佐々木閑 仏教講義 8「阿含経の教え 4,その66」(「仏教哲学の世界観」第11シリーズ) - YouTube
[感想]
たとえば
「人は必ず死ぬ」「常識でしょ」
分かった気で、そつなくふるまう限り、
あなたはChatGPTの出来損ないに過ぎない。
それは知識で、体得じゃないからだ。
そつなくふるまうくらい誰でもやってる。
そんなのは、わかったうちに入らない。
仏教の目的は滅苦だけです。
滅苦のためには、四聖諦を完璧に知る必要がある。
四聖諦を完璧に知るためには、深い禅定を得る必要がある。
深い禅定を得るためには、ブッダお勧めのアーナーパーナサティ(入息出息気づき)瞑想がもっとも良いとおもう。
今生きている人間は例外なく息をしてる。 自分の吸う息吐く息を意識できないほど愚かな人間などいない。 ブッダは、呼吸をただ観察することを説いた。 それは唯一の現実である【今この瞬間】を強く生き始めることだ。【今この瞬間】に気づく一番良いやり方は、今あなたの吸う息に気づくことだ。今吐く息に気づくことだ。 アーナーパーナサティ(呼吸の観察)は坐禅堂のようなそれらしい場所に行って足を組んで座り、体を真っ直ぐに維持しないとできないのかというと、そんなことはない。 形式を墨守して回数を減らすよりも、ほんの少しの機会も疎かにせずに呼吸を意識しようとする気力が大切だ。 たとえば風邪などの病気で起き上がることができない日、寝たままで呼吸にサティを入れれば大変効果的で良い経験になる。
「出入息念経」(アーナーパーナッサティスッタ,中部118経)は、ブッダ一押しの教えだ。
この真理中の真理、真理の王を自力で完璧に発見したのは古今東西ブッダ唯一人。
ブッダ以前の教えは不完全だ。
※
これはブッダが修行熱心な弟子達に、呼吸の観察だけで解脱までたどり着く道筋を一気に説いたものなので、呼吸瞑想法全体の極度の要約、いわば本の見出しの列挙のような内容になってる。これだけで理解できる人はまずいないので、わからなくてもがっかりしないように。
HP『ターン・プッタタート』「悟る前に最も多くいたヴィハーラダンマ」より引用させていただきます。
短く息を吐いたら、短く息を吐いたとハッキリと知り、短く息を吸ったら、短く息を吸ったとハッキリと知ります。
彼は当然「すべての体を知って息を吐く」、「すべての体を知って息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「カーヤサンカーラ(体を作るもの。身行。この場合は特に呼吸のこと)を静めて息を吐く」、「カーヤサンカーラを鎮めて息を吸う」という原則を心に留めて練習をし、
彼は当然「ピーティを知り尽して息を吐く」、「ピーティを知り尽して息を吸う」という原則を心に留めて練習をし、
彼は当然「スッカを知り尽して息を吐く」「スッカを知り尽して息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「チッタサンカーラを知り尽して息を吐く」「チッタサンカーラを知り尽して息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「チッタサンカーラを鎮めて息を吐く」「チッタサンカーラを鎮めて息を吸う」と心して練習し、
彼は当然「心を知り尽して息を吐く」「心を知り尽して息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「心を喜ばせて息を吐く」「心を喜ばせて息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「心を安定せて息を吐く」「心を安定させて息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「心を解放して息を吐く」「心を解放して息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「無常を見て息を吐く」「無常を見て息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「薄れるダンマを見て息を吐く」「薄れるダンマを見て息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「消滅であるダンマを見て息を吐く」「消滅であるダンマを見て息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「返却するダンマを見て息を吐く」「返却するダンマを見て息を吸う」という原則を心に留めて練習し、
彼は当然「心を知り尽して息を吐く」「心を知り尽して息を吸う」という原則を心に留めて、このように練習します。
比丘のみなさん。人がこのようにアーナーパーナサティサマーディに励めば、体の揺れ、心の揺れは当然あり得ません。
比丘のみなさん。私も同じです。私が悟る前、まだボーディサッタだった時、当然ほとんどこのヴィハーラダンマ、つまりアーナーパーナサティサマーディにいました。私が、ほとんどこのダンマヴィハーラにいると、体も辛くなく、目も大変でなく、そして取がないので、心も漏から脱しました。
アーナパーナササティによって、ほぼ自動的に解脱に至るまでの非常に長いアウトラインをブッダが語っているが、やることは最初から最後までたったひとつだけだ。
という単純作業を倦まず弛まず続けることだけだ。
これに関して、ティク・ナット・ハン師が、
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Here Nowはどこにあるか。
あなたの吸う息がHere Nowです。
あなたの吐く息がHere Nowです。
だから、あなたは自分の呼吸にたどり着くだけでいい。
と、説いてる。
これは、出入息念経で今もはっきりと確認できるブッダの獅子吼に導く、至適の教えだとおもう。
ブッダは
「今・ここ」の呼吸瞑想
を続ければ、
ただそれだけで
解脱に至る
数珠繋ぎの原因結果が、
ほぼautomatic
に生じるプロセスを、
説いてます。
呼吸瞑想は
死は必ず来るのだから、
頭が燃えている者のように
懸命に
励んでください。
これを苦行と言う者は
悪魔そのものです。
(不浄観と出入息念が修行の出発点)
不浄観については
⇒過去記事「死を見ない日本文化の貧困」