本焼きの窯が無事目標の温度まで達して
今は窯の中の温度が１００度以下に下がるのをただ待っている
鷲田誠一さんの本に「待つということ」というタイトルの本があるらしい
残念ながらまだ読んだことはないが・・
惹かれるタイトル
つちびとを作るようになってから・・
私は待つことの苦しさと共に、その大切さを感じるようになった
まず成形の時は
土の乾燥の程度を見極めながら成形を進めていく
柔らかくないとできないこと
ある程度固くならないと駄目なこと
土の様子を見極めて・・ベストな時を待つ
そして窯だき
自分で出来ることはすべてやったとしても
窯に入った途端・・あとはゆだねるしかない
だから・・本焼きの窯に入れスタートのボタンを押すことは怖くてたまらない
年季の入った窯が故障を起こさず目標の温度に無事達してくれるか・・
窯の中で・・つちびとが望んだ発色をしてくれるか
そもそも破損しないか・・・
それでも・・どんなに怖くても窯だきをするしかなく
・・ただただ待つしかないのだ
１０代の終わりの頃好きだった詩人・・高野喜久雄さんの詩の一節に
いのちとは ただ
待ちぼうけの ことではないか
来るはずのない 何か
巨きすぎるものを 切なく
待ちわびることではないか
というのがあった
当時・・私はその一節を時々口ずさんだ
待つことの深い意味など知らぬ若かりし頃
それでも私は・・その詩の言葉のせつなさに心を締め付けられた
今も・・大して変わっていないなあと思う
いや・・今はもっと
いのちとは ただ
待ちぼうけの ことではないか
というコトバが沁みてくる
２０１６年に私は一度だけつちびとのカレンダーを作った
今も在庫がある
日付がついているからもうカレンダーとしては使えないのだけど
長年ホコリにまみれさせたそれを・・手に取ってみた
カレンダーとしては使えないけど
でも・・・
そこに写っているつちびと達も・・待ちぼうけをしていたような気がして
とりあえず・・表紙と11月と12月のページを撮ってあげた
寒くなってきました
ブログの向こうの皆様も
ご自愛くださいね
人気ブログランキングに参加していますぽちっと応援していただけたら嬉しいです
★★★
引き続き特設サイト
は継続中です
動画やつちびとの詳細などご覧いただけます
お問い合わせも可能です
