名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

時代にあわせて、ルールを変える勇気を持ちたい

2018-05-03 10:08:16 | 日記(学校)
今年は担任を外されてしまったので、生徒達が登校してくる朝の時間、私は校門に立つようにしています。

すると、どうしても遅刻ギリギリに校門をくぐる生徒が出てくるのですよ。

このような局面で、私は大声で急かしたり叱責したりするのは嫌いなので

校門から自ら遠ざかり、彼らに

「おはよう!もうすぐ時間だぜ!ちょっと急ごう!」

と声をかけ、一緒に駆け足で校門に向かいます。

そのときに、私の腕時計を見せてあげると

生徒達は「やべっ、急ぎます!」となる場合が多いです。



うちの学校の学区はいびつです。

遠い子だと、徒歩で片道50分くらいかかります。

一方で、徒歩で15分程度の私の家が学区外だったりします。

そして、この辺の地域は自転車通学を一切認めていません。

これもこれでおかしな学区規定で、是正するべきだと思うのですが

そのためには、学校を新設する必要があるため、それもできません。

そして私は思いました。

せめて腕時計の携帯を認めても良いのでは?と。



一時間弱も歩いていると、自分のペースがだんだん分からなくなり、今の自分にどれだけ余裕があるのか分からなくなってしまうものです。

特に、信号や踏切に引っかかる事だってあるわけです。

時計さえあれば、「まずい、急がないと」と自分で判断できる生徒は多いはず。

一般的な公立中学校で、腕時計の携帯を認めているところは少ないと思います。

理由は簡単で、紛失や盗難などのトラブルの原因になるからです。

しかしながら、その前提は「腕時計が高級品である」ということです。

そんなの、昔の話。

今日では、数百円で腕時計が買えてしまいます。

下手したらシャーペンより安いですよ。

最近のシャーペンは高級化・多機能化が進んでいて、子どもはそういうの大好きですから。

一定の金額未満であること、華美でないもの、純粋な時計の機能とストップウォッチ機能以外の機能を持たないこと

これらの条件を満たせば、許可してもいいのでは……と思います。

時間を守ることを強いているのに、時間を確認する手段を持たせないってのはやっぱ変な気がします。



ルールは、社会に合わせて設定されるものです。

時代の変遷を考えず

「ダメに決まっているんだろう何言ってるんだ」

で済ましてしまうのは、短絡かなと思う今日この頃でした。


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