旅の日程5日目ブルベ開始から2日後 7月7日 Sayward - Mill Bayその2
旅行記がズルズルと長引いています。最初から読んでくださる方は、画面左メニューの「記事カテゴリ」-「バンクーバー島1200km」の古い記事から続いていますのでそちらからどうぞ。
さて、Qualicum Beachを出て、復路を南へ。
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数字が我々サポート隊の宿泊ポイント。
1. Victoria
2. Campbell River
3. Sayward
4. Mill Bay
5. Victoria
この日、3から4へ向かっています。間にはカウチンベイやカウチンレイク、カウチンリバー。ああ、本当にカウチンのふるさと。
国道沿いの花壇にはサンダーバードが
サンダーバードはカウチン族の言い伝えで、大切な資源である鮭を食い散らす悪いシャチをやっつけてくれたサンダーバードがカウチン湾近くの伝説の山に住んでいるというものです。今は入植してきたヨーロッパ人の島になってしまったけれど、もともとはカウチン族を含むネイティブ民族、コースト・セーリッシュ族の島だったのでした。
Qulicum Beachで長いこと遊んだせいかPerksvilleのあたりで突然空腹に襲われた私たち、一つの町を過ぎると次の町まで何もないので、この町が勝負!と目をこらすことに。
そこで見つけたのがフィッシュ&チップスのチェーン店。まともなフィッシュ&チップスなんてオーストラリア以来もう5年も食べてない!全員一致でその店を選び、飛び込みました。午後3時、中途半端な時間帯で店に他の客はなく、のんびりとした雰囲気。
店内には各種魚のポスターが。しかも英語の他、フランス語と、何故か日本語(ローマ字)での表記がありました。
フィッシュ&チップスを頼むことは決まっていても、魚のチョイスがいくつもあって嬉しい悲鳴でした。電子辞書まで駆使して悩んだ末、私は高級魚のハリバット(おひょう)、他の3人はそれぞれコッド(鱈の仲間)を注文。
店の壁画
店員さんや店の中の雰囲気も良かったです。
タルタルソースも付いてきて、もちろんビネガーもテーブルに備えてあって、美味しかったっ!ああ、中西部にもこんなチェーン店が欲しい!地元で選べる魚と言えば鮭かなまず、ニジマスくらいだもんね…。
遅い昼食を終えると、本来なら国道をただ走って、Mill Bayまで行けば良かったものを、途中どうしてもカウチン湖へ行ってみたくなった私は往復60kmの寄り道を決行してしまいました。
ブーとウーは車内ほぼ爆睡。かろうじてフーが話につきあってくれたり、ビデオを撮ったり。目指すカウチン湖に着きましたが、なんだか観光地とはほど遠い雰囲気。なんと言っても人が少ない!ゆったり滞在して楽しむリゾートになっているようです。
インフォメーションセンターへ入ってしばらく相談の順番待ち。こういった観光客のための建物は地元の木材を使って、居心地の良い丸太小屋作りになっていたりします。中にいるだけで心地良く疲れが取れていく感じ。
客は私たちの他、1組だけだったけれどその人達の相談が長いこと長いこと。さすがにちょっと気になりだしました。カウチンセーターの情報がどこで得られるかを聞きたいだけなのになあ。
するとようやく順番が来ました。「待たせちゃってごめんなさいね。」と謝ってくれちゃって、こちらのイライラが伝わったのかな、とちょっと反省。
開口一番「カウチンセーターのことを聞きたいのだけど」と切り出す私に、彼女は「残念だけどカウチンセーターはここにはないのよ」と。ガーン・・・
昔読んだ本でカウチンセーターのふるさとをカウチンレイクだと思ってしまったのは私の覚え違いでカウチンとはこのエリア全体を指し、特にセーターが発達したのは国道沿いのダンカン市だとか…大失敗!
帰宅して本を確認しました。(あんな古い本をよくアメリカまで持ってきていたものだ)出発前にカウチンセーターとバンクーバーの関係に気付かなかったのが本当に悔やまれます。知っていたら訪ねてみたい場所がもっともっとあったのに!
そこで、その若い職員さんは現在のカウチン・インディアン(とここでは呼んでおきます)たちの状況や簡単な歴史を話してくれました。かなり最近まで部族に生まれた子どもを親から引き離し、白人と一緒に育てるような教育が行われたり、インディアンたちは居留地に追いやられたりして、今ではすっかり数も少なくなり、セーターを作ることのできるカウチン族はもう数家族しか残っていないとのこと。居留地の人々は目的も失い、アルコーホリックの問題を抱えているそうです。オーストラリアのアボリジニと同じでしょうか。いずれにせよ、カウチン族は昔のように生き生きと自然と共に暮らすことはできていないようです。
それにしても若い職員の女性が自分の言葉でしっかりとそういう話をしてくれたことにちょっと感動しました。ただの観光案内ではなく、事実を伝えること、歴史を伝えることをきちんと仕事にしている。仕事が好きで仕方ないのだろうという印象を受けました。
カウチンレイクのインフォメーションセンターを後に、一路国道へ戻り、ダンカン市のインフォメーションセンターにようやくたどり着いたのはもう6時過ぎ。閉まってました…。
隣のスーパーマーケットで生野菜やオリーブ、パンや果物、ハムの缶詰などを買い込み、今晩の夕食に。カウチン湖への道のりが無駄足だったことに加えてダンカン市の情報が何も入らないまま夜を迎えて我々は疲れ切っていました。
でもダンカンの観光は諦めきれず、とりあえず今日はMill Bayまで行って、明日、ダンカンへ戻ってくることで合意。モーテルへ向かいました。
Mill Bayで一件しかないモーテルの名前はDeer Lodge。国道から入ってすぐの、わりと雰囲気のある花が綺麗な建物。いい感じ。実はここで、我が家の予約が1日間違って入っていたことが発覚!今日泊まれないってこと!?一瞬パニックになる私にフロントのおばちゃんはとことん豪快で明るく、
「だーいじょうぶだいじょうぶ、今日部屋空いてから。ホラ、一番良い部屋が空いてる!そこにアップグレードしてあげるわよっ!」
いいんでしょうか・・・。同じ料金で最高の部屋に泊まらせてもらっちゃいました。大きな部屋の真ん中に大きな暖炉があって、2部屋分のベランダからは目の前に海!おまけにベランダにホットタブ!(温度が白人仕様で、出るとブルブル寒かったです)
夜中過ぎに到着のオットのためには、
「封筒に名前と部屋番号を書いて、部屋のカギを入れておくから。これをフロントの外に貼り付けておくわね!」
だって…
不用心じゃない?ま、いいか。
モーテルのベランダから別棟を
翌朝の朝日、ブーが粘りに粘って撮ってくれました。
というわけで、部屋とロケーションはすばらしかったんですが、ここのキッチンは、ちょっと問題あり。コーヒーメーカーに電子レンジ、冷蔵庫、食器は揃っているのに、ストーブ(日本語で何て言うんでしたっけ?料理する一番大事なところ。コンロ??)がない!そして水道とシンクがバスルームと共有。
…トイレの横で野菜洗うのってやっぱり…抵抗ありました。さすがの私もちょっとなあ。でも基本的にキャンプが好きでなんとか生き延びるタイプの我が家、ウーなんか電子レンジで無理矢理インスタントラーメンを作ってました。
というわけで火を使わない晩ご飯
缶詰の肉に缶詰のスープ、生野菜のサラダとカマンベールチーズにリンゴ、そして決め手はキッコーマン!イタリアンドレッシングにちょっと垂らすと美味しいのですよ。
オットは午前4時に到着しました。ここまでくればあと130km。制限時刻は夜の9時よほどのことがなければ大丈夫です。軽く食事をして、倒れ込むように眠ってしまいました。この日、膝に痛みがあると言っていたので、ちょっとエミューオイルを付けてマッサージしてみたんですが、おかげで(?)軽傷で済んだようです。
次はダンカンへ戻っていよいよカウチンセーターに対面!
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とお題目を唱えています(^o^)
でも、旅での無駄足というのは、結構思い出になったりしませんか?
TAMAさん ほんとタフだわ・・感心しちゃう。。
カウチンセーターってだけで こんなに
盛り上がるんだから 凄いよ!!
わぁ~~
このモーテルほんとステキ^^
ブーちゃんの朝日コンクールに出せばいいのに
賞 獲得まちがいなしだよ!!
午後3時に ごちそう食べたんだから
夜はこれで充分(笑)
キッコーマン醤油 小さいけど
はっきり わかる~~(笑)
ガスコンロ=ストーブです。私も最初、驚きました。で、日本のごく?一般的な石油ストーブ?などはヒーターですね。言語って不思議ですねー。
因みにトラクターも日本では違う意味に使用されていますね。
カウチンカウチンのお題目…取り憑かれてしまったのですね。シナモンさんも次の旅行先はバンクーバー島に決まりでしょうか(笑)
そう、過ぎてしまえば良い思い出。しかも実際は無駄足じゃなかったしね。インフォメーションセンターのお姉さんに会えたのも、話を聞けたのも良かったです。でもあの日は睡眠不足と長距離ドライブでボロボロだったのよね。
脳内アドレナリンというんでしょうか(笑)。私もろくに寝てなくて、慣れない車に長距離運転でハイになっていたんでしょうね。
カウチンセーターは本当にちょっと特別な思い入れがあったんですよ。たぶんセーターそのものよりもその本に出てきた原住民の様子なんかに心引かれたんだと思います。だからあくまでも本格的カウチンにこだわったし…もっとも、あげる予定だった相手が途中でいなくなったので(爆)しばらく手元にあったんですけどね(大笑)。
朝日は、写真とビデオの二刀流で一時間近くがんばっていたようで、後からPCに落としてびっくり!の量でした。
私、旅先では自炊したい方なんですよ。もっとも今回は見慣れた材料ばかりで特別なことはなかったんですが、でも普通のオリーブ漬けなんかもウチの方と違って美味しくて。
走行距離、この日は450kmくらい走ったのかな。ハイウェイじゃないのでちょっとしんどかったです。
「おひょう」で検索してみると情報がめっちゃくちゃ錯綜していておもしろいですよ。まあ、お値段的にバンクーバー島で高級とされていることは間違いないようです。日本人には確かにちょっと大味かもしれないけれど、どっちみちフライにしたり、ソースいろいろからめちゃったりするから魚そのものの味は消されちゃいますね。
でもそちら、ハリバットがあるなんて羨ましいなあ。
★たいゆうさん、
ありがとうございます。ガス・コンロでいいんでしたね。でも電気の場合は?電気コンロ?それってまた違うものがあったような…そうそう、こういう、同じ単語を使っているのに微妙に使われ方が違うもの(パンツとかも)って困りますよね。
原住民の歴史は悲惨なものが多いですよね。日本でも…。