標記の件、何とかちゃんと読みました(笑)。
街中=アスファルト上で裸足ランニング(Xero Shoesは履きますが)をすると、骨の形成 or 骨密度Upは促進されている気がします。アフリカ人ランナーが強い理由はココらへんにあるのかもしれません。
だって、アフリカの小学生は裸足で不整地を40〜50km/日は歩くらしいですし。
骨密度を高める為に成すべきこと
皆んなの願いは「骨折しない強い骨を形成すること」である。これは、常に落車/転倒の危険に直面しているサイクリストにとって特に重要である。その為には、骨の強度を維持/向上させる活動を並行して実践することが必要となる。骨密度を高めて骨の健康状態を向上させるには、ウェイトトレーニング等で骨に衝撃を加えることが最も有効である。
骨を強化する為に、骨に負荷を加える
骨の強さを表現する要素としては、骨密度/ミネラル類の総量/大きさ/厚さ(訳者注:骨の内部は空洞です)等が挙げられる。筋肉が収縮する(=力を発揮する)時、筋肉は付着している骨を引っ張る。その力が骨にとって刺激となり、骨はより厚く/密度が高くなる。この点からすれば、最大筋力を発揮するようなウェイトトレーニングが骨の成長にとって最も有効な手段となる。骨密度を高めるのに必要な刺激は、骨が破断する力の1/10の力である(3)。この事実は留意しておこう。
大きな重量を挙上することを躊躇してはならない。また、爆発的に力を発揮するプライオメトリックな種目にも取り組もう。そのような種目の例としては、縄跳びやサンドバッグ叩き等が挙げられる。ウェイトトレーニングによって筋肉量が増大するし、筋力がより速く発揮出来るようになる。そしてひいては、筋力自体が高くなり、骨に加わる力も大きくなる。
ウェイトトレーニングの効果は、骨形成を刺激することだけでなく、筋肉量が増大する/身体の平衡を維持する能力が改善することを通じ骨折し難くなるということも挙げられる。このことは、中年期以降のアスリートにとって特に大切である。平衡能力が向上する/筋力が向上する/骨が強化されるといったことは、総合的な体力が向上し安定することを意味する。体幹を始めとする全身の筋力が向上し、ひいては安定性が高まることにより、不意の事態に見舞われても転倒し難くなる。サイクリングに関しては、落車/転倒しても骨折し難くなる。
骨の強化に有効なウェイトトレーニングの方法
1.多方向から負荷をかける
短期間に限っては、大きな力を様々な方向から骨に加えるのが最も有効であるという調査結果が報告されている。この方法は、運動能力を高める為のウェイトトレーニングの方法とは正反対ではあるが、あくまでも骨を強化する為には、という目的からの話である。留意したいのは、「短期間に限っては」という点である。トレーニング計画を期分けしてはならない、ということではない。骨密度を高めるには比較的長期間を要するというのも事実である(4)。骨を確実に強化したいのであれば、筆者としてはトレーニング計画を期分けすることを勧める。但しその場合でも、トレーニングの総合的な目的に関わらず、骨の強化を目的としたトレーニング種目を1〜2つ付け加えるべきであろう。骨に対し多方向から大きな負荷をかける動作の目的は、骨の適応能力を刺激することである。
2.大きな筋肉群を動作させる種目を選択する
大きな筋肉群もしくは多種類の筋肉群を動作させるウェイトトレーニング種目を選択するのが望ましい。その理由は、適切な量の負荷がかかると予想されるからである。筋肉量が多い程、より大きな筋力が発揮出来る。また、多種類の筋肉群を動作すれば、結果として同じく大きな筋力が発揮されることになる。それはとりもなおさず、骨に加わる負荷が大きくなることを意味するし、同時に動作面が多様になる事にもなる。
3.より大きな筋力を発揮する為に、セット間の休息時間は充分に取る。
サーキットトレーニングとは、セット間の休息時間を出来るだけ短くするトレーニング方法である。このようなトレーニング方法は、骨/筋肉の成長にとっては決して有効ではない。セット間の休息時間が短いことにより、発揮出来る筋力は相対的に低くなる。骨の強化が目的であるならば、より大きな筋力を発揮することを優先すべく、セット間の休息時間は充分長くするべきである。
4.身体の中で主要な部位に負荷がかかる種目を選択する
骨密度が部位によって異なることは、複数の調査結果から明らかとなっている。つまり、上腕二頭筋/胸筋群を対象としたウェイトトレーニング種目を実践しても、股関節や骨盤の骨密度は向上しない。同様に、腰椎の骨密度を高めたいのであれば、背骨に負荷がかかるような種目(例:デッドリフト、スクワット、腹筋、バック・エクステンションなど)をするべきである。また、脚に負荷/衝撃が加わるような種目を実践してこそ、大腿骨の成長が促進される。骨密度に関し懸念される部位があれば、そのような部位に負荷が加わる種目に取り組む必要がある。
5.跳躍/ダッシュ/プライオメトリック系の種目に取り組む
プライオメトリックとは、可能な限り短時間に最大筋力を発揮する動作を指す用語である。更に、より強い筋収縮を発揮させる為に、筋肉の収縮能を発揮させる動作でもある。そしてプライオメトリック系のウェイトトレーニング種目を行うことにより、より多くの筋繊維が動員出来るように筋神経系が強化され、その結果としてより大きな筋力の発揮が可能となる。プライオメトリイク系の種目の代表例としては、ジャンピングスクワット等が挙げられる。可能な限り速く筋繊維を伸ばすことにより、筋繊維の収縮能からより大きなエネルギーが得られ、続く筋肉の収縮時により大きな力が発揮される(5)。骨の成長を刺激するという目的では、いかなるプライオメトリック系/跳躍系の種目も有益であろう。というのも、筋肉の収縮時に大きな力が発揮されてその力が骨に加わると共に、その動作によって骨に衝撃も加わるからである。
また、負荷が均一にかからないようなスポーツ競技も、骨の成長に有効な刺激となり得る。なので、例えばテニス/バスケットボールのように
・跳躍動作を含む
・加減速する&急激な方向転換を行う
という要素を含む競技を行うことは、強固な骨の維持に極めて有益である。そのような大きな力に耐える筋肉/腱を形成するには、ウェイトトレーニングも重要となる。
上記の”衝撃を吸収するような”動作を含むトレーニング種目に加え、脊椎に負荷がかかるような種目(例:フリーウェイトを用いたスクワット等)にも取り組むのが望ましい。マシンを用いたレッグプレスは脚部のトレーニングとしては有効だろうが、脊椎には圧迫力がかからない。脊椎に圧迫力をかけることは、サイクリングでは達成出来ないので、サイクリストにとって最も重要である。その他、骨の成長を促す点で有用なトレーニング種目としては、
・ファーマーズ・ウォーク(重量物を背負って歩く動作)
・ケトルベル/ダンベルを用いたウェイトトレーニング
・キック/パンチ動作
・重い袋を放り投げる動作
・縄跳び
・強度の高いランニング
・のこぎりで丸太を切るような動作
・跳躍動作
等が挙げられる。これらは”衝撃を吸収するような”動作で行うトレーニングを補完するものである。
結論
骨の健康状態を改善させたいのであれば、現在行っているトレーニング種目をゼロベースで見直す必要は無い。脚部/股関節/脊椎にアットランダムな負荷(理想は衝撃力)がかかるような種目を幾つか加える程度で充分である。これ迄ウェイトトレーニングをしてこなかった人、及び既に骨密度が低い/骨粗鬆症と診断された人は、筋力/運動能力の向上に合わせて徐々に負荷を高めていく必要がある。強度を高める/部位etc.の特異性を高めるといったことをする前に、まずは充分に基礎を固めるべきである。そして何よりも、骨の健康状態を向上させるには、必要なトレーニングを定期的/長期的に実践することが大切である。
街中=アスファルト上で裸足ランニング(Xero Shoesは履きますが)をすると、骨の形成 or 骨密度Upは促進されている気がします。アフリカ人ランナーが強い理由はココらへんにあるのかもしれません。
だって、アフリカの小学生は裸足で不整地を40〜50km/日は歩くらしいですし。
骨密度を高める為に成すべきこと
皆んなの願いは「骨折しない強い骨を形成すること」である。これは、常に落車/転倒の危険に直面しているサイクリストにとって特に重要である。その為には、骨の強度を維持/向上させる活動を並行して実践することが必要となる。骨密度を高めて骨の健康状態を向上させるには、ウェイトトレーニング等で骨に衝撃を加えることが最も有効である。
骨を強化する為に、骨に負荷を加える
骨の強さを表現する要素としては、骨密度/ミネラル類の総量/大きさ/厚さ(訳者注:骨の内部は空洞です)等が挙げられる。筋肉が収縮する(=力を発揮する)時、筋肉は付着している骨を引っ張る。その力が骨にとって刺激となり、骨はより厚く/密度が高くなる。この点からすれば、最大筋力を発揮するようなウェイトトレーニングが骨の成長にとって最も有効な手段となる。骨密度を高めるのに必要な刺激は、骨が破断する力の1/10の力である(3)。この事実は留意しておこう。
大きな重量を挙上することを躊躇してはならない。また、爆発的に力を発揮するプライオメトリックな種目にも取り組もう。そのような種目の例としては、縄跳びやサンドバッグ叩き等が挙げられる。ウェイトトレーニングによって筋肉量が増大するし、筋力がより速く発揮出来るようになる。そしてひいては、筋力自体が高くなり、骨に加わる力も大きくなる。
ウェイトトレーニングの効果は、骨形成を刺激することだけでなく、筋肉量が増大する/身体の平衡を維持する能力が改善することを通じ骨折し難くなるということも挙げられる。このことは、中年期以降のアスリートにとって特に大切である。平衡能力が向上する/筋力が向上する/骨が強化されるといったことは、総合的な体力が向上し安定することを意味する。体幹を始めとする全身の筋力が向上し、ひいては安定性が高まることにより、不意の事態に見舞われても転倒し難くなる。サイクリングに関しては、落車/転倒しても骨折し難くなる。
骨の強化に有効なウェイトトレーニングの方法
1.多方向から負荷をかける
短期間に限っては、大きな力を様々な方向から骨に加えるのが最も有効であるという調査結果が報告されている。この方法は、運動能力を高める為のウェイトトレーニングの方法とは正反対ではあるが、あくまでも骨を強化する為には、という目的からの話である。留意したいのは、「短期間に限っては」という点である。トレーニング計画を期分けしてはならない、ということではない。骨密度を高めるには比較的長期間を要するというのも事実である(4)。骨を確実に強化したいのであれば、筆者としてはトレーニング計画を期分けすることを勧める。但しその場合でも、トレーニングの総合的な目的に関わらず、骨の強化を目的としたトレーニング種目を1〜2つ付け加えるべきであろう。骨に対し多方向から大きな負荷をかける動作の目的は、骨の適応能力を刺激することである。
2.大きな筋肉群を動作させる種目を選択する
大きな筋肉群もしくは多種類の筋肉群を動作させるウェイトトレーニング種目を選択するのが望ましい。その理由は、適切な量の負荷がかかると予想されるからである。筋肉量が多い程、より大きな筋力が発揮出来る。また、多種類の筋肉群を動作すれば、結果として同じく大きな筋力が発揮されることになる。それはとりもなおさず、骨に加わる負荷が大きくなることを意味するし、同時に動作面が多様になる事にもなる。
3.より大きな筋力を発揮する為に、セット間の休息時間は充分に取る。
サーキットトレーニングとは、セット間の休息時間を出来るだけ短くするトレーニング方法である。このようなトレーニング方法は、骨/筋肉の成長にとっては決して有効ではない。セット間の休息時間が短いことにより、発揮出来る筋力は相対的に低くなる。骨の強化が目的であるならば、より大きな筋力を発揮することを優先すべく、セット間の休息時間は充分長くするべきである。
4.身体の中で主要な部位に負荷がかかる種目を選択する
骨密度が部位によって異なることは、複数の調査結果から明らかとなっている。つまり、上腕二頭筋/胸筋群を対象としたウェイトトレーニング種目を実践しても、股関節や骨盤の骨密度は向上しない。同様に、腰椎の骨密度を高めたいのであれば、背骨に負荷がかかるような種目(例:デッドリフト、スクワット、腹筋、バック・エクステンションなど)をするべきである。また、脚に負荷/衝撃が加わるような種目を実践してこそ、大腿骨の成長が促進される。骨密度に関し懸念される部位があれば、そのような部位に負荷が加わる種目に取り組む必要がある。
5.跳躍/ダッシュ/プライオメトリック系の種目に取り組む
プライオメトリックとは、可能な限り短時間に最大筋力を発揮する動作を指す用語である。更に、より強い筋収縮を発揮させる為に、筋肉の収縮能を発揮させる動作でもある。そしてプライオメトリック系のウェイトトレーニング種目を行うことにより、より多くの筋繊維が動員出来るように筋神経系が強化され、その結果としてより大きな筋力の発揮が可能となる。プライオメトリイク系の種目の代表例としては、ジャンピングスクワット等が挙げられる。可能な限り速く筋繊維を伸ばすことにより、筋繊維の収縮能からより大きなエネルギーが得られ、続く筋肉の収縮時により大きな力が発揮される(5)。骨の成長を刺激するという目的では、いかなるプライオメトリック系/跳躍系の種目も有益であろう。というのも、筋肉の収縮時に大きな力が発揮されてその力が骨に加わると共に、その動作によって骨に衝撃も加わるからである。
また、負荷が均一にかからないようなスポーツ競技も、骨の成長に有効な刺激となり得る。なので、例えばテニス/バスケットボールのように
・跳躍動作を含む
・加減速する&急激な方向転換を行う
という要素を含む競技を行うことは、強固な骨の維持に極めて有益である。そのような大きな力に耐える筋肉/腱を形成するには、ウェイトトレーニングも重要となる。
上記の”衝撃を吸収するような”動作を含むトレーニング種目に加え、脊椎に負荷がかかるような種目(例:フリーウェイトを用いたスクワット等)にも取り組むのが望ましい。マシンを用いたレッグプレスは脚部のトレーニングとしては有効だろうが、脊椎には圧迫力がかからない。脊椎に圧迫力をかけることは、サイクリングでは達成出来ないので、サイクリストにとって最も重要である。その他、骨の成長を促す点で有用なトレーニング種目としては、
・ファーマーズ・ウォーク(重量物を背負って歩く動作)
・ケトルベル/ダンベルを用いたウェイトトレーニング
・キック/パンチ動作
・重い袋を放り投げる動作
・縄跳び
・強度の高いランニング
・のこぎりで丸太を切るような動作
・跳躍動作
等が挙げられる。これらは”衝撃を吸収するような”動作で行うトレーニングを補完するものである。
結論
骨の健康状態を改善させたいのであれば、現在行っているトレーニング種目をゼロベースで見直す必要は無い。脚部/股関節/脊椎にアットランダムな負荷(理想は衝撃力)がかかるような種目を幾つか加える程度で充分である。これ迄ウェイトトレーニングをしてこなかった人、及び既に骨密度が低い/骨粗鬆症と診断された人は、筋力/運動能力の向上に合わせて徐々に負荷を高めていく必要がある。強度を高める/部位etc.の特異性を高めるといったことをする前に、まずは充分に基礎を固めるべきである。そして何よりも、骨の健康状態を向上させるには、必要なトレーニングを定期的/長期的に実践することが大切である。
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