ケイの闘病や介護録

病気の記録や家族の介護の記録など

障がい福祉施設入所を決断 13

2022年03月11日 | 兄の介護

兄が障がい福祉サービスを利用するになって6年が過ぎた頃

誤嚥性肺炎を起こすようになりました。

長い間、強い薬を飲み続けている為に嚥下の力が徐々に低下して来たようです。

肺炎は軽くて微熱程度、食欲も落ちず一見いつもと変わらないくらいでしたが

兄の体は衰えて来た様子。

障がい福祉も65才で介護保険に切り替わります。

兄は当時61才で介護保険を利用できる65才までには先が長く

それまで在宅介護が出来るかどうか難しい状態でした。

これ以上、体の状態がレベルダウンする前に障がい福祉施設の入所を

決断しないと受け入れてもらえなくなる恐れがありました。

夫と二人でよく話し合い入所申し込みを決断。

夫にはとても辛い決断だったと思います。

 

当然、兄の大好きな高台にある施設に相談しましたが

長い間、入所待ちをしている方が何人もおられて

兄には望みがありませんでした。

止むを得ず、兄の事を「美味しい人」と言った施設に相談。

ショートステイをロングで利用し入所へ移行するとの提案に

承諾しお願いしました。

兄には「しばらくお泊りが続くけど土曜日の日中は家で過ごすから」

と説明しショートステイが開始。

 

さっそく例の看護師さんが出て来ました。

兄の食事形態についてです。

・嚥下が悪いのでミキサー食にします。

・ミキサー食はかえってむせたりするのでキザミにします。

・キザミはまとまりが悪いのでトロミを付けたいので

 トロミ剤を買って来て下さい。

何度も何度も呼びつけられました。

兄は入所の数日前まで家では私達と同じ食事を

食べていたのですけどね。(^^;

 

そうしているうちに兄が入院する事になってしまいました。


食べるのが遅い問題 12

2022年03月10日 | 兄の介護

・兄の週2回の生活介護(デイサービス)・・ヘルパーさんの送り出し付き

・週2回の居宅介護(ヘルパーさん)での自宅入浴

・毎月の一泊二日と二泊三日のショートステイ

この支援で安定してホッとした頃、またまた問題が発生。(^^;

 

生活介護(デイサービス)から

兄が昼食を食べるのが遅いと言われ続ける・・・

連絡帳にも毎回「今日は30分もかかりました」「今日は40分もかかりました」

送りの時にも職員さんから「食事を食べるのが遅くて・・」と夫が何度も言われました。

たまり兼ねた夫は「食事介助に行きましょうか」と言ったそうですが

「いえいえ、そんな事・・」とおっしゃる。

家族にどうしろ言うのか全くわかりません。

私は家族から ”時間が来たら取り上げて終わりにして下さいとでも

言ってもらいたいのかしら” と思ったりもしたのですが

それなら黙って勝手にやれば済む事だし、すでにやられたりして (^^;

「あなた達のお兄さんはこんなに手が掛かるのよ」と言いだけなのか

何が何だか理解できませんでした。

 

そう言えば、お山のショートステイは二泊三日ですから7回も食事を摂ります。

送って行った時に職員さんに

「食べるのが遅くてご迷惑をおかけしてすみません」と言うと

「遅い人は他にもいますし、何人かは皆より少し早めに食べ始めてもらっているので

問題ないですよ」と、さらりと返事が返って来た。

そうだよね、対策はあるのよね、施設側の問題だよね!!

 

気分は悪いけれど、悲しいけれど、連絡帳の

何分かかった何分かかったのコメントは無視して相手にしない事に徹しました。

本当はお山の施設の生活介護(デイサービス)を利用したい所でしたが

遠くて我が家までの送迎が無理なのです。

夫も私も仕事があるし変更はできませんでした。


福祉心のある施設 11

2022年03月09日 | 兄の介護

ショートステイで発熱事件があってから夫と色々考えました。

兄は恐らく将来、施設で過ごす事になるだろう

それは、介護者である私達と歳が近いし

排泄介助が必要になったら自宅での介護は限界だろう

そう考えると、今利用している施設への入所は家族としては心配が多すぎる。

何処か他に信頼できる施設はないのだろうか?

しかし、いかんせん施設の数が少なすぎる。

介護保険の施設は沢山あるのに・・・

 

どうした物かと担当の相談支援専門員さんに相談しました。

「他のショートステイを探して見ましょう」と言って下さる。

そして後日「少し遠いですが見つかったので一緒に見学しませんか」と

お誘い頂き私が同行しました。

 

施設長さん自ら施設内を案内して下さって

生活介護(デイサービス)やショートステイ利用中に行う作業も見せてもらいました。

もちろん入所されている方も参加されていました。

機織りをする人・糸巻をする人

リサイクルの為の段ボールについているテープや紙を剥がす人

牛乳パックで紙すきをする為にパックを小さく契る人

色んな作業が沢山ありました。

一番驚いたのは絵を書いている人達がいた事です。

水彩画や油絵、ちぎり絵など色々な作品に取りかかっていました。

個展を開いたり売ったりするそうで、かなりの金額になるとの事。

施設にお金が入る訳ではなくて作家個人の収入だそうです。

絵の先生もボランティアで長く関わっておられると話していました。

 

どの作業も皆さん、楽しそうに参加されていました。

施設内の移動中、職員さんは皆ニコニコと「こんにちは」と挨拶してくださいますし

職員さんの声につられるように入所者や利用者の方達も

「こんにちは」と大きな声で挨拶をしてくれました。

職員さんの多くが重度の方の手を引いて

常に一緒に行動しておられましたがその姿には愛情を感じました。

 

見学を終え、談話室で施設長さんと3人でお話をした時の事ですが

相談支援専門員さんが「素晴らしい施設ですね、私が入りたいくらいです」と言われ

思わず「私もです」と言いました。

運営についての話も出て、施設長さんが厳しいと話され

相談支援専門員さんが「うちの施設も大変です。

上手に儲けてどんどん新しい施設を建てている所もありますけど、

私達のように馬鹿正直だと難しいですね」と話が盛り上がっていました。

 

なるほどね、介護施設もそうだけど

福祉心のある施設は運営が厳しい・・・悲しいけれどそれが現実です。

 

そして、兄はここのショートステイも利用する様になりました。

しかも2泊3日での利用ができました。もちろん特別扱いではありません。

兄はここのショートステイが一番好きでした。

少し高台にあって「今日は山に行くんか」と楽しそうでした。

兄の作業は糸巻です。帰宅すると「今日は仕事で疲れた」と言いながらも

嬉しそうでした。

施設の食事も大好きで「うまいよ~」と喜んでいました。

 

職員さんの配慮が家族としてはとても嬉しかったです。

映画鑑賞をするのでお迎えを1時間遅くしてもらってもいいですか?

そうすれば最後まで見てもらえるので、お兄さんの好きな寅さんだし・・・とか

今日は作業が長引いて、おやつの時間が遅くなって・・・と

おやつを袋に入れて持たせて下さったり

お出かけでカラオケにも連れて行ってもらいました。

兄にとっては初カラオケです。

あぁ兄が楽しんでいた思い出はつきません。

取り留めもなく思い出を書き連ねましたが

兄にも家族にとっても有難い施設でした。

 

福祉心のある施設は儲からない、これは障がい福祉も介護保険も同じです。

悲しい事です。


ショートステイ利用中の発熱 10

2022年03月08日 | 兄の介護

・兄の週2回の生活介護(デイサービス)・・ヘルパーさんの送り出し付き

・週2回の居宅介護(ヘルパーさん)での自宅入浴

・月に1度の一泊二日のショートステイ

この支援の利用が安定し3人での生活も落ち着いて来ました。

月に1度は兄もショートステイを利用しているとは言え

日曜の10時に施設に家族が送り届け月曜の夕方4時にはお迎えに行きます。

たまには少し遠出もしたい気持もありましたが夫は日曜しか仕事休みが取れず

兄を送り届けてから出かけるには時間が遅くなり遠出ができない。

そこで、たまにでいいのでショートステイを2泊3日で利用出来ないかと

施設に相談しました。

すると「お宅だけを特別扱いする訳には行きませんから」との返事。

特別扱いとは?皆さん2泊3日のショートは利用できずにいるの?

贅沢な事なのか・・・と思いながら諦めました。

 

そうするうちにショートステイ利用中に事件が起きました。

いつもの様に体温を確信して連絡帳に記入し

兄を施設に10時に送り届ける。

夕方に兄の発熱を職員さんが確認したらしい。

徐々に熱が高くなり夜中の12時前に施設から電話がある。

「熱が38度あるのですがお迎えに来てもらえますか?」と

夫の仕事は朝が早いので我が家は昔から8時半には布団に入ります。

夫は3時半には起床。我が家の生活状況は施設もよくご存じです。

12時は私達にとって真夜中で、夫は熟睡中。

「兄は今、どんな状態ですか?」と確認すると

「今は寝ています」との返答。

私一人で熱が出ている兄を迎えに行って対応できるのかと不安もあり

寒い冬の深夜でしたし、叩き起こして移動させても・・・と頭の中がグルグル。

 

「今は私一人しか対応できなくて・・朝早くに迎えに行くのではダメでしょうか」と相談しました。

「朝は何時になります?」と聞かれ

「4時には起きますが・・・」と答えると

「じゃあ、6時に来てください」との事

それで、夫と二人で迎えに行くと

兄は寒い中、施設の玄関前に職員さんと二人で立っていました。

6時前に到着しましたが外で待っていたのには驚きました。

 

その日は「ご迷惑をおかけしました」と頭をさげて帰宅しましたが

次のショートステイ利用日に施設の看護師さんから

玄関先で夫と二人、すごい勢いでまくし立てられました。(^^;

「体調が悪い人はショートステイは利用できないんです」

「連絡したらすぐに迎えに来てもらわないと困るんです」

「職員が夜通しで寝ないで水分補給しないといけないんです」

「お兄さんだけを見てるわけじゃないんです」

 

怒った顔をして一方的に話し続ける看護師さんに

私は自分の気持ちを出来るだけ抑えながら

 

「もちろん、体調が悪かったら連れて行っていません」

「体調が悪くなったら途中で迎えに行かなければならない事も承知しています」

「手が掛かって大変な事も理解しています。申し訳なかったです」

「でも、ですね、夕方に発熱したのならその時に連絡が欲しかったです」

「夕方なら迎えに行けましたから」

「深夜のお迎えは不安でしたし、兄が寝ていると言われたので

 朝でも良いですかって相談したらそれで良いってお返事を頂いたんです」

そう伝えても話が堂々巡りで、夫がたまり兼ねて

「うちが悪かったです。申し訳ありませんでした。」

「申し訳ありませんでした。」「申し訳ありませんでした。」・・・

と、ペコペコペコペコ 頭を下げ続けました。

看護師さんは

「ああー そう言う事じゃないんですー」と怒り狂っていました。

 

この事件を仕事仲間に愚痴っていると、この看護師さんの事を知っていて

「こういう人で有名だから市内の病院では勤め先がないのよ」

と聞かされ納得しました。

ちなみに、お宅だけ特別扱いは出来ないと

2泊3日のショート利用を却下したのもこの方でした。

追記:コロナ禍の今では発熱、即帰宅になるのでしょうがこれは10年前の出来事ですのでゆるい対応でした。

 

次回はちょっといいお話をお伝えします。(*^_^*)


ヘルパーさんは最強 9

2022年03月07日 | 兄の介護

兄が週2回の生活介護(デイサービス)の利用にも慣れて来て

月に一度は一泊二日のショートステイを定期的に利用するようにもなりました。

ここでまた問題が発生。

 

兄の頭にかさぶたの様な(直径6センチ程度の円形状)物がついており

皮膚科受診すると脂漏性湿疹で洗髪に問題あり。

洗髪後の洗い流しが足りないとの診断。

かさぶたが取れるまでは石鹸やシャンプーは使わないでと指導を受けました。

 

生活介護(デイサービス)とショートステイでの入浴時には

介助を受けていたはずなのにと思いながら皮膚科での診断と指導を伝えました。

すると生活介護(デイサービス)の職員さんから

「頭を上手に洗えないので洗髪ブラシを持参して下さい」との事

自分の手で上手に洗えないのにブラシが使えるのか?と思いつつ持参した。

当然、頭皮の改善はみられない・・・

 

また、こんな事もありました。

兄の手の爪は薄くて、よく裂けたりかけたりしました。

生活介護(デイサービス)の利用日のある朝、爪がかけて

ギザギザになっているのを見つけたので裂けないようにと

連絡帳に「右手の爪がかけてギザギザになっているので

お手数ですが爪切りをお願いします」と記載したのですが

帰宅した連絡帳に「確認しましたがギザギザになっていなかったので

爪切りはしていません」

もちろん爪はギザギザのままでした・・・

 

私は介護保険サービスについては知識がありますが

障がい支援のサービスの詳細は分かりません。

この要望は過剰?不適切?だったのでしょうか

これ以上相手に望んでも仕方がありませんから

また、居宅介護(ヘルパーさん)での対応を

担当の相談支援専門員さんに相談しました。

状況を説明すると相談支援専門員さんは

「う~ん!何なんでしょう」と唸った後

「ヘルパーさんにお願いしましょう!」と

自宅での入浴介助もプランに入れて下さって

週2回ヘルパーさんの介助で入浴し爪切りもしてもらいました。

兄の頭皮はあっと言う間に綺麗になり

その後、かさぶたの様になる事はありませんでした。

爪もいつも綺麗に整っていました。ヘルパーさんは最強でした。

 

もちろん生活介護(デイサービス)やショートステイでの

入浴も続けていましたが家族としては何も期待しておらず

お湯につかるだけだと理解していました。

兄はお風呂好きでしたので殆ど毎日の入浴になりましたが喜んでいました。

特にヘルパーさんの介助で入る自宅のお風呂は大好きでした。