「藤田知事発言に非難の声」に非難の声

藤田知事発言に非難の声(中国新聞) - goo ニュース

米海兵隊岩国基地の隊員４人が女性を集団暴行したとされる事件をめぐり、藤田雄山広島県知事が、広島市中区で20日あった「日本女性会議2007ひろしま」で、「盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思う」と発言。参加者から「被害者に事件の責任を負わせている」と非難の声が上がった。

　藤田知事は開会セレモニーで、あいさつ。事件に言及し、「朝の３時ごろまで、盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思うんでありますけれども、米兵による暴行事件が起きました。誠に遺憾であり、強く抗議したい」と述べた。知事の真意をただす質問が、引き続きあったシンポジウムの会場で出た。大阪府の女性(65)は「被害者に責任を負わせる発言は、人権をさらに侵害している」と憤った。

　藤田知事は取材に対し、「真意は、犯罪に遭わないリスク管理について一般論として言及しようとした」と説明した。

この知事の発言は、策略があるや無しや。
この発言は「日本女性会議2007ひろしま」の席上で行われたということで、つまりは、ちょっとでも配慮がない発言をすれば、容赦なく揚げ足取りが行われる場だということを承知の上での発言かと。
もちろん米兵が１００％悪いのは承知の上、しかしいくらなんでも午前３時の盛り場、未成年の歩く場所ではない…ということは、学校の先生はおろか、広島県の知事の口を借りずとも、親御さんレベルで常識として言うべきことで、知事の発言自体に叩かれる要素はどこにもない。
どこにもないのだけれど、ことは「日本女性会議」という席上、ちょっとでも女性蔑視と受け取られかねない発言をすれば、叩かれるのは自明の理。
ともするとこの知事、この席上で敢えて被害者の未成年の女性に触れることで、叩かれる反応を見ていたのかもしれない。「私はこう思う。しかしこの会議の席上では叩かれた。世間の皆さんはどう思いますか？」と。そこまで計算ずくの上での発言とすれば、この知事は相当な策士である。尤も、政治家たるもの、それくらいの策士でないと世渡りできないのだろうが…。
一言で言えば釣り師というやつかと。

そうでなくとも、未成年というか、子供レベルでも深夜の電車に乗っている光景を見るのはもはや日常茶飯事で、それは人それぞれ、例えば習い事であったり学習塾であったり、いろいろと事情があるのはよく分かるのだが、幼い子供達が眠い目をこすりながら、親御さんの手を必死に掴んで終電で押されている光景を目の当たりにすると、やるせない思いにかられる。
この県知事の発言の真意である「犯罪に遭わないリスク管理」について、特にこれから親になろうとしている我々の世代こそが、十分気をつけたいものである。
車の運転でもそうだが、常に「危険回避」をアタマに思い描いてこそ、リスク回避の初歩と考えるのである。
危険に遭うのは、生活を送る上で致し方ない。ただ、最大限の危険を回避することもまた、防御策の手段なのではないだろうか。