旅の日程6日目 ブルベ(長距離自転車競技)1200km最終日 7月8日 その2 Mill Bay-(Duncan)-Victoria
旅行記がズルズルと長引いています。最初から読んでくださる方は、画面左メニューの「記事カテゴリ」-「バンクーバー島1200km」の古い記事から続いていますのでそちらからどうぞ。
Quw'utsun' cultural and conference centre でトーテムポールを一通り巡ったところで、スタッフの方に声をかけられ「映画を見ませんか」と。どうやら人数が集まらないので、施設内の数少ない客を呼び込んでいるようです。民族についての映画には興味があったので二つ返事で建物に入りました。他にもぞろぞろと…と言っても10人ほど…続きました。
奥の方は映画を上映できるようになっているけれど、入り口のロビーには…
とうとう対面!本物のカウチン・セーター
実際にカウチン・インディアンの村で使われていたもので、穴が空いていたりもします。
これもカウチン?と思うようなデザインのものもありました。
実際は、カウチン・セーターの歴史というのはそれほど長いわけではなく、羊毛を編む技術を持ってきたヨーロッパ人との文化の混合で生まれたものなのだそうです。白人の入植以前は、地元の山羊(マウンテン・ゴート)の毛で床に敷く毛織物を作る文化があったようで、当時の家の模型の中にミニチュアの敷物が飾られていました。
羊毛をカーディング(毛の繊維の向きをそろえる)・スピニング(ねじって毛糸にする)するための機械。
シンガーのミシンを改造したスピニング・マシーンも。
紡ぐ端から編んでいくんでしょうか。それとも展示用?
ここでカウチン・インディアンの歴史に関しての映画を見ました。詳細は覚えていないのですが、大変興味深く、後からじっくり振り返りたい内容でした。映画はドキュメンタリーの本に沿って解説されていったので、あとでこの本を買おうと思ったのですが・・・。
映画が終わり、売店に駆け込んで「今の映画の本を…」と言うと「ああ、あれね…すみません、今品切れで。でも他に何か似たような本が…あ、あれも売り切れだ。すみません。」と言われてしまいました。
やる気あるのかしらん。とても人の良さそうな先住民のスタッフさんなんですが、もうちょっと積極的にアピールしてくれてもいいんじゃないかなあ。
続いて、
「ウッドカービングのクラスがあると聞いたけど…」
「あ、えーと、彼は今ツアーに出てるなあ。何時に戻るかちょっと…」
「え!じゃ、じゃあ、(ここに来た最大の目玉の)カウチンセーターのデモンストレーションは?」
「あー、実は今日ニッティングのスタッフは休みを取っていて…」
…というわけで、残念ながら、念願だった、カウチンセーターを編む本物のニッターには会えずに終わってしまいました。後から調べたらもう何カ所か、訪ねる価値がありそうな場所があったのですが、今回は仕方ないです。旅は一つくらい心残りを置いておかないとね。それに、この観光地とは思えないほどの「見てくれ!」精神のなさこそがカウチン族の個性なのかな、とも思いました。いずれまた訪れることになるかな。
かいつまんで書いておくと、もともとカウチン族の文化には羊毛というものが存在しなかったのです。羊を飼い、その毛を紡ぐ文化は白人の入植と共にヨーロッパから伝わったもの。それ以前は、地元の山に生息するマウンテン・ゴートという山羊の毛を使って、敷物などの織物を作るのがカウチン族の産業だったようです。彼らもまた、インディアンとして迫害を受けたわけですが、その課程で白人の持つ羊毛の文化とカウチン族の織物の文化が融合し、カウチン・セーターが生まれたそう。つまり、カウチンセーターの歴史白人の入植以降に始まったということです。
それでも、やはり本物は厳しい寒さにも耐えるよう、目の詰まった、脂を落としきっていない太い羊毛で編まれ、その模様もまた、星や幾何学模様はスコットランドの伝統を受け継いだもの、クジラやサンダーバードはカウチン族の伝説、とうまく融合しています。
カウチン・カルチャー・センターを後に、すぐ近くで開かれている土曜日のマーケットへ。ケーナや南米の楽器を一人で演奏しているおじさんがいました。否が応でも盛り上がるマーケットの雰囲気。
ビーズのアクセサリーやコルクで作ったリース、手作りのジャム…見慣れたマーケットの風景です。でも手作りのベンチとか、鳥の巣箱、綺麗なスープミックスなんていうおもしろいお店もありました。
スープミックス。このまま煮込めばスープになるのです。
美味しいものも食べました!
結婚資金を貯めるため、とパキスタン人のおにいさんがやっていた屋台
チキン・カレーにパコラス(?)にサモサ!パコラスはイモや豆が入ったテンプラみたいなもの。サモサは春巻きみたいな肉の揚げ物。初めて食べたけど美味しかった~。そして、ヨーグルトとコリアンダーのソースとチリ・ソースがついてくるのがまたたまらない!このチリ・ソースは激辛なんだけど、いくらでも食べたくなる不思議な味わいがありました。チリ・ソースだけおかわり!そして「どこで買えるの?」と聞いたことから、お兄さんの即席講義が始まりました。
美味しいチリ・ソース、手作りだったんです。もちろんその場でレシピもメモしましたよー。
10 Red Thai chilli
20 Habanero
10 green small chilli
30 cloves of garlic
1-2 little of vinegar
Huge can of Tomato sauce
2 tbs. of Salt
Lime
Cumin
これらを4時間煮込むんだそうです。
量がハンパじゃないのでした。「Huge can of Tomato Sauce」って…「これくらい」と手で示してくれたのは軽くバケツ一杯分くらいの大きさでしたが。これで半年分くらい作り置きになるんだそうです。我が家だったら一生分だな(笑)
それに、ハバネロ!?あの世の中で最も辛いとされるハバネロを20個!もちろん我が家で作るのはこの10分の1量くらいでしょうが…まだ各種唐辛子が手に入っていないので保留中ですが、この夏の宿題。楽しみだわー。
灼熱の青空の下で食べる激辛チリの美味しかったこと。続いてお隣の屋台でマンゴーアイスクリームを注文。ああ、天国。おかげで、この直前、カルチャーセンターの映画館にサイフを落としたウーをこづきながら取りに走ったツラい思い出は帳消しになりました。
寄せ植え25ドル也。
花の色も鮮やかだった。
我々がこうして楽しい思いをしている頃、オットはひたすら最後の半島を黙々と走っていたのでした。お疲れさま。
次はいよいよ1200kmのゴール!
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マーケットも楽しそう!綺麗なスープミックス、先日近所のBI-LOというスーパーで見かけましたよ。おもしろいなぁと思って手に取りましたが、長く放置されていた雰囲気…。買うまでにはいたらず…。カナダのものだったのかなぁ。たくさん並んでいると本当に綺麗ですね♪
で、ウーくんのお財布は在ったのですか?
マーケット、楽しそうですね。
しかし、このスープミックスが試してみたい。
どんな出来になるのだろう???
スープミックス、帰りに立ち寄ったバンクーバーの友人に買って行ったのですが、カナダ人の彼らも初めて見たと言ってましたよ。案外アメリカ発だったりして(笑)。私ももっと買ってくればよかった~と後悔してます。その時は目がくらんで何が魅力的か、わからなくなっちゃうんですよね。
学校でも歴史を学んでいるフーなんかは「あの映画も結局は白人に都合良いように美化してるのかも」なんて言ってましたが…。
はい、おかげさまでサイフは落ちてました。ウーはどつかれまくりましたよ、もちろん。
そうですね。私もヨーロッパだと聞いたことがあったような…。ただ、フィッシャーマンとかアランとかは模様編みなので、この編み込みはちょっと違うかな?フェアアイルなんかともちょっと違いますしね。そのあたりがカウチンとの融合なのかな。
sushiさんち、コメントエラーになっちゃいますよー(涙)。
同じ「旅行記」でも美しさやら文章のキレが大分劣ってますがこちらもよろしく~。
ああ、やっぱりスープミックス買ってくれば良かった~~~~!
あのベンチも欲しかったんですよー。お値段もお手頃だったし。でも飛行機に乗っけて運んでくるわけにいかないので涙を呑んで我慢しました。