合衆国の片隅で新館 2006~

5人と4頭プラスαと2羽と1匹とその他大勢だったアメリカ暮らしは2人と1頭と1匹になりました。

水漏れはこうやって修理

2007-04-02 | 家のあれこれ

なんかもう、過ぎてしまうとたいしたことじゃなかったなぁなんて思うものですが、とりあえず顛末をば。


ことの起こりは先週のある日、地下室の水たまりに気付いた私の叫び声から始まりました。

我が家の地下室は大きく2つに分かれていて、半分はビリヤード台やテレビのある居室、もう半分はコンクリート打ちっぱなしの物置になっています(オットの書斎もどきはこの、物置の奥(笑))水たまりは幸い奥のコンクリート部屋でした。

壁の上の方から続く水の跡が床に流れ、置いてあった古着の段ボールやら集めてある犬の毛やらカーペットの切れ端やら、まあ幸いどうでもいいものばかりがびしょぬれ。

原因はバックヤードの水道から続くパイプの一部に入った亀裂の模様。今年は丸々2週間以上氷点下の世界だったからねー。とりあえず外の水道さえ使わなければ大丈夫そうです。

ひとまずホッとした我々は水の始末をし、一昼夜の間少しずつ場所をずらしながら扇風機を回し(慣れたもんです)、その間にプラマー探し。

プラマー(配管工)という職業はどうやらいつも人手不足らしく、良いプラマーを知っている人って本当に少ないのです。それというのもアメリカには自分の家は自分で手入れするのをよしとする開拓精神?が生きているから。ご近所を一通り当たったものの、みなさん自分で直すからプラマーなんて知らないって。

そこで私がどうしたかというと、何もせずに放っておきました。

だって一週間の短い子どもたちの春休み。そんなことに時間を使うのもったいなかったし。でも最後に近づいてさすがに手配だけでも始めるかと、重い腰を持ち上げて友人に電話をして、プラマーの相談をしていたまさにそのとき、地下の別の場所から何やら小さなシューッという音が聞こえまして。

水漏れのことを電話で話ながら新しい水漏れを見つけた私はパニック!ドアの裏側で、パイプからまさに水が噴き出していました。針の先ほどの小さな穴から出る水の勢いが強いこと。


発見は早かったみたいですね。


パニックのあまり相手の英語もうまく理解できず、コチラの状況もまともに伝えられない中、なんとか「とにかく家の大本の元栓を止めなさい。地下室の道路側の壁のどこかにあるはずだから」という友人の声を頼りに・・・地下室にいると方向感覚が狂うんです・・・道路側ってどっち???あれ?元栓ってこれ?そう、まさにこれ。水漏れしている穴の1センチ下が元栓でした。逆じゃなくて幸い~

ところが、元栓を止めたのに水漏れが止まらずますますパニックが募るわたくし。

「止まらないっ!止まってないっ!元栓閉めたのに!なんで!なんで!なんで!?」

賢明な皆さんは、パスカルの法則に気付いていらっしゃることでしょう。いくら元栓閉めたって、水道管の中の圧力が下がらなかったら吹き出しますって。

電話の向こうで友人が必死に私を説得にかかるんですが、聞いちゃあいない私、

「だって止まらないっ!止まってないっ!」

一番大騒ぎだったのはたぶんこのときですが、さすがにそのうち相手の言っていることが耳に入ってきて、一気に地下の水道やキッチンの水道の蛇口を解放。水漏れ止まる。やれやれ。


しかし、ですよ。停電には慣れっこになっている我々は、停電が起きるや否や、誰からともなくロウソクやオイルランプを持ち出し、暗黙の了解で冷蔵庫にはいっさい手を触れず…と停電のエキスパートっぷりを発揮するものの、未だ、水漏れに関しては素人でした。なんと、水道管に残った水を「無駄に放出」しちゃったんです。

元栓は閉めてあります。ということは、


家中の水道が使えない


ということでして。

おまけに、水道管をいじり回した手は既に真っ黒ですが、この手を洗うだけの水がどこにもないの!直らない限り、今日はお風呂どころか手も洗えない。お湯も沸かせない。トイレも使えない!

教訓:元栓を止める前に最低限の生活用水を確保しよう。


今まで、電気のない暮らしの不便さは何度も味わってきたし、電気という文明への感謝は忘れていないつもりの我が家でしたが、水への感謝を忘れてました。

蛇口をひねれば水が出る。なんてすばらしいことか!

水が使えないってすごいですよ。この日は30℃超、みんな汗だく。しかも食事前。庭の植物もカラカラ。この小さな元栓を一つひねるだけで、いっさい何も出来なくなっちゃうんです。

幸い友人が既に帰宅途中で、このまま我が家に来てくれるとのこと、ちょうどオットも帰って来ました。

あとの手順は、もう細かいことは端折りますが、予備のパイプも基本的な工具も家に用意してあるものなんだってことにびっくり。


大元の水道管修理顛末

まずはフロントヤードの隅っこにあるマンホールをはずすところから。



みんなで覗き込む。



中はこんなふうになってました。でも、結局ここの元栓は固くて動かず。


イチかバチか、とりあえずやってみようということになりました。万が一、修理中に家の中の元栓を壊してしまうとそれはもう大惨事になりますが。ま、地下室の大惨事は経験あるしね。ブログに書いてはいませんが、ここに越してきた直後、カーペットを全部剥がして新品のハードウッドをインストールした3週間後に、キッチンのシンク下から水漏れ、ハードウッド全滅の挙げ句、地下室の天井が落ち、地下全体に数センチの水がたまったという大事件があったのでした。



見えにくいけど、パイプカッターというもので、問題が起きた部分のパイプを切って取り外しているところ。


上下それぞれの溶接部分をガスバーナーで熱してはずします。


スチールウールでよーく磨いてつるつるにします。


何か(←学習してない私)を筆で塗りつけて


これがその「何か」であります。


パイプをはめ込んだら、「何チャラテープ」 「solder」とかいうスズの合金か何かをバーナーで溶かしながらシールしていく(「何チャラテープ」はテフロンテープと言って、スクリューになっているパイプ部分の漏れ防止に巻き付けるものでした。もう片方の修理に使いました。)



直りました!


…とまあ、振り返れば一瞬ですが、この間にも部品をダメにしてしまって買いに走ったり、やけどしかけたりといろいろありました。

そしてまた翌日にはバックヤード側の修理。こちらがまた新しく買った部品が穴を通らず、家の方をヤスリで少しずつ削ったり、またまた何度も買い物に走ったり、そして何度挑戦してもスクリューがまっすぐに入らず水が漏れたりと、結局一日がかり。


げっそり。


教訓:持つべきものは友達。でも自分でできるとなお可

一応こんなサイトも参考にどうぞ。

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びっくりの窓交換

2006-04-09 | 家のあれこれ

さてさて、今日の土曜日、依然家事は放棄したまま、かなり気合いを入れて準備をしたおかげで火曜日あたりの分まで貯金ができました。やっと少しペダルをゆるめられます。


この間、家は何故か行事が続いて舞い込み大騒ぎでした。中でも一番は窓交換! もう私の予定が決まってしまった後だったのでどうしようもなく、その日はオットが家で仕事をすることにして待機。

約束通り、午前8時半になると大勢の職人さんがワラワラとやってきて我が家のあちこちに張りつき始めました。



古い窓を外すのにいきなりガラス切り!



続いてフレームを電動工具でぶったぎって


あっという間に窓のあったところは四角い穴に!



更に窓枠をメリメリと剥がしたかと思うと


10分ほど目を離したら…

もう新しい窓がすっぽりと入ってました( ̄▽ ̄;)


すげーっ!?と思ったのも束の間、




お隣が何やら苦戦してるじゃありませんか。


残念ながら私はここで時間切れ、出かける時間となってしまい、後は今日このために家で仕事をしていたオットが写真を撮ってくれたのですが(ブログのためにすまないねぇ(笑)>オット)ここからがびっくり!

ここで苦戦していた彼と現場監督と何か話すと、オットのところに来て、

「どうも窓と窓の枠(というのか、四角い穴)のサイズが合わないから、家を削ってもいいか


と言ってきたんだそうです。

家を削って…って、いや、イヤだと言ったらこの穴が開いたまままた6週間くらい待つことになりそうだったんで、いいと言うしかないじゃないですか?訊くなよ!…ってわけにもいかないんでしょうが。

いや、しかし、何のためにわざわざ測りに来たんだろうね??と思っちゃいます。でもその測り方もまあいい加減といえばいい加減だったんで驚いたんですけども。でもね。まあプロだからと。


いや、まてよ。よく考えてみるとヘンじゃないですか。一応測って、三つの窓が同じサイズだということで窓自体はいくらなんでも同じもののはず。どうして合ったり合わなかったりするんだろう?

結局、家の窓の穴がそれぞれ勝手なサイズだったってことかい…orz


しかもそんなの当然のように、平然と「家を削ってもいいか」と訊いてくるんだからやっぱり日常茶飯事なんでしょう。恐るべし現場合わせです。でも窓に合わせて家を削るってやっぱりすごすぎる。




ともあれ。



今、家を削ってまーす。


一応毛布で押さえてくれているあたりが気を遣っているんだろうけれど、しかし、レンガを電動工具で砕いて削るわけなので、それはそれは大変な音とホコリなわけです。

犬たちはこの日、職人さんたちがわらわらとやってきた時点でお外に出されてしまいました(涙)。ガラスの破片やら金属の切りくずやら、果てはレンガの粉、いやカケラまで家中に飛び散っている中、いくらなんでも自由に歩かせるわけにはいきません。



ちきしょー、なんだよ、ぐれてやるぞー

 

作業は着々と進み…(地下足袋とかやっぱり履いてないのね)



裏側も


無事に穴が開き(涙)


子どもたちの部屋は引き戸からダブルハング窓に変身!




うち捨てられたドア。暑さ寒さはこの窓を通して家の中にガンガン侵入してきたし、なんと二重窓の内側に雑巾で拭いて乾いたような跡があってどうも好きになれなかったドアではあるけれど、20年近くの長い間3つの家族を守ってくれてありがとう。ご苦労様でした。やっぱり万物に精霊の宿る国から来た身としてはちょっと辛いものがあります。。



かくてファミリールームにも大きな穴が。


中から見るとこんな感じ。



そして間もなく完成!


…と思うでしょ?(いんや、思わない、という声が聞こえたような聞こえないような…)

ところがどっこい!

トリム(窓枠?)がこの状態です。



そして、2階の丸窓!

「!?」ここもサイズが合わなくて交換ならず。





また家を削ればいいじゃないって?そういうわけにもいかなかったみたい。なんたって、今回は持ってきた新しい窓が小さすぎたんだそうです。はっはっは。さすがの現場合わせのしようがなかったんですねえ。(何故か勝ったような錯覚に陥る私)




しかし、一体どれくらい時間がかかるものかと思っていたら、本当に午前午後それぞれ3時間ほどでほとんどの作業は終わってしまったようです。そのスピードにはびっくり。超現場合わせで、合わなければ家の方を削るというのにも驚いたけど、でも、帰宅してその後の家の中を見た私はもっと驚きましたよ。なんたって家中がホコリとレンガのカケラだらけ!直径2センチくらいのレンガのカケラが、何故か家の中心にある廊下にまで飛んでるんですから。それと溶剤の臭いにも驚きました。


今時シックハウス症候群対策、ホルムアルデヒド対策なんて当たり前になっていると思いこんでいたのが大失敗。しかも24時間は窓を開けちゃダメって言うんですよ。まだ枠の接着剤が固まっていないからって。

…死ぬかも…と思ったんで、とりあえず家の換気扇を回して耐えました。(キッチンの使えない換気扇ではなくて)2階の天井についている強力なヤツです。暖炉を使っているときに間違ってスイッチを入れると大変なことになります。アメリカの家って一体…(涙)


更にびっくりしたことには、換気扇を回してみたら替えたばかりの新しいドアからすきま風が漏れる!どういうこと!?と思ったらやっぱりここも穴のサイズと窓のサイズが少々合わなかったらしく、そのすき間を埋めるためのパーツが足りなくて、やっぱりそこも2週間ばかり待たないといけないことになりました。

苦情を言って見に来てもらった工事会社の社長はゴーカイに笑い、「いやー!大丈夫大丈夫!うちの会社は100%の満足をいただくようにきちんとケアしますから心配しないで!」と言うんですが…。一体どこをどう安心しろと…。

私が忙しい時期で良かったよ、まったく。なまじ時間があったら悩んで揉めて大変だったことでしょう。やれやれ、です。

まだろくに掃除していないので、新しい窓はホコリだらけ、床も部屋の隅々にもまだレンガのカケラが飛び散っています。犬たちも体調を崩しちゃってるし、本当に先週の我が家は阿鼻叫喚でした。来週あたりは人間らしい生活が取り戻せますよーに!




忙しくしているうちにすっかりスイセンが咲いてました。春ですねー。



symbol7そろそろまた海外旅行ランキングに戻ろうと思います。犬ランキングの皆様、遊びに来てくださいねー!→犬ランキングはこちらから→「どらどら」