作り続けていた『いのちのこと』
母の方だけを、最初から作り直すことにしました
この作品は・・
ある意味、幼いころの私の心の供養であり
また・・当時の母への今だから思えることを・・
形にしたいと願ったからでした
いくつの頃のことだったのかは・・ちゃんと憶えていません
家で飼ってた猫が、同じく家で飼ってた犬に噛まれて
亡くなったことがありました
私は現場を見たわけではなく・・
外で鎖につないで飼っていた犬が
出入り自由だった猫を噛み、結果亡くなったと誰かに聞かされました
もう、数十年も前のことなのでちゃんとしたことは憶えていません
でも・・それ以来、私は自分が無になることがとても恐ろしくて
夜中、突然泣き出す子になっていました
そして泣きながら母に「死んだらどうなるの」と何度も聞いていました
でも・・母はそんな私をどう扱っていいかわからず
鍼に連れて行ったり、疳の虫に聞くという小さな粒の薬を飲ませました
死んだらどうなるの?という私の問いへの答えは返ってきませんでした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/31/116bf38e20129ec3c19362a4c28379f3.jpg)
それからでしょうか・・
私は、家から離れたある場所を、勝手にその猫のお墓と定めて
毎日花を摘んで・・お参りに行きました
今から思うと・・その行為が
たぶん・・その猫の死がきっかけで、
すべての命は自分も含めてやがて消えてしまうのだとわかってしまい
その恐怖をどう扱っていいかわからなかった心を・・
無意識に なんとか自分でなだめようとしていたのではないかと思うのです
もちろん・・その毎日のお墓参りは・・自分一人で行きました
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結局、自分が無になるという恐怖は・・それで消えたわけではなく
ただ・・そのことには触れない、考えない
それが当時の幼かった私が選んだ解決策でした
それから・・長い年月を経て
私はつちびとを作ることを始めました
つちびとは・・だから形を作るために生まれたわけではなく
心を作るために生まれました
彼らは・・何十年もたってやっと見つけた私の2番目の解決策なのです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/d4/1838bf71493fbd6be2e3e896a04e39d5.jpg)
母となった今ならわかります・・
当時、夜中に「死んだらどうなるの」と泣き叫ぶ娘をどう扱っていいかわからないのは当たり前
母はオロオロするしかなかった
私も母となり・・娘の心がわからなくなった時
娘の欲しかった答えを返せたことは一度もありませんでした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/9e/9af3ab2b54da4125d8d98ca16d38977a.jpg)
だから・・何十年も経ってしまったけれど
つちびとで・・母と一緒にその猫のお墓参りをしようと私は思いました
当時の母も私も・・
だーれも・・・悪くない
そう言いたいと思いました
こう書きながら・・涙がこぼれてきました
母の姿・・もう一度初めから作り直そうと思います
***
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今日のひとひら
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