合気道 真風会のブログ

”氣”について。第2弾。

前回に続き”氣”についてです。

三省堂の新明解国語辞典で”気”の意味を調べてみました。

1.空気・ガスなどのように、目には見えないが何か・それ(そこ)を満たしていると感じられるもの。
(雰囲気・気の抜けたビール・山の気)

2.積極的に何かをしようとする心の働きが、顔色・動作・言葉などによって第三者からも認められるもの。
(気を入れてやれ・気が進まない・やる気がない・気のない返事・気を抜く・生気・元気・新進気鋭)

3.物に感じて対処する心の働き。
(気が利く・気が立つ・気の置けない人)(気の置けない人=遠慮しなくてもいい人)

4.受けた刺激によって変わる心の状態。
(気が晴れる・気に入る・気を悪くする)

5.意識。
(気が付く・気は確かか・気を失う・気が遠くなる話・気付け薬)


私も良く合気道の説明に”氣”と言う言葉を使います。

”氣を出す”は、上の2に近く、積極的な気持ちを出すと言う意味で使っています。

”氣を読む”は上の1や2の事で、相手の攻撃して来ようとする心の働きを、顔色や動作または雰囲気や気配から察して反応することを指しています。

”氣を導く”は上の3や4や5の事です。
強引に力任せで技を掛けるのではなく、相手の気持ちを導いて技を掛けるという意味です。

大体このような意味でしょうか。

国語辞典には載っていませんが、”氣”に関しては、私は柔術活法と言う整体を学んだ関係で、体内を流れる気血(きけつ)の”氣”の存在を信じています。
(但し、手の平から、”氣”を出して人を吹っ飛ばす事は出来ません。(しつこいですか?(笑))。

柔術活法は中国医学がベースになっており、人間の体内の”氣”が流れる道、”経絡(けいらく)”の存在を抜きには学べません。
ただ、この経絡というものは、人体を解剖しても見当たらないので、その存在は科学的に言えば否定されるものです。
しかし、経絡理論の針治療などでも、確かに治療効果がありますので、今のところどこに存在するのかはわからないけども、何かあるといったところでしょうか?

また、いわゆる”氣”で人を動かす気功のような現象も、私の知人であり、浦田式能力開発法”空の会”代表の浦田紘司先生が実際に行っております。
但し、浦田先生もはっきり言っておられる事は、受ける人は抵抗する気を起こさずに、素直に”氣”を受ける気持ちがなければ反応しないそうです。
私も素直に”氣”を受ける気持ちで、体験してみたのですが、残念な事に全く分かりませんでした。
しかし、私が連れて行った知人は、ものの見事に反応してしまい驚きました。
実際にそのような現象を目の当たりにした事もありますので、現象を否定はしませんが、実際に闘いに使えるものではありませんし、浦田先生自身も”氣”で人を動かすことは一つのデモンストレーションでやっているだけであり、目的は健康増進や人生をプラスに生きる事を説いておられます。

私は気功を否定しておりませんし、むしろ信じている方です。

”氣”については、科学でもまだまだ分からないことばかりです。


ただ、私は、私達の武術でもある合気道と、そのような現象が起きる気功との違いをはっきりと認識していただきたくて”氣”について語っております。
これから真風会に来られる方が、気功教室と勘違いしないようにです。
私達、真風会合気道は、気功のような稽古は一切しませんし、できませんので同じ”氣”と言う言葉は使っても、全くの別物です。

合気道真風会は、単に”氣”について興味がある方ではなく、強くなりたい方を歓迎致します。

武術は、相手の気持ちに関係なく技が通じないといけません。
真風会合気道は、実際に汗を流し、投げられて、関節技をかけられて、多少痛い思いもしながら、心身ともに鍛え強くなる武道合気道の道場です。
強くなるには、稽古無しにはあり得ません。
”氣”で人を吹っ飛ばせるようになって、護身術にしようなどとは考えない事です。
実際の戦いでそれを通用させる事ができる人がいるならば、格闘技の試合に出て行って証明してみせてほしいです。

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コメント一覧

kirara
気はある。
げげ!オッチー先生から、賛同をもらうとは、感激です。ただ、私は、気は否定していません。私、昔八光流やってましたが、確かに合気投げみたいな感じで、投げられたんです。松田隆智さんの佐川先生との出会いとそっくりでした。しかし、6年やりましたが、結局、私にはできませんでした。気は、私にとっては、永遠のロマンです。古術の場合、気は、剣道で言う気として、使います。用語としてですが。
上土井 
>Re kiraraさん、オッチーさん。
書き込みありがとうございます。武術ならば現実的にが大切ですね。
ところでオッチーさんのブログ聞きました。プロみたいですね。音声どうやって作るのか、いつか教えてください。面白いですね。
オッチー
ごぶさたしております★
私もkiraraさんのお考えと同じです。

現実をいかに生きるか? という発想が失われてしまった今の武術界って‥。。

いったい何なのでしょうね?? (・・?
kirara
全く同感です。
私も同じ考えですね。気の存在は信じていますし、気で相手を飛ばすことも否定はしませんが、簡単にできる芸法ではないと思います。古術は、護身の芸法としてやっていますので、可能性を追求するより、確実性を追います。例えて言うと、人間は宇宙に行けますが
(事実として)、私が宇宙に行けるかどうかが問題なのですね。私は宇宙に行けるでしょうか?その訓練に絶えられるでしょうか?そういう風に考えるのが古術的発想法です。
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