画家 田中恵子のブログ

画家 田中恵子の鎌倉七里ガ浜のアトリエから

脊椎手術後の生活の工夫2「調理」と「筆記」

2017年08月15日 | 続 九段坂のちょっとおかしな入院ライフ

脊椎手術後の生活の工夫2「調理」と「筆記」
(脊柱側弯症の進行による腰椎変性後側弯症での脊椎の広範囲固定手術後の生活)
~ 続 九段坂のちょっとおかしな入院ライフ3~

脊柱側弯症の進行による腰椎変性後側弯症で、脊椎の広範囲固定手術を受け、
退院して帰宅すると、
まず驚くのは、日常生活の全てが、前傾しての作業だということ。
脊椎を広範囲固定(特に腰椎全て)されると、前傾の作業が困難になります。
術後の生活のコツや身体の使い方のコツをお伝えします。

今回は「調理」と「筆記」についてです。
なぜこの2つについて同時に書くかというと、
問題点が同じだからです。
平らなまな板の上で野菜を刻むと、肩や背中が凝ります。
同じく平らな机の上で字を書くと、肩や背中が凝ります。
固定されていない方は緩やかに背骨を曲げてそれらの作業をしていると思います。
でも脊椎を広範囲固定されたら、主に頸椎(首の骨)だけを曲げて、
この作業をすることになるため、
私は肩や背中がパンパンに凝って、
毎日何枚もモーラステープ(シップ)を貼っていました。

字を書く場合は簡単な解決方法があります。
「書見台」を使いましょう。
健康な方でも、背骨の健康のために「書見台」の使用をお薦めします。
角度が調節できる「書見台」で良いものがあります。
「スタディーボード」という商品です。
検索してみてください。

まな板は斜めにしたら物が転がり落ちてしまうので、
こちらは解決の方法無し・・・? 
退院後2年くらいは、1日1食は、
宅配のお弁当や冷凍のお弁当を利用していました。
料理はなるべく刻まないですむもの。
肉を焼く、野菜をちぎる、キュウリはまるごとかじる・・・

魚を焼くのは焼けても、
食後に食器を洗うのも肩が凝って大変だけど、
魚焼き器の網を洗うなんて、とんでもないんです。
そこで秘伝です。
「魚はフライパンで焼く!」
小さいサイズのフライパンを1つ買うととても便利です!
わずかな油をひいて焼きます。
健康な方にもお薦めです。後片付けが簡単に済みます。
魚の摂取量が増えてDHAが摂取できるので、頭がよくなります!

実は近年気がついたのですが、
まな板の上で包丁を使う時も、流しで食器を洗う時も、
肩こりを防ぐ方法!
これも秘伝です!
「あまり首を曲げずに、目だけを下に向ける!」 
細かいものは切れませんが、大体のものは切れますし、
食器洗いが楽になります。
(この機会に食洗機を導入するというのがいいですね。
うちのキッチン狭くて置けないので、買えなかったけど・・・。)

「あまり首を曲げずに、目だけを下に向ける!」 は、
筆記でも可能です。
あまり上手に字を書くことは出来ませんが、
宅配便の宛名や、役所や銀行・病院などでの書類の記入が楽になります。

これを早期に気付いていれば、料理も、外出先での書類の記入も楽だったな~
ということで、術後、日の浅い皆さん方にお伝えします!

もし、退院後、予想以上に日常生活が不自由で悩んでしまう方がいらっしゃいましたら、
ご安心ください。
だんだん自分の身体の使い方に慣れて、上手に使えるようになるものなんです!

写真は、術後8年8カ月、8月の軽井沢ヴィラ・セシリアのお庭にて

 

「九段坂のちょっとおかしな入院ライフ」の本編は、

鎌倉伊織 URL http://www.kamakura-iori.net

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