カタスミ

『あの日、君は何をした』まさきとしか著

帯に『まさかの結末にあなたは戦慄するか涙するか』とあって
ああ~、こういう煽り文句はたいてい外れるんだよ…
と思いつつ結局買ってしまったというww
以下ネタバレありです。













過去、脱獄犯を追う警察が声をかけた自転車の中学生が突如逃げ出し、
結果トラックにぶつかり死亡した。
現在、女性が遺体で見つかり、その女性と浮気していた男性が行方不明、
この二つの事件が絶妙に絡み合うというミステリです。

最初、あれ…これもしかしたら面白くなるかも…?
と思って読んでいたのですが
結局のところ不発でした…
やっぱり煽り文句のついてる本は絶対面白くない説正しいのでは…
面白くないって訳じゃなかったけど、いや、そんなこと可能…?ってなったわ。

過去の事故で死亡した中学生大樹の母親いづみは
大樹が死んでからおかしくなってしまう。
残った家族には暴言を浴びせかけ、旦那とは離婚、娘は祖母宅へ引っ越し
一人残されたいづみは大樹の幻影と共にずっと生きていく事となる。

いづみの不幸な点は息子を失った事もだが、その後他の家族が誰も
この母親を正常に戻す為に奮闘しなかった事ではないだろうか…?
確かに心無い暴言を浴びせかけられたら嫌になるけどね。
でもそれは正常じゃないっていう証拠にもなる訳で…
なんか割と早い段階で他の家族が見切りをつけてしまってるのが何とも…
更に嘘つき同級生の彼女のフリのせいで余計苦しめられるはめに。

そんないづみが大樹が生前出した30歳の自分への手紙を見てしまった事で
現在の事件に繋がってしまうのだが
初老の女性一人で二人も殺せるもんかね…?
しかも一人は若い男な訳だし。スタンガンとかあっても…ねぇ…?
ちょっと上手く行き過ぎかなぁ。

最後の大樹の発言の意図がいまいち分からんのだけど
結局こいつは人殺しだし、
人を殺したい願望がある人間だったって事なので
いづみには悪いけど、あの段階で死んどいてよかったのではないのか…と。
自分の子供ならそうは思えんのかもやけど…
ただ、簡単に子供が大人の男殺せるかねぇ…とは思ったけど。
車運転して一人で埋めに行けるか…?いや無理だろ。

この話で一番悲惨なのは間違われて殺された佐藤宏太さんだと思うが
婚約者がいるのに魔が差して別の女の所に転がり込んじゃったのが運の尽きでしたね…
浮気した男はだいたい淘汰されてるなこの話…

面白くない訳ではないけど、真相知っても
あ、そうなんだ、ふうん…程度で終わってしまった。
星は3つ。
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