命のかたち心のかたち　つちびと可南'Sギャラリー

立春

2014-02-04 09:36:00

昨日の節分は・・・今までにない節分だった

ここ何年間、私は一人暮らしだったから

豆をまいた年は少なく・・

せいぜい、1人で買ってきたまき寿司をかぶりつくぐらいだったのだが

でも・・きのう

ホンダの真由美さんと画家の松江君に誘われ・・社会勉強(笑)に

『深化』というバーにいってきた

『深化』の作りは、まるで　潜水艦の内部のようで・・・

とても・・不思議な空間だった

照明も・・・ほんのわずかで

目が慣れて初めて・・全体像がわかるぐらいに抑えられている

もちろん、私の古い携帯なんかでは写真なんて撮れない

でも・・余分な光がないためか

あとから思うと　３人で・・それぞれにとってとても大切な会話を交わせたような気がする

彼が宮城に通い続けている理由・・

つちびとと岩絵の具の可能性

描くキャンバスの更なる展開

ギャラリーの照明について

深くて・・お互いが友人だからできる壁のない会話

私が・・もし・・・つちびと作家になっていなければ

こんなバーに、死ぬまで行くことがなかっただろう

あんな会話を交わせる友人などいなかっただろう

穴倉に近い『深化』の外に出たとき

普段は、当たり前に思っている街灯の明かりが

信じられないぐらい輝いて見えた

これと同じで・・たぶん・・わたし・・

普段は気づかないけれど、たくさんの光をもらっているのだ

そのことを・・光を抑えた穴倉が教えてくれる

日付が変わるまでに、駅に向かう途中・・いい大人３人が

歩きながら・・ほんの少し豆をまき

真由美ちゃんが持ってきてくれていたまき寿司に

それぞれ・・かぶりついた

なんという節分

私、一人で生きることになったけど・・一人ぼっちじゃなくなった

たぶん・・こんな節分も

私が・・脱線して、違うレールを走り始めなければ

出会えなかった経験だろう

福も鬼も・・たぶん、自分のうちにいるのだね

私は・・・６０になって・・やっと

本当の春を迎える準備を始めたのかもしれない