Thanksgiving翌日の金曜日はBlack Fridayと呼ばれます。
黒い金曜日とは、何やら恐ろしげな名前ではありますが、この日を境にコマーシャリズムは一気に年末商戦へと突入する、一年の売り上げの半分を占めるとも言われるショッピングシーズンの始まりです。
(elmさんからトリビア情報を頂きました!ブラックフライデーのブラックは黒字の意味。すなわち、この日を境に収益が赤字から黒字に変わるので黒い金曜日なんだそうです!…そういえば、昔ESLのクラスでもらった教材にそんなことが書いてあったような…記憶力欠乏症デス)
この日はどの店も早朝から目玉商品を準備して店を開き、客はお祭り騒ぎで行列を作りながら待ち、開店と同時に店になだれ込む、という日本の正月初売りを彷彿とさせる大セール。何がそんなに安いのか、というと何千ドルの大型電気製品から数十セントの刺繍糸まで、時間限定全店40%オフ!なんてのもあって
(とは言っても「○○の商品を除く」なんてのが常套なんですが)、目の色が変わるのも無理がないといったところであります。こういう風潮を「嘆かわしい」と言う人ももちろんいるんですが、実際に「安いから」というだけではなく、これは「イベント」として楽しむものなんですね。
我が家では、毎年張り切って出かけるのがブーと、それに引きずられるオット。あとの3人は夢の中です。だって、今年のセール、開店時間は
午前4時ですよ!?6年前はこんなじゃなかったんです。ESLのクラスでこの安売りのことを教わったけれど、先生は確かに「この日、店は7時頃から安売りするのよ~」と言ってました。その年、我が家はビザの関係で日本へとんぼ返りしていて、サンクスギビングをミスしてしまったんですが
(日本語ではこんな表現しない、って、この前娘に注意したばかりだけど、他に「これ」といったピッタリくる表現が見つからないなあ。経験し損なった、って感じ???)、後から「今年は開店が早くて、6時からセールを始めた店もあったのよ~」なんて聞きました。
それがここ数年でじわじわと早くなり、とうとう4時です。もっとも、深夜12時からセール!なんてとこもあるので、こうなると、早起きセールだか夜更かしセールだかわかりません。基本的にはEarly Bird Saleと呼ぶんですけどね。ちなみにEarly Birdとは、その名の通り「早起き鳥」早起きの人をこんなふうに呼ぶみたいです。ちなみに日本語で言う夜鷹はNight Owl「夜更かしフクロウ」です。ところ変わればトリ変わる。
(今度はKYOさまからトリビア情報を頂きました!ココを読むと夜鷹の意味がわかります。ええええええええっ!?夜更かしの子どもをヨタカって呼ぶのはあまり一般的じゃないんですか?それより別の意味の方がメイン?ひぃっ!失礼しました~)
なんの話だっけ?そうそう、とにかく今年は朝3時過ぎに起きて4時からのセールに出かけたブーとオットでした。実を言うと、去年は私もがんばって一緒に行きました。ipodが100ドルで買えるって言うから。それに、その店は24時間営業だったので、暖かい店の中で行列を作って待てばよかったんです。
でも今年は違った!!外で行列です。予想気温25度(華氏)摂氏で、およそマイナス3度でしょうか。おまけに雪の予報も出ていました。
それでも行くか!娘よ、オットよ! 本人達が喜んで行くと言っているものを止める理由もないですが、この、出好きな親子の心理が、出不精な私たち残り3人にはどうも理解できません。更に言いつけてしまうと、去年、そこまでしてブーが買った物は、ししゅう糸やら、ミシン糸やら、細々した裁縫用具やら…合計20ドルほどでした。ということは、セーブできたのは最大でも6ドルくらい…( ̄▽ ̄;)? ま、いいんですけどね。本人達がいいんだから。ブーちゃん、今年は$100以上割引の価格で念願のロックミシンをgetしました!
ともあれ、彼らは出かけ、戦利品を手にして帰ってきました。オットも、先日の日本出張で航空会社になくされた電化製品を買い直してご機嫌だったし。よかったね~、と終わるはずだったのですが、まだ物足りないブーは、今度は私をショッピングに誘い出しました!「JC Pennyで、ママが気に入ってたスカートが安かったよ!」って。いずれ必要なものなら、安いときに買っちゃった方がいいかなぁ、と軟弱に心が動いた私です。イヤイヤ、グズグズながら、雪の溶けた道路を運転して出かけることになりました。
そもそも、私は
服飾品の買い物が大嫌いです。服なんて、1.暑さ寒さを調節できて 2.外傷や刺激から身を守ってくれて 3.ある程度社会に馴染んで いればそれでいい。もちろん、人が着ている服を、ステキだなーと思うことはあるけど、基本的に自分の服は着心地さえ良ければそれでいい、そう思っているのです…が、それだけのことがここではなかなか難しいんです。去年までの、ローライズのパンツに裾の短いトップスという私にとって最悪(お腹冷えちゃうよ)の流行が終わってくれてひとまずホッとしています。
しかし、最大の問題はサイズ!ここは、全米でも肥満度で上位に食い込む州だけあって、道行く人のおよそ7~8割は肥満です。女性の服のサイズは0~24くらいまで見たことがありますが、そこらへんの店で大人の普通に売っているのは一番小さくてもサイズ4くらいから。私には、このサイズだと、着られないことはないけれど、ちょっとぶかぶかで厳しい。売れ筋は8~16くらいでしょうか。トップスはS,M,LよりもXL,XXL,XXXLの方が多いです。XXXLですよ。。。
ただ、こちらのサイズって、横幅の他、服の丈も細分化されているんです。日本ではいつも袖や足首がつんつるてんでしたが、長さの悩みがなくなったのだけは嬉しいことです。日本の服のサイズって丈が伸びると同時に横にも膨らんでいくので、イレギュラー体型には厳しいんですよ。
一応申し上げておきますと、私、決して現代の日本では細い方じゃありません。でも、こちらだと、逆に着られる服がないくらい小さいことに。去年日本のユニクロで、いつものように「当然Sサイズ」と選んで試着した服が途中までしか入りませんでした。まさかと思っていろいろ試したら、なんとLサイズがピッタリでした。あれはショックだったな。
まあ、とにかく、こちらでは店が体育館ほどの広さだとして、何千着、何万着の服が並んでいたとしても、サイズ4さえほとんど見つからない中で、私にとって着心地のいい服なんてまず存在しないんです。「かろうじて着られる」服でさえ、全体の1パーセントもない…こんなに服に贅沢を言わないのに。。。
…と長い言い訳になりましたが、とにかく服の買い物は嫌いです。興味のない、服というもののために専門店まで出かけて高いお金を使う気もないので、いつもそこらへんで済ませてますが、どうせ必要なものなら安いときに買った方がいいよね!と自分を奮い立たせて出かけました。駐車場いっぱいの車とレジに並ぶ長蛇の列を見て既にビビりましたが、せっかく出かけたのでなんとか買い物しました。ティーンズのコーナーでサイズ3のコーデュロイパンツも見つけたし、暖かそうなコートも買えました。ブーは、次のダンスパーティのために真っ赤なドレスも購入。娘と一緒だと嫌いなショッピングも楽しい。もっとも、件のスカートは、サイズが8-18しかなくて買えませんでしたが。
ところで、この店、開店してまだ間もないのですが、開店セールの時も、日本では考えられないことが起こりました。半年くらい前から「ここにオープンするよ!」と看板が立てられ、建物は着々と準備され、見た目はほとんど完成、となったある日、新聞に「○○日の日曜日、グランドオープニングセール!」というチラシが入ったんです。たまたまその日、近くの店まで出かけたので(大きなショッピングセンターの一角にこの店はあります)、ついでに覗いていこうかということになった私たち、駐車場に車を止め、店の入り口へ向かうと、そこへ立っていた人に止められました。
「まだオープンしてないよ。再来週あたりになると思うけど。」
だって、新聞にチラシが入ってきたのよ???と言っても「わからない」と首を振るばかり。私たちなんかおとなしいもんですが、引き下がらない人も多数。私たちの前にも後にも次々人が店に押し寄せてきては押し問答していました。「そんなに見たいなら中、覗いてみてもいいよ。」なんて言ってましたが。結局、チラシの間違いだったのか、工事の遅れだったのか知らないけど、とにかく間違いは間違いだったらしい。そうこうするうちにオープンだと思って張り切ってやってきた人波はふくれあがり、しまいには警察まで出動したそうです。
一体どんな理由でそんな
派手な手違いが生まれるのか、大変興味深いです。…って程度で済んじゃうところがすごいよね。
そういえば、警察で思い出しましたが、Black Fridayのセールでは、目玉商品の取り合いで喧嘩になり、警察が呼ばれたりもするようです。今年、ブーたちが電気屋さんで目撃したとのこと。その日の夕方、ブーの病院予約があったのですが、ドクターとThanksgivingの世間話なんかをしてたところ、ブー親子とドクター親子とは、どうやら同じ時間、同じ店で買い物をしていたらしい。そこで「警察見た?」「見た見た!」と盛り上がっていました。
ドクター曰く「娘にせがまれて初めてセールへ行ったけど(どこのお父さんも大変ですな)、レジの行列が店を半周していて、本当に驚いたよ。どうしようかと途方に暮れてたら列の前の方に僕の患者さんが並んでてさ、
ショートカットさせてくれたの。もう、ものすごく悪いことしたように思って気分が悪くてさ、でもそうしなかったら、今日とても時間までに病院を開けなかったし、予約の患者さんはいるし。でも二度とあんなこと(ショートカット)したくないから、来年からこの日はPractice(診療所)を
休みにすることにしたよ。」
久々に、アメリカってすげーな、と思いました。ドクターの仕事もなかなかお気楽そうです。
ドクターとの話は更に盛り上がりThanksgivingのごちそうについて。(本題の、ブーの足に出来たcystの切り取り手術は来年早々にするってことで10分くらいで終わっってました。)お互いのメニューを聞いて満足すると、今度はレフト・オーバー(残り物)の食べ方。
「Thanksgivingって、その日のご馳走もいいけど、なんと言っても最高なのは、一週間くらい
毎日レフト・オーバーが食べられることだよね。」ドクター、うっとり。
同感です。
「残ったターキーの骨でスープを取って、お米を入れて食べたことある?ないの?勿体ないな、是非やるべきだよ。もう、そりゃ~~~~~美味しいんだから!」
なるほど~、うちではターキーの残りでお茶漬けにするのが大好きだけど、それと同じ要領ですね。あれ、美味しいですよね~。
…こうしてドクターKの待合室はいつも待ちくたびれた人がゴロゴロいるのです。もっとも、みんなそれを見越して予約時間より遅めに来たり、うまく調整してるみたいですけどね。ちなみに我々の予約は3時15分。やっと呼ばれたのは4時近く。診察室を出てきたのは5時近くでした。
まあ、これが嫌な人は別のドクターにかかればいいってことだし、私は気に入っております。
感謝祭を待って、紅葉も終わってしまいました。
今年最後のゼラニーちゃん マイナス3℃の夜に敗れました。。。
「無惨にもシカに食べられちゃったほぷちゃんのピンクバラ」
花やつぼみだけ食べて、株を引っこ抜き、花壇の横に投げ捨ててありました。シカめ。
「無惨にも、ニンゲンによってガードされちゃった大好物。
食べられないようにいろいろなものぶら下げるなんて、ひどいぞ。ニンゲンめ。」byシカ
過去の鹿さん被害記事はコチラから~
今日も
どらどら!!ありがとうございます!