尾崎方哉(自由律俳人)は、気になる人だ。
元々ねあかの人間が存在論的悩みと格闘して疲労困憊し、社会との絶え間ない違和感に悩まされ、それでも自分に忠実に生きようとしてしだいにひとりぼっちになっていく。
最後に孤独、無言、ひきこもりの生活を選びかつ選ばされ「ふっと消えるように死んでしまう」のだ。
漬物桶に塩ふれと母は産んだか
にくい顔思ひ出し石ころをける
雀のあたたかさを握るはなしてやる
海が少し見える小さい窓一つもつ
墓地からもどつて来ても一人
爪切つたゆびが十本ある
※尾崎放哉選句集
http://www.aozora.gr.jp/cards/000195/files/974_318.html
(My Favorite Songs)