『カヤネズミの四季』の著者であり、日本のカヤネズミ研究の草分け的な研究者である、九州大学名誉教授の白石哲先生が今月21日にお亡くなりになった。
2年前に『すぐそこに、カヤネズミ』をお送りして以来ご無沙汰していたので、今日の夜、白石先生の奥様からお電話をいただいて訃報に接し、ただただ、驚いている。
最近体の調子が思わしくなく、ここ2年ほどは入退院を繰り返しておられたとのこと。
今日が初七日だったそうで、奥様が仏壇の整理をしていたところ、不思議なことにカヤネズミが1匹、仏壇の前に出てきたそうだ。
奥様は「カヤネズミもお参りにきてくれたのかな」と思ったそうで、「このことをぜひ畠さんに伝えたいと思って連絡しました」とおっしゃって下さった。
カヤネズミは、普段家の中に入り込むことはめったにないが、ここ数日の寒波で屋内に入り込んできたのかも知れない。
ただ、そういう科学的な解釈は別にして、私もカヤネズミが白石先生のところにお参りにきたのだと信じたい。
白石先生のご冥福を心よりお祈りします。
急に涼しくなって、秋らしくなってきましたね。
カヤネズミの営巣も、つい2週間ほど前まで夏休み状態だったのが、ぽつぽつと巣が増えてきて、秋の繁殖シーズンに入ってきたなと感じます。
さて、このたび草地生態系研究会の主催で、大阪府内カヤネズミ一斉調査を実施することになりました。
本調査は、良好な河川や草地環境の指標種であるカヤネズミを指標として、大阪府内において生息状況と草地の現状を把握し、草地や水辺の生物多様性保全に役立てることを目的としています。
大阪府内では、初めての全域的な調査となります。
カヤネズミに会いに、身近な草むらに行ってみませんか?
10/7に、キックオフ集会として、大阪の草地とカヤネズミをテーマにした講演会と第一回のモデル調査を開催します。
ぜひご参加、ご協力下さい。
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【第1回大阪府内カヤネズミ一斉調査(調査協力者募集)】
本調査は、良好な河川や草地環境の指標種であるカヤネズミを指標として、大阪
府内において生息状況と草地の現状を把握し、草地や水辺の生物多様性保全に役
立てることを目的としています。
大阪府内では、初めての全域的な調査となります。
募集対象:大阪府内において調査を所定の方法でボランティアで実施いただける
グループまたは個人
調査期間:2017年9月~12月
*ご協力いただいた方には、調査のまとめをお送りします。
【キックオフ集会(講演会と第1回モデル調査)】
日時:10月7日(土)13時30分~16時(開場13時~)
場所:日本研修センター十三および淀川河川公園・十三野草園
内容:講演「大阪の草地とカヤネズミ」畠佐代子(草地生態系研究会代表、全国
カヤネズミ・ネットワーク代表)
淀川河川公園・十三野草園で畠先生指導によるモデル調査
募集:70名(申込先着順)
参加費:200円(傷害保険代、資料代)
【第2回モデル調査】
日時:10月21日(土)8時40分~12時(現地解散予定)
場所:淀川河川敷・鵜殿(小雨決行)JR高槻駅改札口8時40分集合
内容:畠先生指導によるモデル調査
参加費:200円(傷害保険代、資料代)
詳細:チラシ表面 チラシ裏面・記録用紙
*申込み・問合せ先:公益社団法人大阪自然環境保全協会
〒530-0041 大阪市北区天神橋1-9-13 ハイム天神橋 202
電話:06-6242-8720 FAX:06-6881-8103
e-mail:office★nature.or.jp(送信時に★印を半角@にして下さい)
公益社団法人大阪自然環境保全協会の会報誌「都市と自然」に記事を書きました。
特集:カヤネズミが生息する河川草地の復元と草地生態系保全の人材育成-2年間の取り組みを終えて-. 都市と自然42(2): 4-7
良好な草地環境の指標種であり、近年絶滅が危惧されるカヤネズミの生息地の保全と、草地生態系保全に関わる人材の育成を目的として、2015年4月から2年間、カヤネズミが生息する桂川のオギ原再生地に試験区を設けて、外来種やツル植物の抜き取りを行い、植生の変化とカヤネズミの営巣状況をモニタリングを行ってきました。
記事では、2016年度の取り組みの概要と、2年間のまとめを報告しました。
なお、「都市と自然」は1部250円(送料60円)で購入できます。
5月号の目次はこちらからご覧いただけます。
興味をもたれた方はこちらからどうぞ。
気がつけば、年末に投稿したきり、4ヶ月もブログを更新していませんでした。
暖かくなったので、またぼちぼちとフィールドの様子など書いていきたいと思います。
さて、昨年に引き続き、今年も城陽五里五里の丘(京都府立木津川運動公園)で、カヤネズミのすむオギ原の保全活動を行うことになりました。
全4回で、第1回は4/22(土)「カヤネズミが巣づくりしやすい環境(カヤ原)づくり」です。
こちらから、申し込みとプログラムが確認できます。
チラシのダウンロードはこちらから。
参加費は無料です。どうぞ気軽にご参加下さい。
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城陽五里五里の丘 生きもの塾
カヤネズミを守ろう
~カヤネズミが安心して子育てできる環境をごりごりの丘にみんなでつくろう~
日本で一番小さなネズミ「カヤネズミ」
カヤネズミのすみかが城陽五里五里の丘にはあります。
みんなですみかを一緒に守りませんか。
第1回「カヤネズミが巣づくりしやすい環境(カヤ原)づくり」
草地ってどんなところ?カヤネズミってどんな生きもの?
はらっぱの生きものに触れてみよう。
(日時)平成29年4月22日(土)13時30分~16時
雨天時は4月23日(日)13時30分~16時に順延
(場所)城陽五里五里の丘(京都府城陽市富野北角14-8)
(内容)生きもの調査と外来植物の駆除
(予約)要予約(定員40名程度)
(参加費)無料
(対象)自然保護に関心のある一般の方(子ども~大人、小学生以下は保護者同伴)
(持ち物)動きやすい服装、動きやすい靴(坂道・天候によってぬかるみます)、軍手、帽子、飲み物、タオル
(指導)畠 佐代子(全国カヤネズミネットワーク代表、博士(環境科学)、滋賀県立大学環境科学部非常勤講師)
(申込・問合せ)城陽五里五里の丘(電話:0774-66-6022)
*予約受付中*
第2回「草引きしてすみ心地よいカヤネズミのすみか(カヤ原)づくり」
(日時)平成29年6月3日(日)13時30分~16時
雨天時は6月4日(日)13時30分~16時に延期
(内容)生きもの調査と外来植物の駆除
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