あしあとのこし

現在のことも、過去のことも、未来への夢も、いろんなことをとりあえず並べてみちゃおうと思っています。

海沿い単線旅情 ~蓮台寺温泉最終章(思い出のリゾート21)~

2015-09-29 | 旅行



片田舎の静かな単線 狭い道

後ろに見送る線路 寂しげに

山間に 残す想い 幾つかの過ぎた日々








遠い昔 幼子を背負い 訪れた

当時の賑わい 何処へやら

ひっそり 佇む古い家


伊豆の山へと 通り抜ける 海の風


* * *




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駅へ・・・

なのですが、今回も思い出話などがあって長いです。
お時間が許されるようでしたら、この先の帰路もご一緒してくださいね。


蓮台寺温泉ともいよいよお別れ。
駅までは歩いて20分ほどとのこと。
タクシーを呼ぶまでもないので、地図を片手にぶら~っと歩きながら駅へ向かいます。

途中には、古くからある和風建築の老舗旅館が当時のままで残っているみたいです。
そんな楽しみを抱いて、のどかな秋空の下を歩いていると見えてきました。

ちょっと素敵な佇まいの温泉旅館。





クアホテル「石橋旅館」と表示されています。
竹林があったりして、素敵だったものでパチリ!です。





こちらは、帰り道に絶対見たいと思っていた金谷旅館。

日本一の総檜大浴場「千人風呂」というキャッチフレーズが付いています。

ちょっとだけ奥へ・・・





ちらっと見る限りでも、古い板壁が昔のままななんだなぁってわかります。
子供の頃に住んでいた我が家も、
ちょっと造りが違いますがこんな風に板壁でした。

板の種類によって違うかもしれませんが、
我が家では定期的に防腐剤を塗っていましたね。
まだ小学生でしたが、母と一緒に手伝いながら塗ったのを覚えています。

あ、父ですか? 
う~ん、会社の仕事以外家のことは何もしない人でしたねぇ。
今でもそうですが・・・夫共々です(笑)

小学生の頃から毎年大型台風が近づくと、
母と二人で窓に外から板を釘で打ち付けたり、
床下浸水に備えて畳を上げたり、
ローソク、懐中電灯の用意、そしておにぎりを作る。

このような家を見ると、昔の台風が大変だった頃を思い出します。


ちょっとだけって入り込んだ軒先だったのに、とんだ昔話になりました^^;

もうこれ以上奥に入って行くのはちょっと気が引けるので・・・。

日帰り入浴もできるそうですが、
時間の都合上、残念ながらお風呂の様子もわからないまま駅に向かいます。
(いつかまた来ようと心の声)





楽しく歩いているうちに、蓮台寺駅到着です。

私が楽しみにしている「リゾート21」の乗車時刻には余裕でした。
線路は駅舎より上の方なんですね。

駅舎を見ると、なまこ壁がここにも・・・

このなまこ壁って蔵などによく見かけますが、
これは防火、防湿のための土壁に瓦をはめ込み、
継ぎ目に漆喰を盛り上げて固めた土蔵造りの一種だそうです。

そして、
この漆喰がなまこに似ているので「なまこ壁」と呼ばれるそうです。






伊豆急行の運賃表。
他の路線に比べると高い料金設定のようです。





改札は、あの根府川駅と同じような機械が設置されています。
全くの無人駅ではありませんが、ほぼそれに近いものを感じます。





ホームは高台にあるので、とても見晴しが良いです。





上り電車を待っている間に、
下りの下田行き特急「踊り子号」が通って行きました。

上りも下りも同じ線路です。
単線ですから(笑)





あ、電車が入ってきましたよ。
期待の「リゾート21」です。

あらぁ、
シャッター押すタイミングが悪かったようです^^;
(今さらでもなく、よくあることですが・・・)





山間の温泉街ともお別れです。





さぁ、乗り込んだ「リゾート21」
窓越しですが、外の景色を見ながらその魅力をご案内しましょうね。





こうして海沿いを走ったり、
冒頭の写真のように狭い山間を走る単線ということでは、
江ノ電を思わせるような伊豆急行です。

ほとんど単線のまま、時々駅で上下線のすれ違いがある程度です。
特急以外は、1時間に2本ほどしか運行されないというローカル鉄道。

因みに特急の「踊り子号」も伊豆急行区間では同じ単線を走るので、
時間帯によっては各停の所要時間と大差なかったりするそうです。

お出かけの際は、時刻表をよく調べてみた方が良さそうです。
せっかく高い特急料金を払っても、各停と変わらないのではがっかりでしょう。





都心から距離的には近いのに、
意外と時間がかかってしまう伊豆急行ですが、

それでも人気の秘密は、
路線の停車駅には有名な温泉があったり、
間近に景色の良い海が見えるからではないでしょうか。





この時は、ちょっと霞んでしまっていたのですが、
晴れた日には海の向こうに伊豆七島が見えます。
今、うっすらと見える島は伊豆大島。

「片瀬白田」という駅の辺りからの景色が最高だそうですよ。

そして、景色を見るのには持って来いの電車が「リゾート21」なんです。





これが車内の様子です。
今回私が座ったのは、最後尾の展望車両で海側座席。

展望車両は、前後に1両ずつあります。
全席自由席。
なので、どこに座ってもお金はかかりません。
もちろん、各停なので特急料金もいりません。


この「リゾート21」ができて間もなくの頃に家族で乗ったという懐かしい電車です。



突然ですが!



その時の数十年前に乗ったリゾート21です。
ブログ始まって以来、初公開の家族写真です^^;
娘の洋服は、私の手作りです。
この頃の家族の洋服は、ほとんど手作りでした。
何しろずっと専業主婦でしたから・・・^^;



ということで、時代を元に戻しましょう。



上下線すれ違いのため駅でしばらく停車していたので、
その間に車体の横をパチリ!

こうして見ると、デザインも昔と変わりましたね。





伊豆熱川という駅でのすれ違いだったのですが、
ここにはもっと古い思い出が・・・。

まだ娘は生まれていなくて、
2-3歳だった息子を連れて親子で熱川温泉に泊まった時のこと。
「リゾート21」はまだ無かったですね。

夏だったのですが台風にぶつかってしまって海では遊べず、
どうせ濡れるのは一緒だからと、ホテルの屋上プールで遊ぶことに・・・。

そこまでは良かったのですが、
私の着替えを待てない主人と息子。

ビニールボートで遊ぶのを楽しみに
二人だけでさっさとプールに行ったのです。

私が支度を終えて、そろそろプールへ行こうかしらと思っていると、
廊下の方から大きな子供の泣き声が・・・

嫌な予感・・・

その鳴き声、だんだん近づいてくるではありませんか。


ガタンッ!
入ってきました!主人と息子。

するとすかさず主人の言い訳。

「オレ悪くないよ。ちゃんと待ってろって言ったのに、勝手に一人でトコトコって行っちゃったんだから。
せっかくボートに空気入れてやってたのに・・・。」

って、まだ3歳くらいの子に、
ましてウチの子は好奇心も強く、小さい頃それはそれはよく動く子で近所でも有名だったくらい。


もう、おわかりですよね。

そう、息子は台風最中のプールの中にドボン!だったのです。
それも、大人用のプールです。
スイミングを習っていたわけでもなく、泳ぎ方も知らず、水の怖さもまだ知らず・・・

そして主人は、我が子がどういう子なのか何も知らず・・・

私もまさか主人がそこまでとは知らず・・・(笑)






そんな我が家の遠く懐かしい昔の事を思い出しているうちに、
すれ違いの下り電車が来ました。

上り電車はすぐに出発です。





下り電車をホームに残したまま上り電車はトンネルの中に入ってしまいました。
この辺りは山が多いですね。





茨城の海沿いとはちょっと違う風景です。
こちらは緑が多いです。


そうそう、
展望車両以外の車両はどうなっているかと言いますとね、





このように、座席が独特の配置になっています。





これは、まるで動くサロンのように座席シートが海側に向けて配置されています。

先ほどの展望席と同じく、
どれも自由席なので料金はもちろん乗車券の運賃のみ。

素敵だと思いませんか?





外の景色、そろそろ熱海に近づいているようです。
熱海から先は、東海道線に乗り換えです。





熱海に到着です。
ここからまた、下田に向かって走るのですね。



おっ!
早速乗りこんできましたね。

展望車の先頭座席に向かって行きましたよ。


「楽しんできてね~」

そんな心の声を贈ってホームに降りました。





リゾート21の姿です。

友人のお父さまが導いてくださったプチ旅行。
家族との楽しい思い出にもたくさん触れることができました。

横道、寄り道ばかりの旅ブログでしたが、
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

無事、到着です。



― Today's sky ―
2015.9.29 日没 @つくば市

「 エピローグ 」



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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
思い出はいつまでも美しい (鈴音)
2015-09-30 07:33:41
素敵な思い出聞かせていただけてうれしいでした。
ひきかえして 触れてみたい想い出は
この胸の中でタップン タップンしてきました
素敵な写真でした。ありがとうございます。
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最後ですか寂しいです (MOTOMMZ)
2015-09-30 10:01:05
夏雪草さんおはようございます
蓮台寺温泉への旅も最終章だそうでイヤー素敵な旅を満喫させて頂きました
自分自身が旅をしてる気分になりました、伊豆急電車懐かしいですもう十数年ぶりです
金谷旅館純和風建築で昔を思い出させてくれる旅館ですねー

伊豆急の車内本当に素敵ですねまるでホテルの中見たいですね
又このような電車で旅をして見たいと思います、↓のスーパームーン今夜ゆっくりと拝見します
返信する
蓮台寺温泉最終章 (ひろし爺1840)
2015-09-30 10:12:26
 !(*^_^*)!夏雪草さん、お早うございま~す!
一月経つのは早いものでもう九月も終りですね。
”光陰矢のごとく”感じます。
之からは過ごし易い気候に成り散歩やお出かけが楽しい時期になって来ますネ。
@('_')@ご案内有り難うございます。
一緒に行った気持ちに成って見せて頂ました。
来月も元気で色んな情報を見せて頂くのを楽しみにしておりま~す。
今月同様に来月も宜しくお願いいたしま~す!
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!('_')!ご覧頂いた感想もお待ちしていま~す!バイ・バ~ィ!
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Unknown (福の神)
2015-09-30 10:47:15
今日は
明日から10月、日増しに秋彩が深まりいよいよ秋本番ですね、蓮台寺温泉旅、写真ですが動画を観ているようで活字も優しいナレーションのように聞こえます(同行?)していようです。車の旅が多い昨今ですが、こうして豪華な座席でゆっくりと景色を観ながら・・温泉地では又横道、露路道、寄り道も旅の醍醐味ですね、
蓮台寺温泉旅楽しく拝見致しましたよ。
返信する
Re:思い出はいつまでも美しい (夏雪草)
2015-10-01 00:47:38
鈴音さん、こんばんは。

思い出って、ふと湧き上がってきたりしません?
偶然同じような臭いの空気がしてきた時とか、
風景が似ていたりとか・・・。

そんな時、ちょっと胸キュンです(^-^;

いつもありがとうございます。
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Re:最後ですか寂しいです (夏雪草)
2015-10-01 00:49:02
MOTOMMZさん、こんばんは。
そのようにおっしゃっていただくと、嬉しいです。
つらつらと長い文章になってしまったので、
読まれる方は、ちょっと疲れちゃうかしらと思っておりましたので・・・。

伊豆急電車、乗られたのですね。
ぜひまた、いらしてみてはいかがでしょう。
その時には、リゾート21の車両で・・・(^-^;

いつも本当にありがとうございます。
返信する
Re:蓮台寺温泉最終章 (夏雪草)
2015-10-01 00:50:48
ひろし爺1840さん、こんばんは。

そう、もう10月になってしまうのですね。
そうしたら、すぐに12月が来て今年は終わりですよ(笑)
本当に1年が早いですこと。

ひろし爺1840さんの旅行記ほど充実していないのですが、
旅気分を味わっていただけて良かったです。

こちらこそ、またいろんな土地の情報を楽しみにしております。

いつもありがとうございます。
返信する
Re:Unknown (夏雪草)
2015-10-01 00:52:18
福の神さん、こんばんは。

わぁ、うれしい!
少しは旅気分に浸っていただけたのですね。
福の神さんみたいに、綺麗に撮影できれば良いのですが、
いつも考えも無しに無造作に撮ってしまって反省です。

ピンクのシュウメイギクは、珍しいですね。
我が家は白なんですよ。

いつもありがとうございます。
返信する
Unknown (あさがお)
2015-10-01 16:22:28
まず 写真を堪能させて頂きました。
リゾート21が入って来たときの 写真。
シャッターチャンスが悪かったのですね。
夏雪草さんでも そういう事があるんだ~。
私は 写真をとると 全部がそんな感じです。
3歳の息子さんと 旦那さんのエピソード
男性って そんなものですよ。
日ごろ 子育てをしていませんからね~。
子供の行動を予測できなくても 仕方ないかも。
熱海 行きたいな~。
返信する
Re:Unknown (夏雪草)
2015-10-01 22:00:23
あさがおさん、丁寧に見てくださって嬉しいです。

あ、あの写真ね。
ウフフです。
スマホのカメラはどうも扱い慣れなくて、
気ばかり焦ってしまいました(笑)

ひと昔前の男性って、そうでしたね。
まるで子供が二人いるようなものですよ。

最近は職場の若い人たちを見ていても、
男性が育児休暇をとったり、
奥さんと交代で家事をしているご家庭が増えていますね。
時代が変わったなぁ~と、つくづく感じます。

熱海も昔と少し変わったかもしれませんね。

いつも励みになるコメントをありがとうございます。
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