Kei's Page

 
 世の中のニュースへの意見や、サムライの仕事はどういうものかなど、自分の興味あるものについて書いてるよん。

 さらに助成金絡みの問い合わせで、

2017-10-10 |  独立開業前から開業して~

 ある知り合いの保険屋さんから「ある会社が、助成金を希望してる」とのことで、俺につないで問い合わせさせてもらってもいいか、と連絡があった。

 俺はそこまで助成金をやってはないし(非常に)消極的なんだが(笑)、邪険に答えるわけにもいかず「いいですよー」と答えた。

 ・・で、その会社の社長と話す。
 が、聞いたことあるかないかわからん助成金の名前を羅列して、おそらく手元のパンフレットかなんかを見て言ってきてるんだろう、それでそこに書いてある助成金の額も言ってくる(笑)。
 いかにも安易に、「まずもらえることだけ」を考えて言ってきてるのもうかがえる。

 まあ、その社長は、それだけ助成金に興味あるから、その会社として「なにをどうやったらもらえるか」も一応は調べてるそう。
 キャリコンを入れるとか、研修を受ける、健診も受ける、期間限定の従業員を正社員にする、など、総額数百万を“狙って”のことだそう。

 ・・しかし、なんでも、すでに他の社労士(か、誰か)に、そのうちの一部を依頼してるそう。
 それでも、その社労士の報酬が高いとかで、それで他の社労士を探してて俺んとこを紹介してもらったそうな。

 そのすでに頼んでるとこは、「コンサル料」としての額が高いそう。
 まあ、助成金の申請までのコンサルもあり、手続き費用もあり、助成金がおりたら成功報酬などなど、名目としてはいろんなもんがあるけど、そこも士業やらコンサル業やらでそれぞれでもある。

 俺としては、カネとか報酬とかより、助成金の手続きは、まず普段からのその会社の状況がどうか、そこからいろいろ聞いて対応しないといけないので、メンドくさい、ってのがある(笑)。
 それでいておおよそ、いや、ほぼ、まっとうな資料や書類が出てくることもなかったり。

 さらに、社労士の報酬がどうこうって言ってくるってことは、当然社長としては「助成金をもらって手元に残る額を増やしたい、減らしたくない」という意識があるはず、それなら、会社の体制を整えることが目的ではなく、そうなると俺もやりがいもないし、そんだけの手間と時間がかかるわりにはカネにもならん(笑)。
 それで、そんだけの助成金を調べて「とれるもんはとろう」ということに、代行する社労士にどれだけの作業や時間がかかるかもわかってなさそうでもあった。

 なもんで、俺としてはその社長の口調もあってそういう意識がうかがえたので、避ける方向で回答する。
 すでに依頼してる社労士がいるなら、さらに俺に依頼すれば、その社労士と同じようなことを俺から聞かれいろいろ見られ、社長としても二度手間になるよ、と。
 で、俺は俺で、まっとうに報酬をとるよ、と(笑)。
 なもんで、助成金を安易に考えてるとカネ以上に負担になることもあるよ、と、クギも刺す(笑)。

 ・・そういう話も今回のことに限らず増えてきた。
 FAXやらでいろんなとこがいろんな助成金のチラシを会社に送ってくるそう。
 要は、ウチの研修受けてくれ、とか、知ってるキャリコンもいるしお膳立てするからウチでやって、とか、それで成功例で「何百万もらえました」など、そういうのがあって、当然社長としては労務うんぬん以前に「簡単にもらえそう」ってな意識で助成金を考えることになる。
 だから、正直、そういうチラシをやたらまいてる業者とかは俺にとって迷惑でもある(笑)。
 それでその業者にそれを見た社長が問い合わせるならまだしも、俺んとこに問い合わせがあったりもするもんで。

 「利益で200万あげるのがどんだけ大変か、でも、この助成金ならこうするだけで200万おります」とか、たとえば、そういうチラシだと、小さい会社の社長なら興味ももつだろう。
 だがしかし、そこに、労務のことは一切触れてない。
 出勤簿やら賃金台帳などもあるわけない、というと乱暴だけど、残業代も払ってそういう帳簿類もちゃんとそろってるとこがそういう会社のうちどれくらいあるものか。

 チラシを送ってくる業者も仕事をとるのに必死なんだろうけど、現実とのギャップやらホントかどうかわからん書類で助成金をもらう流れもありそうで、ほんで、俺にそういう話やら問い合わせが遠回しにあるからこそメンドくさくもなり、俺個人としては「助成金の制度はなくなった方がいい」と思う派でもある。

 まっとうにやれる、こちらも会社の状況がわかる、ということなら、俺からも助成金について提案することはある。
 しかし、それも会社の、社長の姿勢や考え方をうかがってのことでもある。
 つまりは、一般的な会社でそこまで労務に意識がいってない、ちゃんとしてない、ってとこが実情としては多くもあるから、でもあり、そういうとこが助成金の申請をしようとするとなると、そら、多少は、いや、しっかりと、「労務」というものを会社にも理解してもらって一緒にやってかないといけない。
 そういうのはカタイ話なんだろうか。

 社労士に依頼して「社労士の報酬はナンボ?」、「助成金が出るようにやって」なんて言われ方をするとこは、社労士の負担やストレスが増えるばかりで「会社をよりよく、適正にしていこう」というどころでもなくなる。
 となると、社労士としては、役所とそういう会社との板挟みになってしんどくなるに決まってる。
 そういう会社のそういう仕事はしたくない。
 そういう仕事をとりたい業者や士業が、責任もってそういう会社のケアをしてやってけばいい話で、俺は自分が絡む話とも思えない。
 そんな話も多い今日このごろ・・。

 だから、やはり、俺は「助成金なんてなくなればいいのに」と思ってしまう・・。

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