名優逝く

メジロマックイーン死亡…ラジオNIKKEI競馬実況ＨＰ
　

社台スタリオンステーション荻伏（北海道浦河町）で繋養中だった種牡馬メジロマックイーン（牡１９歳）は、今日３日（火）午後５時１５分、心不全のため死亡した。

　メジロマックイーンは１９８７年生まれ。父メジロティターン、母メジロオーロラ（その父リマンド）。

　現役時の主な勝ち鞍は１９９０年の菊花賞、１９９１年春、１９９２年春の天皇賞、１９９３年の宝塚記念など。通算成績は２１戦１２勝。

　１９９１年にはＪＲＡ賞の最優秀５歳以上牡馬に選出され、また、１９９４年には顕彰馬となっている。

　種牡馬としては１９９４年から供用され、主な産駒にクイーンカップを勝ったエイダイクイン、フラワーカップを勝ったタイムフェアレディなどがいる。


（現役時代管理した池江泰郎調教師の話）

　天皇賞を父子３代で制覇したり、メジロデュレンと兄弟で菊花賞を制覇するなど、この馬には思い出がたっぷりあります。
　また、子供たちも走ってくれていたのに残念です。とても寂しいです。心よりご冥福をお祈りします。

（ＪＲＡ報道室発表による）

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どこまでも強く、どこまでも孤高な名優だった。
１９９３年秋、前哨戦の京都大賞典を、当時の２４００メートル世界レコードにコンマ５秒という、２分２２秒７のとてつもない大レコードで楽勝し、向かうところ敵なしと思われた秋の天皇賞。最終追い切りという段になっての、故障発生。名優は、秋のロードショーの主演を務めることなく、競馬というスクリーンから去ったのである。

競馬にさして興味のない人でも、３０歳以上なら、メジロマックイーンの名を一度はどこかで聞いたことがあるだろう。１９９０年代の競馬の隆盛期を支えた、紛れもない主演俳優だった。
メジロマックイーンといえば、その多くの人が、武豊を背にして天皇賞を連覇した記憶が蘇ろうというもの。武豊の存在を大きくアピールしたのもまた、この馬だった。
しかし、おいらの中ではメジロマックイーンといえば内田浩一なんですよ。内田浩一一世一代の大勝負だった菊花賞こそ、メジロマックイーンの「晩成」という血の全てを物語っていたのではないか。メジロマックイーンには、内田浩一という名脇役がいて引き立つものであると考えるファンは少なくないはず。
そしてまた、現役生活中ではなにかと話題に事欠かなかったのも主演俳優たるものであった。
１９９１年天皇賞・秋では、２コーナーでの進路妨害を取られ１着から１８着に降着。当時の武豊人気に沸いていた競馬ファンを不幸のどん底に陥れた。
１９９３年春の天皇賞では、「関東の刺客」ライスシャワーに交わされて春の天皇賞３連覇ならず、ライスシャワーという、後に淀のターフに散ることになる名悪役を従えての、新緑という名のスクリーンに描かれたシーンも、競馬ファンの脳裏に焼き付いて離れなかったものだった。余談だが、ライスシャワーには「淀に咲き淀に散ったステイヤー」という名前が付いているが、俺はそのものズバリ、杉本節を拝借して関東の刺客と例えている。

主な産駒には牝馬が多くて、エイダイクインなどは好きだったなあ。マックイーンの仔の割にマイラーで、個性派だったなあ。

ご冥福をお祈り致します。・゜・(ノД`)・゜・。