばき主」

という意味です。


どのような困難にあっても,

必ず解放されるという信仰を

ダニエルは持っていました。




ダニエル2章

ネブカドネザルの夢,巨大な像の夢



4つの王国の幻


(ダニエル2:44,45)

「この王たちの時代に,
天の神は一つの国を起こされます。
その国は
永遠に滅ぼされることがなく,
その国は他の民に渡されず,
かえって
これらの国々を
ことごとく打ち砕いて,
絶滅してしまいます。
しかし,
この国は永遠に立ち続けます。
あなたがご覧になったとおり,
一つの石が
人手によらずに山から切り出され,
その石が鉄と青銅と粘土と
銀と金を打ち砕いたのは,
大いなる神が,
これから後に起こることを
王に知らされたのです。
その夢は正夢で,
その解き明かしも確かです。」


バビロンの王,

ネブカデネザルは

巨大な像の夢を見ます。


ダニエルは,

この夢を解き明かせました。


バビロンからキリストまでの

600年の間に

4つの帝国が起きます。


バビロン,ペルシャ,

ギリシャ,ローマです。


キリストは,ローマ帝国の時代でした。


「一つの石」(34)はキリスト,

「永遠の国」は

キリストの神の国を指します。






燃える炉に投げ込まれた3人


(ダニエル3:16-18)

「シャデラク,メシャク,
アベデ・ネゴは
ネブカデネザル王に言った。
『私たちはこのことについて,
あなたにお答えする必要は
ありません。
もし,そうなれば,
私たちの仕える神は,
火の燃える炉から
私たちを救い出すことができます。
王よ。
神は私たちをあなたの手から
救い出します。
しかし,もしそうでなくても,
王よ,ご承知ください。
私たちはあなたの神々に仕えず,
あなたが立てた金の像を
拝むこともしません。』」


ネブカデネザルは金の偶像を造り,

人々に拝ませます。


この偶像を拝まなかった

ダニエルたちは,

火の炉に入れられます。


(ダニエル3:25)

「すると王は言った。
『だが,私には,
火の中をなわを解かれて歩いている
四人の者が見える。
しかも
彼らは何の害も受けていない。
第四の者の姿は
神々の子のようだ。』」


「第四の者」は,

受肉前のキリストだと

考えられます。


神によって,

ダニエルたちは助けられます。




4章


ネブカデネザルの夢,大きな木



(ダニエル4:24-27)

「王さま。
その解き明かしは次のとおりです。
これは,
いと高き方の宣言であって,
わが主,王さまに起こることです。
あなたは人間の中から追い出され,
野の獣とともに住み,
牛のように草を食べ,
天の露にぬれます。
こうして,七つの時が過ぎ,
あなたは,
いと高き方が人間の国を支配し,
その国をみこころにかなう者に
お与えになることを
知るようになります。
ただし,木の根株は残しておけと
命じられていますから,
天が支配するということを
あなたが知るようになれば,
あなたの国はあなたのために
堅く立ちましょう。
それゆえ,
王さま,
私の勧告を快く受け入れて,
正しい行いによって
あなたの罪を除き,
貧しい者をあわれんで
あなたの咎を除いてください。
そうすれば,
あなたの繁栄は
長く続くでしょう。」



(ダニエル4:30-32)

「王は自ら言った,
『この大いなるバビロンは,
わたしの大いなる力をもって
建てた王城であって,
わが威光を
輝かすものではないか』。
その言葉が
なお王の口にあるうちに,
天から声がくだって言った,
『ネブカデネザル王よ,
あなたに告げる。
国はあなたを離れ去った。
あなたは,
追われて世の人を離れ,
野の獣と共におり,
牛のように草を食い,
こうして七つの時を経て,
ついにあなたは,
いと高き者が人間の国を治めて,
自分の意のままに,
これを人に与えられることを
知るに至るだろう』」。


ネブカデネザルは

高慢になっていました。


彼は,

獣のような生き物に変えられます。


そののち,ネブカデネザル王は

「目を上げて天を仰ぐと,

理性が戻ってきて」(4:34),

神を賛美します。




ダニエル5章


壁に書かれた手書きの文字


(ダニエル5:24-28)

「それで,
神の前から手の先が送られて,
この文字が書かれたのです。
その書かれた文字はこうです。
『メネ,メネ,
テケル,ウ・パルシン。』
そのことばの
解き明かしはこうです。
『メネ』とは,
神があなたの治世を数えて
終わらせられたということです。
『テケル』とは,
あなたがはかりで量られて,
目方の足りないことが
わかったということです。
『パルシン』とは,
あなたの国が分割され,
メディヤとペルシヤとに
与えられるということです。」


壁に書かれた文字を,

ダニエルが解き明かします。


王は,悔い改める機会のないまま,

指が現れた夜,命を落とします。


(ダニエル5:29-31)

「そこでベルシャザルは命じて,
ダニエルに紫の衣を着せ,
金の鎖をその首にかけさせ,
彼について布告を発して,
彼は国の第三のつかさであると
言わせた。
カルデヤびとの王ベルシャザルは,
その夜のうちに殺され,
メデアびとダリヨスが,
その国を受けた。
この時ダリヨスは,
おおよそ六十二歳であった。」




ダニエル6章


ライオンの穴からのダニエルの救出


(ダニエル6:22)

「私の神は御使いを送り,
獅子の口を
ふさいでくださったので,
獅子は私に何の害も
加えませんでした。
それは私に罪のないことが
神の前に認められたからです。
王よ。私はあなたにも,
何も悪いことをしていません。」



(ダニエル6:6-9)

「こうして総監と総督らは,
王のもとに集まってきて,
王に言った,
『ダリヨス王よ,
どうかとこしえに
生きながらえられますように。
国の総監,長官および総督,
参議および知事らは,
相(あい)はかって,
王が一つのおきてを立て,
一つの禁令を定められるよう
求めることになりました。
王よ,それはこうです。
すなわち今から三十日の間は,
ただあなたにのみ願い事をさせ,』
もしあなたをおいて,
神または人に
これをなす者があれば,
すべてその者を,
ししの穴に
投げ入れるというのです。
それで王よ,
その禁令を定め,
その文書に署名して,
メデアとペルシャの
変ることのない法律のごとく,
これを変えることの
できないようにしてください』。
そこでダリヨス王は,
その禁令の文書に署名した。 」



(ダニエル6:13)

「そこで,
彼らは王に告げて言った。
『ユダからの捕虜のひとり
ダニエルは,
王よ,
あなたとあなたの署名された
禁令とを無視して,
日に三度,
祈願をささげています。』」


王は,王にのみ祈願をするように

命令を出します。


ダニエルたちは拒んだため,

ライオンの穴に入れられます。


(ダニエル6:19-23)

「王は夜明けに
日が輝き出すとすぐ,
獅子の穴へ急いで行った。
その穴に近づくと,
王は悲痛な声で
ダニエルに呼びかけ,
ダニエルに言った。
『生ける神のしもべダニエル。
あなたがいつも
仕えている神は,
あなたを
獅子から救うことができたか。』
すると,ダニエルは王に答えた。
『王さま。
永遠に生きられますように。
私の神は御使いを送り,
獅子の口を
ふさいでくださったので,
子は私に何の害も
加えませんでした。
それは私に罪のないことが
神の前に認められたからです。
王よ。私はあなたにも,
何も悪いことをしていません。』
そこで王は非常に喜び,
ダニエルをその穴から
出せと命じた。
ダニエルは穴から出されたが,
彼に何の傷も認められなかった。
彼が神に
信頼していたからである。」



ダニエルは,神に助けられます。


(ダニエル6:25-27)

「そのとき,ダリヨス王は,
全土に住むすべての諸民,
諸国,諸国語の者たちに
次のように書き送った。
『あなたがたに
平安が豊かにあるように。
私は命令する。
私の支配する国においては
どこででも,
ダニエルの神の前に震え,
おののけ。
この方こそ生ける神。
永遠に堅く立つ方。
その国は滅びることなく,
その主権はいつまでも続く。
この方は人を救って解放し,
天においても,
地においてもしるしと奇蹟を行い,
獅子の力から
ダニエルを救い出された。』」


神は,

信じる者を

穴から引き上げる方です。


イエスも十字架にかかり,

葬られましたが,

復活し,昇天されました。


○  ○



ダニエル書 後半 解説 

 
 

7-12章  ダニエルの幻

 
人の子の幻

 
(ダニエル7:13,14)

 新改訳

「私がまた,
夜の幻を見ていると,
見よ,
人の子のような方が
天の雲に乗って来られ,
年を経た方のもとに進み,
その前に導かれた。
この方に,
主権と光栄と国が与えられ,
諸民,諸国,
諸国語の者たちがことごとく,
彼に仕えることになった。
その主権は永遠の主権で,
過ぎ去ることがなく,
その国は滅びることがない。」
 

ダニエルは,
バビロンの宮廷に連れて行かれた
ユダヤ人の捕囚の一人です。
 
ダニエルは
バビロンのネブカデネザル王,
ペルシャ王,
メディヤのダリヨス王,
ペルシャのクロス王のもとで
活躍しました。
 
神の国の預言が与えられました。
 
この預言は,
イエス・キリストの復活,
昇天,着座により,
天でキリストが勝利し,
そして,
新しい国が来ることの預言です。
 
 
(黙示12章)
 
 
 
 
「人の子のような方」とは,
キリストを指しています。
 
「この方に,
主権と光栄と国が与えられ」
とは,
永遠の神の国が
キリストに与えられることです。
 
 
この預言は,

主イエス・キリストの復活,
 
昇天,着座により,

天でキリストの勝利が確定し,
 
神の国としての支配が

始まったことを示しています。

(黙示12章)
 
 
イエスは,

神の国を次のように言います。
 
 
(マタイ24:30 新改訳)

「そのとき,
人の子のしるしが天に現われます。
すると,
地上のあらゆる種族は,
悲しみながら,
人の子が大能と
輝かしい栄光を帯びて
天の雲に乗って来るのを
見るのです。」
 
 
神の国はイエスと共に現れました。
 
その完成は,

イエス・キリストが

再び来るときです。
 
 
 
 
(ダニエル7:17,18)

「これら四頭の大きな獣は,
地から起こる四人の王である。
しかし,
いと高き方の聖徒たちが,
国を受け継ぎ,
永遠に,
その国を保って
世々限りなく続く。」
 
 
 
 
「神に愛されている人よ。」

 
(ダニエル10:18,19)

「人間のように見える者が,
再び私に触れ,
私を力づけて,言った。
『神に愛されている人よ。
恐れるな。安心せよ。
強くあれ。強くあれ。』
彼が私にこう言ったとき,
私は奮い立って言った。
『わが主よ。お話しください。
あなたは私を力づけて
くださいましたから。』」
 
 
新聖歌505 「主われを愛す」
 
主われを愛す 主は強ければ
われ弱くとも 恐れ時あらじ
(折り返し)
わが主イエス わが主イエス
わが主イエス われを愛す
 
 
 
 
「神に愛されている人よ。」

 
(ダニエル10:18,19)

「人間のように見える者が,
再び私に触れ,私を力づけて,
言った。
『神に愛されている人よ。
恐れるな。安心せよ。
強くあれ。強くあれ。』
彼が私にこう言ったとき,
私は奮い立って言った。
『わが主よ。
お話しください。
あなたは私を力づけて
くださいましたから。』」

 
ここで「人間のように見える者」

(イエス・キリスト)が

再びダニエルに触れて,

ダニエルを力づけました。

 
そこで初めて

ダニエルはすっかり元気になり,

使信を聞く準備が整いました。.
 
 
新聖歌505 「主われを愛す」
 
主われを愛す 主は強ければ
われ弱くとも 恐れ時あらじ
(折り返し)
わが主イエス わが主イエス
わが主イエス われを愛す
 
 
 



11章


地上の戦いの幻


(ダニエル11:35)

「また賢い者のうちのある者は,
終りの時まで,自分を練り,清め,
白くするために倒れるでしょう。
終りはなお定まった時の
来るまでこないからです。」


神を信じる者には,

厳しい時代が続きます。

終わりの時に救いがあります。




12章


終末に関する預言


(ダニエル12:1-4)

「その時,
あなたの国の人々を
守る大いなる君,
ミカエルが立ち上がる。
国が始まって以来,
その時まで,
かつてなかったほどの
苦難の時が来る。
しかし,
その時,あなたの民で,
あの書にしるされている者は
すべて救われる。
地のちりの中に
眠っている者のうち,
多くの者が目をさます。
ある者は永遠のいのちに,
ある者はそしりと永遠の忌みに。
思慮深い人々は
大空の輝きのように輝き,
多くの者を義とした者は,
世々限りなく,星のようになる。
ダニエルよ。
あなたは終わりの時まで,
このことばを秘めておき,
この書を封じておけ。
多くの者は
知識を増そうと探り回ろう。」


終末の前に

大患難時代がやってきます

永遠の命と滅びがあらわされます。


ヨハネ5:28,29


(ダニエル12:9-13)

「ダニエルよ。行け。
このことばは,終わりの時まで,
秘められ,封じられているからだ。
多くの者は,身を清め,
白くし,こうして練られる。
悪者どもは悪を行い,
ひとりも悟る者がいない。
しかし,思慮深い人々は悟る。
常供のささげ物が取り除かれ,
荒らす忌むべきものが
据えられる時から
千二百九十日がある。
幸いなことよ。
忍んで待ち,
千三百三十五日に達する者は。
あなたは終わりまで歩み,
休みに入れ。
あなたは時の終わりに,
あなたの割り当ての地に立つ。」



 


 
 2018-08-26

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