デコボコな薬缶

今日読んだ詩の本の中に、入沢康夫さんの

『未確認飛行物体と』言うのがあって・・・

薬缶だって

空を飛ばないとはかぎらない。

というユーモラスな一節から始まるのだけど

内容をかいつまんで言うと

水の入った薬缶が　必死で　飛んで飛んでいったその先の

砂漠の真ん中に咲いた一輪の白い花に

水をみんなやって空っぽになって戻ってくるといった内容の詩なのだけれど

その詩を見つけた時

ああ・・・そうかぁと思い当たる

いつものことなんだけれど、私は何かの想いにかられて

この場所で個展をやる！と　後先考えず決めてしまう

そして・・決めてから、準備のしんどさと不安で

なんで決めたんやろうと逃げ出したくなる時期があるんだよなあ

いまが・・それで

今回のお茶の水の個展は、いつもの形でないこともあって

なおさら不安で・・しまいには、こんなしんどい思いしてまで、やる意味あるんかなあ

つちびとを見てもらったって、ほんとのところ何かを変えれるわけではないだろうし

などと・・ネガティブ可南が登場する

でも・・そんな今日

この薬缶の詩が、とても心に沁みたんだ

私の心はは・・空を飛びたい古びた薬缶なのかもしれたい

へっ込んでデコボコの形で、わずかな水を入れてよたよたと空を飛ぼうっと思ってる

いびつな形だから、中に入ってる水もわずか

しかも、相手は砂漠に咲く花だよ

汚い言葉をお許し下さい

わずかな水なんて、屁のツッパリにもならない

だけどね・・私という薬缶は

よたよたと御茶ノ水に飛んでいこうと思うんだ

例え・・一輪の花にだけしか水を注げなくとも

しかもたった一輪にとってさえ足らない水でも・・・飛んでいきたいんだ

注ぎたいんだ

そういうことだ

なんだか・・それで・・納得したよ

空なんて飛べないかもしれない

でも・・よたよたとどんなに不細工でも・・いいや

お茶の水にも

６月には宮城にも行こうと思うんだ

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個展まではまだずいぶん期間がありますので、本番の個展の時まで忘れないで、来場いただけたらありがたいです。

春の予定

可南つちびと展「いとしさ、ひとつ…また　ひとつ」

２０１８年　５月１７日（木）～２３日（水）

平日11:00〜19:00　土日10:30〜18:30　（最終日は14時まで）

東京　御茶ノ水ソラシティ「Gallery蔵」と　KS46Wall
http://ocha-navi.solacity.jp/gallery/past2018.html

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