
今日(4月17日)、昨年9月の洪水で壊滅状態になった、桂川のカヤネズミ生息地を見てきた。
堤防の上から見ると、昨年9月の洪水後の状況から、見違えるような回復ぶりに見える。
生息地の上流側では、前年の洪水でなぎ倒されたオギやヨシの株の根元から、新芽が伸び出していた。もともと河川に生育している植物の強さを改めて感じた。
下流側では、洪水後に河川改修に伴う河道掘削が行われて、表土が剥がれたため、生息地の半分の面積の植生が消失していた。
すでに工事は完了していて、真っ平らな裸地がだーっと広がっている光景は、工事のことを事前に国交省から聞いていたとはいえ、ショックだった。
ただし、掘削工事の際には、もともとオギが密生していた低水敷の表土は、カヤネズミの生息地保全のために、オギ草地の再生に利用された。
オギの再生エリアは、外来種やクズが繁茂していた高水敷で、ここの切り下げと同時に、川幅の拡幅のために採掘された、低水敷の表土が撒きだされたのだ。
再生エリアは、現在はほぼ裸地状態だが、オギの新芽がそこかしこから出ていた。
工事にあたっては、この場所でモニ1000里地調査を行っている乙訓の自然を守る会の方々と一緒に、国交省や工事関係者と何度も話し合いを行った。カヤネズミの生息に配慮して、河道の掘削に入る時期や、工事の進め方、どの区画の土を使うか、再生に使う表土は地表からどのくらいの深さまでとするか、掘り出した表土の保全の方法などを検討した。
カヤネズミは果たして戻ってきてくれるのか、それはいつになるのか。
今後、継続して調査していきたい。
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