…という"Competitor Running"誌の記事です。
確かに、それこそ宣伝広告は氾濫しています。
今、改めて食欲に向き合うことは大切でしょうね。
「ちょっと減らしてみる」のがキモです。
まだ食べ過ぎていませんか?
By Matt Fitzgerald, Dec. 10, 2013
「快楽の為の食事」によって、ランナーを含め多くの人が健康的な体重を実現出来ていない。
食事の量は、人の内在的な要因(例:空腹ホルモンの影響など)だけでなく、外在的な要因(食物の入手し易さ/宣伝広告など)にも影響されるというのは周知の事実である。専門家達は、アメリカ社会における安価な食材の氾濫/宣伝広告の遍在等が人をして過食に走らせていると考えている。
ランナーは、そうでない人に比べこれらの要因に対し敏感である。事実、ランナーの一部は、高レベルのトレーニングの結果としての食欲の亢進/快楽の追求としての食事に対し過剰なほど反応しがちである。ランナーは一般人に比べトレーニングのお陰でそれ程肥満には成り難いが、ランナーとしての目標は単に痩せるより高尚である。つまり、ランナーとしての目標はレーシング・ウェイト(訳者注:レースという場における理想的な体重のことです)を実現することであり、その為にランナーは、必要以上に摂食する事を誘起するような周囲の環境からの影響に抵抗する必要が生じる場合もある。
周囲の環境が人を「快楽の追求としての食事」に導くということに関する新たな研究結果が、イタリア人研究チームから報告された。彼らの実験は、健康的な体重≒肥満でない成人男女を被験者とした。まず最初に、標準的な朝食を摂取させ、その時点での空腹程度を点数化させた。1時間後、被験者の前に被験者の好物を提示し、空腹程度を点数化させた。次に日を改め、実験を繰り返した。但し、2回目の実験においては、朝食から1時間後に被験者が嫌う食べ物を提示した。
被験者は、1回目の実験(好物を提示された)では急激に食欲が亢進した。しかし2回目の実験(嫌いな食べ物を提示された)では、食欲は亢進しなかった。この結果は、空腹ホルモンである血液中のグレリン(ghrelin)濃度の変化でも裏付けられた。
現実の世界では、朝食の1時間後に誰かがあなたの好物を持って現れるなんてことはまず無いだろう。しかし今のアメリカ社会は、多種多様な狡猾な方法で人に過食を薦めている状態である。例えば、1980~2000年にかけ、レストランで提供される食事/スーパー等で売られているお惣菜の一人前の量は、食品価格の低下に伴い有意に増大した。それは、そうすることが顧客にとっての「価値」を提供する方法の一つだったからである。”Mindless Eating”の著者Brian Wansinkを始めとする研究者らは、人間が本質的には「出された物は全て食べる」生き物であることを立証した。つまり、人間は空腹でなくとも、眼前に出された物は全て食べる傾向があるのだ。なので、消費者は提供される食事の量が増えれば食べる量も増え、その結果として体重が増加する。
現代のアメリカ人の大半は、「快楽の追求としての食事」に対しある程度の罪悪感を抱いているように思われる。そうでない(から体重が殆ど増えない)人もいる一方で、慢性的に食べ過ぎて、それに対し健康的な体重になろうと悪戦苦闘している人もいる。
スポーツ栄養学者/”Racing Weight”シリーズの著者として筆者は、アスリート達に対し減量したいのであれば、食事の量を減らすのでなく、食事の内容を改善することに注目することを薦める。ただ、中には食事量そのものを減らす必要があるアスリートも存在する。実は、筆者もその一人であった。
今年の3月に開催されたL.Aマラソンの2週間前、筆者の体重は(レーシングウェイト+2.3kg)であった。この余計な2.3kgを減らそうと必死になったが、その時点で既に食事内容を改善する余地はなかった。なので筆者は、食事量を減らすことを決心した。ただ、減らす量は控え目にした。というのも、摂取カロリー量を急激に減らすとトレーニング自体に悪影響が及びかねないことを理解していたからである。そこで筆者は、間食を止めることにした。筆者の間食(ナッツ類、果物類)は完璧に健康に良い物であったが、それらを止めることで250kcal/日を減らすこととなった。
最初は精神的に少しおかしくなるかもと危惧していたが、結果としては何も起こらなかった。それ迄は、空腹感を覚えたら直ぐに間食をつまみ食いしていた。減量期間の2週間においては空腹感を無視したが、その内に空腹感がだんだん強くなるかもと予想していた。しかし、筆者の予想は外れた。そこで筆者は、以前覚えていた空腹感は、空腹状態から生じたものでなく、「快楽の追求としての食事」に対する欲求を代弁したものであると結論付けるに至った。
さて、読者は慢性的に僅かな過食を続けることで、レーシングウェイトの実現から遠ざかろうというのだろうか。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。過食を止められそうだというのであれば、是非試してもらいたい。まず最初に、食事内容をもう一度改善出来ないかどうか精査してみよう。その上で、食事の量を少し減らしてみよう。具体的には、自らの食欲に注意し、真に空腹を覚えていなければ食べるのを止めよう。この結果がどうなるかは神のみぞ知る、であるが。
確かに、それこそ宣伝広告は氾濫しています。
今、改めて食欲に向き合うことは大切でしょうね。
「ちょっと減らしてみる」のがキモです。
まだ食べ過ぎていませんか?
By Matt Fitzgerald, Dec. 10, 2013
「快楽の為の食事」によって、ランナーを含め多くの人が健康的な体重を実現出来ていない。
食事の量は、人の内在的な要因(例:空腹ホルモンの影響など)だけでなく、外在的な要因(食物の入手し易さ/宣伝広告など)にも影響されるというのは周知の事実である。専門家達は、アメリカ社会における安価な食材の氾濫/宣伝広告の遍在等が人をして過食に走らせていると考えている。
ランナーは、そうでない人に比べこれらの要因に対し敏感である。事実、ランナーの一部は、高レベルのトレーニングの結果としての食欲の亢進/快楽の追求としての食事に対し過剰なほど反応しがちである。ランナーは一般人に比べトレーニングのお陰でそれ程肥満には成り難いが、ランナーとしての目標は単に痩せるより高尚である。つまり、ランナーとしての目標はレーシング・ウェイト(訳者注:レースという場における理想的な体重のことです)を実現することであり、その為にランナーは、必要以上に摂食する事を誘起するような周囲の環境からの影響に抵抗する必要が生じる場合もある。
周囲の環境が人を「快楽の追求としての食事」に導くということに関する新たな研究結果が、イタリア人研究チームから報告された。彼らの実験は、健康的な体重≒肥満でない成人男女を被験者とした。まず最初に、標準的な朝食を摂取させ、その時点での空腹程度を点数化させた。1時間後、被験者の前に被験者の好物を提示し、空腹程度を点数化させた。次に日を改め、実験を繰り返した。但し、2回目の実験においては、朝食から1時間後に被験者が嫌う食べ物を提示した。
被験者は、1回目の実験(好物を提示された)では急激に食欲が亢進した。しかし2回目の実験(嫌いな食べ物を提示された)では、食欲は亢進しなかった。この結果は、空腹ホルモンである血液中のグレリン(ghrelin)濃度の変化でも裏付けられた。
現実の世界では、朝食の1時間後に誰かがあなたの好物を持って現れるなんてことはまず無いだろう。しかし今のアメリカ社会は、多種多様な狡猾な方法で人に過食を薦めている状態である。例えば、1980~2000年にかけ、レストランで提供される食事/スーパー等で売られているお惣菜の一人前の量は、食品価格の低下に伴い有意に増大した。それは、そうすることが顧客にとっての「価値」を提供する方法の一つだったからである。”Mindless Eating”の著者Brian Wansinkを始めとする研究者らは、人間が本質的には「出された物は全て食べる」生き物であることを立証した。つまり、人間は空腹でなくとも、眼前に出された物は全て食べる傾向があるのだ。なので、消費者は提供される食事の量が増えれば食べる量も増え、その結果として体重が増加する。
現代のアメリカ人の大半は、「快楽の追求としての食事」に対しある程度の罪悪感を抱いているように思われる。そうでない(から体重が殆ど増えない)人もいる一方で、慢性的に食べ過ぎて、それに対し健康的な体重になろうと悪戦苦闘している人もいる。
スポーツ栄養学者/”Racing Weight”シリーズの著者として筆者は、アスリート達に対し減量したいのであれば、食事の量を減らすのでなく、食事の内容を改善することに注目することを薦める。ただ、中には食事量そのものを減らす必要があるアスリートも存在する。実は、筆者もその一人であった。
今年の3月に開催されたL.Aマラソンの2週間前、筆者の体重は(レーシングウェイト+2.3kg)であった。この余計な2.3kgを減らそうと必死になったが、その時点で既に食事内容を改善する余地はなかった。なので筆者は、食事量を減らすことを決心した。ただ、減らす量は控え目にした。というのも、摂取カロリー量を急激に減らすとトレーニング自体に悪影響が及びかねないことを理解していたからである。そこで筆者は、間食を止めることにした。筆者の間食(ナッツ類、果物類)は完璧に健康に良い物であったが、それらを止めることで250kcal/日を減らすこととなった。
最初は精神的に少しおかしくなるかもと危惧していたが、結果としては何も起こらなかった。それ迄は、空腹感を覚えたら直ぐに間食をつまみ食いしていた。減量期間の2週間においては空腹感を無視したが、その内に空腹感がだんだん強くなるかもと予想していた。しかし、筆者の予想は外れた。そこで筆者は、以前覚えていた空腹感は、空腹状態から生じたものでなく、「快楽の追求としての食事」に対する欲求を代弁したものであると結論付けるに至った。
さて、読者は慢性的に僅かな過食を続けることで、レーシングウェイトの実現から遠ざかろうというのだろうか。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。過食を止められそうだというのであれば、是非試してもらいたい。まず最初に、食事内容をもう一度改善出来ないかどうか精査してみよう。その上で、食事の量を少し減らしてみよう。具体的には、自らの食欲に注意し、真に空腹を覚えていなければ食べるのを止めよう。この結果がどうなるかは神のみぞ知る、であるが。
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