涌井が西武時代の10年5月7日ソフトバンク戦に次いで2度目の1安打完封勝ち。2度の1安打完封勝ちは15、19年ジョンソン(広島)以来だが、2球団で1安打完封勝ちは太平洋時代の74年と巨人時代の83年に記録した加藤初以来、37年ぶりだ。涌井は前回の1安打も和田との投げ合いで、前回は9回無死から李■浩に打たれたが、今回は9回1死から。2度も9回以降に初安打を許してノーヒットを逃したのは02年、05年2度と合計3度の西口(西武)以来になる。なお、涌井の完封勝ちは西武で9度、ロッテで3度、楽天で1度の合計13度。3球団で完封勝ちは14年久保(ロッテ、阪神、DeNA)以来となり、パ・リーグの3球団で記録したのは初めて。
※■は木ヘンに凡
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『楽天涌井「嫌な予感が…」快挙逃すも初の開幕6連勝』
誇りを貫くために汗を流す。侍ジャパンの稲葉監督との会話から学んだ。「外野をやっていた時は体がキレてたけど、ファーストやDHになって、そこから衰えが見え始めたと聞いた。長く現役をやった人の記事でも走れなくなったら終わりだとあった」。
人けのない全体練習前、球場のポール間をひたすら走る。去年の終わりから体の柔軟性を維持するために、ウエートトレーニングをやめ、自重に頼った。
この試合の最速149キロを最終打者の柳田へ2球投げた。「まだまだいけるぞアピール。150キロを出したいなと思って腕を振ったんですけど全然でなくて。ちょっとがっかり」。スタミナは心配無用だ。
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『無傷の6連勝。楽天・涌井秀章
「V字回復」の理由を斉藤和巳が解説』
今シーズンはコントロールのよさが目立ちます。涌井はストレートがシュート回転する傾向があり、昨年それが目立っていたのですが、今年はいいときの状態に戻ってきています。
彼も試合後のコメントでよく言っていますが、ストライク先行でカウントを整えることができているのが大きい。結果的に自分有利のシチュエーションをつくるという意味では、リズムを崩さず投球できていますよね。
テンポよく投げているので、野手も守備のリズムをつくりやすいですし、ベンチも継投のタイミングを計りやすい。涌井の存在がいい歯車となって、チームを円滑にまわしているのではないでしょうか。
あともうひとつ。これはあくまでも仮説ではあるのですが、前所属のロッテの本拠地であるZOZOマリンスタジアムよりも、今の楽天生命パークのほうが投げやすいのかもしれません。
とくに涌井は体が丈夫でケガが少なく、かつイニングを稼いでくれる。苦しいとき、そういった仕事のできるピッチャーがいるのはベンチとしてはありがたい。
それに涌井は絶対にゲームをあきらめない。彼は若い時から自分に課せられた仕事はクリアしようという気概がありました。あまり表情に出さず淡々としていますが、そこが魅力でもあるし、ピッチャーとして大事なものを備えています。
sportiva
『楽天・涌井 ノーノーあと2人も…1安打完封&開幕6連勝「西口さんと一緒で、9回に打たれるだろうな」』
あと2人――。楽天・涌井秀章投手(34)が5日、ソフトバンク戦で1安打完封し、自己最長の開幕6連勝。9回1死まで無安打無得点に抑える快投を演じた。球団史上初のノーヒッターこそ逃したが、防御率2・33と合わせて2部門でリーグトップ。昨季ロッテで3勝に終わった男が杜の都で復活し、チームを2連勝で首位タイに再浮上させた。
9回1死まで無安打無失点。「狙ってはいましたけど」。涌井は代打・川島に投じた内角への144キロの直球でバットをへし折った。しかし、打球は自らの頭上を越えて中前に落ちた。「こんなもんでしょ。バットも折れて、押し込めた」。あっけらかんと振り返った。
スポニチ
『楽天・涌井ノーノ―未遂も「そんなもん」「いけます詐欺」爆笑トークで仙台沸かせた』
移籍後初完封勝利については「(移籍後は)今まで7回しか投げれてなかった。常に『いけますいけます』と〝いけます詐欺〟をしていたので、ようやく、いかせてもらえてよかったです」と含み笑い。今季ここまで7戦6勝と無傷の連勝が続いているが「仙台のマウンドが合ってきたのかなと、もっと早く気付くべきでした」と最後までユーモアのある返答を続けた。
東スポ
『楽天・涌井、九回1死までノーヒット 1安打完封!6連勝』
九回1死まで相手打線を無安打に抑える1安打完封勝利を挙げた。今季初完投での白星で開幕から無傷の6連勝。勝利数、防御率(2・33)でリーグトップに立った。チームは6-0で2連勝。ソフトバンクと並ぶ首位に再浮上した。
チーム完投一番乗り。そこに、右腕の矜持がある。原点は、横浜高の6学年先輩である松坂(現西武)への憧れだ。
「他球団のスーパーエースたちと投げ合い、最後まで投げることにチームの責任を背負っているなと思うようになった」
59完投は現役トップの松坂(72完投)に次ぐ2位。今季は高みを目指し、小山投手コーチにシンカーを教わった。自ら「こやシン」と命名した変化球も駆使し、開幕から無傷の6連勝。一方で、若手に「球場に来たら、まずあいさつ。『おはようございます』なしで『お疲れさまでした』はないよ」と礼節の大事さを説くなど、ベテランとしての自覚も強い。
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