私は、母のお腹に生命が宿った時から疎まれていたらしい。
らしい、とは母からよく言われてきたからだ。
私は第一子だ。
母が昔、突然言った。
「お前はなかなか死なないしぶといヤツだ。本当に憎たらしい!」と。
なんの前触れもなく、突然だったのでさっぱりわからず困惑したのを覚えている。
「…どういう意味?」母に聞いた。
「お前が母さんのお腹にいたとき、何度も殺そうとした。わざと階段を勢いよく登り降りした。流産しやすいと聞いていたからね。」と顔を歪めて鬼のような表情でいい放った。
「でもお前は死なずに行きやがった。お腹を叩いたり、わざとぶつけたりもしたのに!」と。
私が何をした?私はなぜ母親からこうも嫌われるのか?
まだ生まれていないうちから、だ。
悲しい。