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こちらの記事の続きであります。
ミコノスラウンジのライブ演奏でしこたまよった我々は、船の心地よい揺れと酒と風呂とあいまって、夜半前にはとっとと寝てしまったらしい。
…目覚めたら、深秋の深き夜明け前の午前4時。
なんだか妙に目が覚めてしまったので、一計を案じてもう一度大浴場でひとっ風呂浴びてこよう。
テレビの航行案内では、船はようやく岩手県沖から青森県沖に差しかかろうとしており、ふとカーテンの隙間から外を見やると、近所がイカの漁場になっているのか、夜明け前だというのに、黒い海を強烈にこうこうと照らすイカ釣り漁船があちらこちらにひしめいている。
夜中の海だから、光るものはほとんど何も見えないと思っていただけに、フェリーのかなり近所に漁場があるのには驚いた。
イカ釣り漁船の漁火たるや、そりゃあ宇宙からの衛星写真でもくっきりと見えるほど、時折白波立つところだけがわかる黒い太平洋上にあって、ヘッドライトのごとくこうこうと海中を照らし出しているだけある。
これだけのイカ釣り漁船が近所にひしめいているならば、万が一、いや億が一にでも、今この時点でフェリーに何かしらのトラブルが発生したとしても、救助の手には事足りそうですらある。
その中で入る風呂。
いや~。
いいっすね。
風呂のお湯が揺れでざっぱんざっぱん言うてるよ(・・;)
船が揺れる。
湯船のお湯も揺れる。
湯船につかるあたしも容赦なく揺れる。
そらもう水の重力で身体が持っていかれますよ。
こんなところで思いがけず、理科の浮力とかのお勉強ができますよw
これ、揺れに弱い人だったら即座にアレするよ。
湯船の中で((((;゜Д゜)))))))
養生の波の高さは、時折白波が立つ程度で、それほど荒れているわけではないのがまだ救いなのだが、これがもうちと波が高くなって揺れる状況になったら、はたしてどうなることやら。
それ以前に、湯船のお湯が洗い場に飛び散るくらい揺れるようだったら、風呂には入れないと思うが(・・;)
さすがにこの時間の大浴場は貸し切りかと思ったらさにあらず、おそらくはドライバールームに宿り木を居していると思われるいかついおじさんが1人、2人と入ってくる。
或いはこの船のスタッフなのかもしれない。
ひとまずこざっぱりし、揺れる船中を、壁に手を当てながら部屋に戻り、またまどろむ。
…。
…。
目覚めると、もう日の出を迎えている。
時間は7時過ぎといったところか。
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航行案内では青森県沖。
陸地から10数キロの沖合を航走しているようだけれど、はっきりと見える荒涼とした樹木が広がる陸地の影は、故宮脇俊三氏の「時刻表昭和史」の一節、「どうだ、青森県は何もない寂しいところだろう」という一文を思い出す。
航行案内から察するに、青森県内でも北部まできたようで、おそらくは下北半島、あの突端は尻屋崎あたりだろう。
いよいよ本州ともお別れ。
津軽海峡を西にのぞみ、いよいよ併走してきた陸地ともお別れ。
次に見えてくる島影は、北の大地ということになる。
部屋のテレビは青森県から別れを告げようかという時でも、北海道からくる電波をクリアにつかんでいる。
天気予報に出てくる文言が「札幌」だの「松前」だの「苫小牧」だの、北海道仕様である。
さて。
頃合いを見て、レストラン「サントリーニ」へ、バイキングの朝食を取りにでかける。
特等だと運賃に朝食代が含まれており、セミスイート以上になると夕食も運賃に含まれるので、一見すると高嶺の花と思われるセミスイートやスイートも、考え方一つによっては、食事代込みの部屋代と捉えると、スタンスによっては決して手を出せない部屋ではないのではないかと。
今回はびゅうプラザでチケットを手配した関係で、プランにスイートがなかったのが残念だが、セミスイート以上なら前面展望が確約されるので、船旅の雰囲気を存分に味わいたい向きには、特等以上を利用するのもプランとしては大いにありかと。
ちなみにこの「フェリーいしかり」、低層デッキから等級順に部屋が割り振られているわけではなく、アッパーデッキに2等船室が設けられたり、ロアーデッキに1等船室アウトサイドが設けられたりしている。
しかしまあ、あくまで2等船室は離れ小島だったりするw
そんなわけで、朝食。
優雅な時を過ごしているので、波任せ、海任せで波に揺られながら。
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ちなみに船内のイスはやテーブルは、万が一の揺れ対策で、しっかり鎖でつながれております。
ドリンクバーも備えられており、コーヒーもソフトドリンクもそらもう飲み放題です。
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それにしても、船の中は揺れます。
あまり料理を盛りすぎると、揺れでひっくり返って朝っぱらから大惨事の憂き目に遭うこと間違いなし。
欲張らずに少しずつお皿に取るのがよろしいかと存じます。
そらもう、船の右舷、東側を見てもけっこう白波立ってますからなあ。
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おいしい料理をたらふくお腹に詰め込んだらば、後は到着までどうぞごゆっくり。
ここならば朝っぱらから飲んでも誰にも文句は言われません。
あ、到着後ハンドルを握る方は話は別です。
さて、相変わらず海は白波立っておりますが、時折海鳥が船と競走するかのように併走するようになりました。
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まだ島影は見えぬか。
まだ島影は見えぬか。
…。
……!!
来たああああ!!!
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おおお、見えてきたよ。
これが北海道の島影だなす。
うう。来たよ…。
苫小牧港に入港してからが、着岸までがまあ長かったw
苫小牧の街はもう目の前なのに、フェリーターミナルに着眼するまで亀の歩みを余儀なくされる。
おお、フェリーターミナルが見えてまいりました。
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これは操舵室から見る停止位置目標かしら。
このあたりにつければ、タラップをつけられますよ、みたいな。
船はほぼ定刻、11時ごろに、無事苫小牧西港フェリーターミナルに到着いたしました。
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北海道に着いたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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15時間あまりの時を共にした伴侶「フェリーいしかり」ともお別れの時。
これだけの時間を共に過ごすと、別れも名残惜しゅうございます。
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フェリーから徒歩で下船した客は三々五々散っていく。
客が一番群がっていたのは、やはりレンタカーのカウンター。
あたしはさすがにこの時期の北海道の車の運転は願い下げ。
なにより雪道の車の運転の経験自体がないもんで(・・;)
苫小牧西港の入港、出航のタイムスケジュールは以下のとおり。
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フェリーは19時の仙台経由名古屋への出航まで、ひとときの休息。
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さて。
我々も「連絡バス」で次なる目的地に行きましょうか。
といっても、次なる目的地は苫小牧駅でも、札幌市内でもありません。
それは…。
(※以下続きます。)
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ミコノスラウンジのライブ演奏でしこたまよった我々は、船の心地よい揺れと酒と風呂とあいまって、夜半前にはとっとと寝てしまったらしい。
…目覚めたら、深秋の深き夜明け前の午前4時。
なんだか妙に目が覚めてしまったので、一計を案じてもう一度大浴場でひとっ風呂浴びてこよう。
テレビの航行案内では、船はようやく岩手県沖から青森県沖に差しかかろうとしており、ふとカーテンの隙間から外を見やると、近所がイカの漁場になっているのか、夜明け前だというのに、黒い海を強烈にこうこうと照らすイカ釣り漁船があちらこちらにひしめいている。
夜中の海だから、光るものはほとんど何も見えないと思っていただけに、フェリーのかなり近所に漁場があるのには驚いた。
イカ釣り漁船の漁火たるや、そりゃあ宇宙からの衛星写真でもくっきりと見えるほど、時折白波立つところだけがわかる黒い太平洋上にあって、ヘッドライトのごとくこうこうと海中を照らし出しているだけある。
これだけのイカ釣り漁船が近所にひしめいているならば、万が一、いや億が一にでも、今この時点でフェリーに何かしらのトラブルが発生したとしても、救助の手には事足りそうですらある。
その中で入る風呂。
いや~。
いいっすね。
風呂のお湯が揺れでざっぱんざっぱん言うてるよ(・・;)
船が揺れる。
湯船のお湯も揺れる。
湯船につかるあたしも容赦なく揺れる。
そらもう水の重力で身体が持っていかれますよ。
こんなところで思いがけず、理科の浮力とかのお勉強ができますよw
これ、揺れに弱い人だったら即座にアレするよ。
湯船の中で((((;゜Д゜)))))))
養生の波の高さは、時折白波が立つ程度で、それほど荒れているわけではないのがまだ救いなのだが、これがもうちと波が高くなって揺れる状況になったら、はたしてどうなることやら。
それ以前に、湯船のお湯が洗い場に飛び散るくらい揺れるようだったら、風呂には入れないと思うが(・・;)
さすがにこの時間の大浴場は貸し切りかと思ったらさにあらず、おそらくはドライバールームに宿り木を居していると思われるいかついおじさんが1人、2人と入ってくる。
或いはこの船のスタッフなのかもしれない。
ひとまずこざっぱりし、揺れる船中を、壁に手を当てながら部屋に戻り、またまどろむ。
…。
…。
目覚めると、もう日の出を迎えている。
時間は7時過ぎといったところか。
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航行案内では青森県沖。
陸地から10数キロの沖合を航走しているようだけれど、はっきりと見える荒涼とした樹木が広がる陸地の影は、故宮脇俊三氏の「時刻表昭和史」の一節、「どうだ、青森県は何もない寂しいところだろう」という一文を思い出す。
航行案内から察するに、青森県内でも北部まできたようで、おそらくは下北半島、あの突端は尻屋崎あたりだろう。
いよいよ本州ともお別れ。
津軽海峡を西にのぞみ、いよいよ併走してきた陸地ともお別れ。
次に見えてくる島影は、北の大地ということになる。
部屋のテレビは青森県から別れを告げようかという時でも、北海道からくる電波をクリアにつかんでいる。
天気予報に出てくる文言が「札幌」だの「松前」だの「苫小牧」だの、北海道仕様である。
さて。
頃合いを見て、レストラン「サントリーニ」へ、バイキングの朝食を取りにでかける。
特等だと運賃に朝食代が含まれており、セミスイート以上になると夕食も運賃に含まれるので、一見すると高嶺の花と思われるセミスイートやスイートも、考え方一つによっては、食事代込みの部屋代と捉えると、スタンスによっては決して手を出せない部屋ではないのではないかと。
今回はびゅうプラザでチケットを手配した関係で、プランにスイートがなかったのが残念だが、セミスイート以上なら前面展望が確約されるので、船旅の雰囲気を存分に味わいたい向きには、特等以上を利用するのもプランとしては大いにありかと。
ちなみにこの「フェリーいしかり」、低層デッキから等級順に部屋が割り振られているわけではなく、アッパーデッキに2等船室が設けられたり、ロアーデッキに1等船室アウトサイドが設けられたりしている。
しかしまあ、あくまで2等船室は離れ小島だったりするw
そんなわけで、朝食。
優雅な時を過ごしているので、波任せ、海任せで波に揺られながら。
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ちなみに船内のイスはやテーブルは、万が一の揺れ対策で、しっかり鎖でつながれております。
ドリンクバーも備えられており、コーヒーもソフトドリンクもそらもう飲み放題です。
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それにしても、船の中は揺れます。
あまり料理を盛りすぎると、揺れでひっくり返って朝っぱらから大惨事の憂き目に遭うこと間違いなし。
欲張らずに少しずつお皿に取るのがよろしいかと存じます。
そらもう、船の右舷、東側を見てもけっこう白波立ってますからなあ。
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おいしい料理をたらふくお腹に詰め込んだらば、後は到着までどうぞごゆっくり。
ここならば朝っぱらから飲んでも誰にも文句は言われません。
あ、到着後ハンドルを握る方は話は別です。
さて、相変わらず海は白波立っておりますが、時折海鳥が船と競走するかのように併走するようになりました。
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まだ島影は見えぬか。
まだ島影は見えぬか。
…。
……!!
来たああああ!!!
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おおお、見えてきたよ。
これが北海道の島影だなす。
うう。来たよ…。
苫小牧港に入港してからが、着岸までがまあ長かったw
苫小牧の街はもう目の前なのに、フェリーターミナルに着眼するまで亀の歩みを余儀なくされる。
おお、フェリーターミナルが見えてまいりました。
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これは操舵室から見る停止位置目標かしら。
このあたりにつければ、タラップをつけられますよ、みたいな。
船はほぼ定刻、11時ごろに、無事苫小牧西港フェリーターミナルに到着いたしました。
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北海道に着いたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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15時間あまりの時を共にした伴侶「フェリーいしかり」ともお別れの時。
これだけの時間を共に過ごすと、別れも名残惜しゅうございます。
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フェリーから徒歩で下船した客は三々五々散っていく。
客が一番群がっていたのは、やはりレンタカーのカウンター。
あたしはさすがにこの時期の北海道の車の運転は願い下げ。
なにより雪道の車の運転の経験自体がないもんで(・・;)
苫小牧西港の入港、出航のタイムスケジュールは以下のとおり。
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フェリーは19時の仙台経由名古屋への出航まで、ひとときの休息。
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さて。
我々も「連絡バス」で次なる目的地に行きましょうか。
といっても、次なる目的地は苫小牧駅でも、札幌市内でもありません。
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(※以下続きます。)
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