夢を見た

2011年01月23日 | 日記
鬱蒼とした 薄暗い山道を 

転ばないように 遅れないように

耳に届くのは 

姿の見えない鳥の声 風にざわつく木々 

枯れた小枝が踏みしめられて折れる音

弾む2つの息づかい

転ばないように 遅れないように

足下を見つめながら

注意深く歩いていた はずなのに


ふと 差し込む日の光に 空を見上げる

大木の枝々の隙間に 澄みきった空の青さ


目を落としたときには もう見失っていた


足を止めることができない私は

とたんに重くなった足を引きずりながら 

森の奥の心地よかった記憶を一枚ずつ薄い膜で覆いながら

一言も発することなく ただ黙って

涙すら流すこともなく

多分 この森の出口であろう方へ 歩き続ける