この１０年以上、何かを購入する時
自分の私生活の為という目的で、購入したことはなかった
インテリア用品は、個展のディスプレイの為
洋服だって、個展の在廊のため・・
購入する本ですら、つちびとを作りたいと思わせる何かにならないかと考えてのこと
そう思うと、猫達の世話をする以外のすべての時間が個展の為だった
今回、アルの旅立ちで・・
確かに今までも猫達を順番に送ってきて、その喪失感もどうしようもないほど溜まってはいたのだろうけれど
在廊から家に戻って、朝はぴんぴんしていた仔の死体を発見してしまったということが
たぶん、私のコップの水をあふれさせた
あまりの運命の無情に、私はどうしようもなく立ち尽くしている
でも・・そんな中でも、立ち止まることで見つかることもあるのかもしれない
つちびと保管部屋を片付けた時、いつ買ったのか、何のために買ったのかは覚えていないのだけど
なんか、個展のディスプレイに使えるかもと安価で購入した小さな木枠がみつかった
初めて、個展ではなく自宅を飾るために使えないかと
その木の枠にフックを付け、それに合うようなつちびとを選んでプリントしてみた
そして、ただの木の枠の上下に、これもいつ買ったかわからないマスキングテープを貼ってみた
自分の家の為にだけの目的で、初めて作ったささやかな手作りの額
アルが・・逝ってしまわなかったら
私は自分が死ぬまで、自分なためにだけ飾るものを作ろうなんて
しなかっただろうな
遊ぶのが好きだったアルに見習って
こんな額を作って飾ってみたから
普段使いに使って、汚して個展の時に使えなくなったらいけないと
今まで自宅には飾っていなかったこんな額も飾ってみたよ
この写真のつちびと・・作ったのは、ジュニアが亡くなった後だった
タイトル 『キミへの子守歌』
言葉 ほんの少し・・眠っているだけ
だからね
子守唄、唄ってやってよ
まだ、こんな言葉をアルの為には言えそうもないな
ワイアートさんが、会場風景の一部を動画にとって
YouTubeにさっそくアップしてくださいました
ご覧いただけたら嬉しいです
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