仕事柄、昨今の某ウィルスについて、「助成金」の話も多い。
ま、そもそも、俺は普段から助成金を目のカタキにしてて(笑)、やりたくない、助成金なんてなくなってしまえばいいのに、というスタンスだから、こういうご時世でも正直かかわりたくはない。
しかし、今回の助成金のことでも、問い合わせ元のところも困ってるのはわかるが、あまりにも「都合のいい」問い合わせもあったりする。
その背景やら経緯やら聞いてても、繰り返し書くくらい困ってんのはわかるけど、どうもムシのいい考え方で「もらえるんではないか」と聞いてくる。
そういうのも「助成金あるある」でもあるけど、「もらえることだけ考えて」なんでもアリで考えてるのも、そんな話を聞くこちらも困る。
こちらも都合のいいようには答えられないし、別に冷たいとかネガティブな意味ばかりで伝えてるわけでもないけど、あまりにも「いいとこどり」な問い合わせもあったりする。
変に期待させてもあかんし、そこにはクギを刺しとかなあかん。
それで仮にヘタに俺が引き受けると、内情もこれから見ていくにあたりこちらが時間も労力も割かれて苦労するのは目に見えてる。
で、社労士が引き受けてしまったら依頼した方は勝手に安心も期待もしてくるし。
だから俺からは「手続きはやりませんよ」と言うし、それで俺が冷たいヤツだと思われてもしょうがない、それくらい安易に甘く考えてる人が多いってことでもある。
こちらが言ってしまって請け負うと、ややこしいこともこれから責任もってやってかなあかんようにもなるし、複雑かつ不親切な助成金の制度に合わせて対応していくなんて忙殺されるのが目に見えてる。
・・委託業務の人に休業手当を出しても助成金の対象になるか、とか、話の始まりがそうだしガツガツもしてるし、(やり方がどうであれ)どーにか助成金をもらおうという話もある。
「そういう人でも助成金の対象にできますよね?」と。
「こうしたらいいのでは?こうしたらもらえるのでは?」、と、よくもまあ、いろんな知恵が出てくる。
もちろん、にっちもさっちもいかずに困ってるのはわかる、それだけ困ってるんだってのはわかる、でもそれでその問い合わせなのか?
そこまで知恵が働くならそっちでやってくれ、と。
そもそも、委託業務の人は外部の人なんだから、手当の対象にはならんし助成金の対象にもならんはず。
世の中には、委託業務という立場の人は外部の人だから、保険も入らんでいい、残業代もいらん、給料も保証しなくていい、有休もない、って「いいとこどり」をして人を使おうとしてる事業主もいるにはいる。
でも、委託業務の体裁の人を普段は従業員のように使ってて、こういう時は手当を出して補償はしてあげつつ、まさしくいい時だけ従業員のような立場において「助成金の対象にできるか、どーやったらできるか」なんてな問い合わせもあったりする。
そういうとこは、助成金がおりたところでそもそもホントに本人に手当を払うかどーかも疑わしい。
委託業務とされている人を従業員のテイで助成金を申請するにも、もしかしたら本人には「仕事してないんだから手当とか保証はないよ、だってあなたは委託業務の立場だから」なんてやってるかもしれん。
ま、それは疑心暗鬼になっての俺の個人的な見方だけど、それくらいガツガツしてる。
助成金なら、んな、早々にはもらえるもんでもないし。
「融資なら早いだろうけど返さないといけない、助成金は返さなくていいから」なんてな短絡的な意識もうかがえる。
俺からすれば「いいかげんにしてくれ」ってなかんじだ、だからそういうのに巻き込まれたくもないから、「そちらでやるのは自由ですよ、役所も混んでて条件もややこしくて、おりてくるのも遅いけどね」、となる。
委託業務として人を使う事業所は、普段からまともに人を使ってないのにこういう時ばかりいいように考える傾向もあったりする。
ま、俺の周りの事業主は。
委託業務の契約なんかもどうせないだろうし、事業主がいいようにいろんなコトバを使って、いいように人を使ってるだけだ。
そういうとこはこういう助成金についても都合のいいように考えてる。
だから、助成金の案件はやりたくない、助成金自体なくなってしまえばいいのに、と思うわけだ。
かつ、そういうのを税理士がのうのうと事業主にアドバイスしてたり助成金のことでも俺に聞いてくるからなおさら困るしハラたつ。
困ってる会社のために、っていう建前ではあれど、聞いてくる前提の内容がいいかげんすぎる。
困ってる会社を救いたいのはわかるが、それなら普段から体制を整えてこそ、こういう時に対応できるものでもある。
それを、普段は問題ないから、委託業務だからって雇用保険なんかにも入らずテキトーにやってて、こういう時だけ「手当払ったら助成金もらえるか」なんて、ムシのよすぎる話だろう。
そういうのに疲れる。
いいかげんにやってて、保険料もかけたくない、給料も保証したくない、ってことで人を使ってるなら、その前提は貫いてこそ、だ。
それでもいいとこどりしようと思うなら自分たちでやったらいい、そういうレベルの話を俺にもってこないでほしい。
・・さらに、開業して高齢者を雇うから、とかで別のとこからまた別の助成金の問い合わせがあったり。
しかし、その事業所はもう4年くらい前から似たような問い合わせをもらってたとこだ。
俺からすればそれ以来保険に入ることもなく「まだ同じレベルでやってて同じ問い合わせをしてくるのか」というかんじだ。
俺から税理士も紹介してあげて「ちゃんとやっていこう」と言ってて、それ以来音沙汰なく、で、今では別の税理士をつけてて、それでまた忘れたころに「助成金のことで・・」と。
もうそっちで好きにやってくれ、現実的に進まん話に俺の時間をどれだけとんねん、と。
まっとうに労務関連で聞いてくる問い合わせではなく、そこも「もらえることだけ」で、「助成金の話」で聞いてくる。
そこも俺から改めてクギを刺すと、「あー、そこまでするのかあ」と。
ほら、見ろ、もらえることだけしか考えてない。
そういう心がけがよろしくない。
俺はそこでもクギを刺した。
「もらえることが最初ではなく、職場の体制を整えて、条件を満たして、それから助成金をもらえるようにもなるんだよ」と。
俺が堅苦しいとかではなく、こちらがやるにもそれだけの責任も役所への対応もあるからだ。
それに、俺がどう思われようと、俺に依頼するつもりならそのあたりの事業主の意識や姿勢がないとこっちだけが苦労するのは目に見えてる。
そういうのも避けたい。
こういう場合の社労士側のややこしさ、うっとうしさの問題は、助成金の要件の複雑さもあろうけど、受ける側の都合のよさ、ってのもある。
そういうのを、どんなに困ってても、もらえる前提があっても、その会社自身が安易に考えてる問い合わせも多い。
困ってたらなんでもアリ、会社を助けるためならなんでもアリ、人を雇ったらもらえる、ってもんでもない。
それこそ、返すことにはなるけど融資の方がよほど早くてシンプルで現実的だ。
でも、「もらえるだけ」の助成金だけ必死に考えて聞いてくる人もいて、どういうものかわかってなく聞いてくるからその対応も大変。
こういう時には、確かに返さないでいい現金をもらえるのは大きい。
それは大きい。
そこはわかる。
しかし、それでこんな形での、いろいろと条件や資料がある助成金については、そんな簡単なもんでもない。
ウィルス関連のやつは複雑で使えないのは前回のここで書いたとおりだけど、それで問い合わせも増えるし時間もかかるし、それがこれまたそんな問い合わせがあったりするもんだからうんざりもする。
そういう国のもともとの愚策というのもあるし、困ってる会社からの問い合わせもある、「(俺に手続き報酬として)おカネは払いますから」と言ってくる社長もいる、でも俺も安易に請け負えない。
俺にとってはそういうのに板挟みにもなって対応に時間をとられるだけだ。
こういう時の「助成金」も現実的に効果的なんだかどうかわからんし、以前からも普段からもメンドくさいし、あれこれガツガツした問い合わせも多いし、だから俺は「助成金はなくなった方がいい」という立場。
このご時世の状況で、会社、事業に直接影響があることでヒトゴトではない。
しかし、それでも、だ。
助成金というものを安易に考えることとは別でもあり、そういう次元の問い合わせをする意識は間違ってると思う。
人を雇う場合もしかり、国のお墨付きをもらってもらえる以上、まずはそこの意識、姿勢がないと俺も話を聞くだけムダだ。
そういう彼らがやりたいならやったらいい、でも俺は関わりたくない。
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