作りためていたつちびと、そろそろ素焼きを考えなければと
窯づめを視野に入れた
私は・・成形が完成と思って乾燥させていた作品たちも
窯に入れる際に、もう一度微調整する
大幅な変更は、もうできないけど
削ることでの微調整はできるから
不自然なカーブはないか・・
凹凸の微妙な調整
力を入れすぎて削ろうとしたら
カラカラに乾いた土はすぐ欠けてしまうから
そ~っと、そ~っと、爪で削り、指の腹でなでる
2日かかって・・その微調整をして
やっと今日、とりあえず窯に詰めた
最後に微調整した『散らない花』
画面からでは微調整した変化を見てとれないかもしれないけど・・
スカートのところに・・細かい砂粒が溜まっていく
その砂丘の砂のような細かい砂粒・・刷毛で取り除いて
これで良しと思っても・・
角度を変えて観ると、また気になるところができて
更に削る・・そして刷毛で砂粒を除く
そんなことを、あきれるぐらい何度も繰り返す
そうしないと・・柔らかでなめらかなつちびとは生まれない
そう・・私は思いこんでいる
なんだか・・気の遠くなるような作業だ
今読んでいる本『花びらは散る 花は散らない』のなかに
「はかない」という言葉の語源について書かれていて
これまでのネガティブな言葉というイメージが少し変わった
私なりの理解では・・
「はか」とは数値化された効率的な結果といったような意味でもあり
前のめりに「はかあり」という結果ばかりを求めてきた現在社会が・・
それゆえのエラーをおこす
だからこそ・・「はかあり」ばかりにに囚われた成果ではなく
今ここにある・・はかることのできないかけがえのなさに目を向ける
そんなふうに「はかなし」という言葉をとらえることもできるのだ
著者の意図とはずれているかもしれないが
私はそう受け取った
この文章にに出会ったとき
はかないという言葉に・・別の見方もできることを知った
私のつちびと作りが・・この世界の流れからは零れていくなあと
何となく感じていて・・その理由が少しわかった気がして
それは残念でもあるが・・
つちびと達が・・そうありたいのなら
それも良し・・・なのかもしれないと言い聞かせている
★つちびと写真絵本『泥の水へとかかる虹』をご希望くださる方は
こちらから
人気ブログランキングに参加しています
★ 秋の個展のお知らせ ★
可南つちびと展 「祈りにも似て」(仮題)
会期:2019年11月12日(火)〜11月23日(土祝)
開場時間 11時〜19時
*(11月17日日曜日・と最終日11月23日(土祝)は11時〜17時
11月18日月曜日は休み)
今回は最終日が11月23日土曜日となっておりますので、ご注意ください
場所:ワイアートギャラリー 大阪市北区堂山町15-17ACT3-1F
TEL 06-6311-5380 info@yart-gallery.co.jp
11月のつちびと展の会場風景は
こちらから