「パンツの中に手を入れられ性器を触られた」。「みずからの性器をなめるように言った」。信じられないかもしれませんが、これはいずれも子どもどうしで交わされたやり取りです。いま、全国各地で子どもどうしの性的な問題行動が広がっています。(後略)
(https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1228.html?utm_int=news_contents_news-closeup_004より)
NHKの記事です。
記事を要約すると
・子どもが、性器をさわったり、さわられたり、さわらせたりという、問題行動を起こしている。
・しかも、その子どもってのは、思春期前の子ども。
・性情報の氾濫が悪いんじゃ無いの?
って感じですか。
詳しくは、NHKのサイトでお読み下さい。
この記事は、思春期前の子どもの話をしているので
私がいつも相手をしている中学生とはすこし話が違うのかも知れませんが
「エロの神秘性が薄れている」
と感じています。
エロの神秘性とは
・エロい話は、軽々しく口にするもんじゃ無い。
・異性の前では、特にである。
・身体的接触を求めたり、行ったりするのはもってのほか。
・下手にエロい話や行動をすると、白い目で見られ、自分が大変な目に遭う。
というものです。
古典的な例ですが、河川敷で拾ったエロ本を、親や女子にばれないように、少年たちがひっそりと読むようにしてたのは
この神秘性のせいでしょう。
先日、こんなことがありました。
自分が担任する、中学1年生での、休み時間中の、ある男子生徒と女子生徒の会話です。
男子「胸触らせてくれよー(笑)」
女子「んー、おっぱいなら、ちょっとくらいならいいかなー?(笑)」
男子「え、まじで!?いいの!?」
私「いいわけねーだろおまえらちょっと待て」
続けて私
「まず男子、女の子にそんなことを、冗談でも言うもんでは無い。
次に女子、もっと嫌がれ。胸触らせてくれよなんて言ってくるなんて、本当なら重大なセクハラだ。
まんざらでもないみたいなこと言うんじゃ無い。あとおっぱいなんて言葉どうかと思うぞ。
そしてこんな話を、みんなが聞いている公共の場所で、堂々とやるんじゃ無い」
と、こんな感じの注意をしたと記憶しています。
「このくらいなら、許されるだろう」のラインが、おかしな事になっている気がします。
まず、男子の胸を触らせてくれよーの発言ですが
この程度の発言なら、実際に触らせてくれるかはともかく、ジョークの範疇として許されるだろうと思っているわけですし
女子の方も、それを許容し、あろうことか「ちょっとくらいならいいかな」というような発言をしていました。
それは本心では無いかも知れませんが、だとしてもふさわしくない発言です。
これ、ちょっと前なら
まず、男子はこんな発言をしない。
しようもんなら、村八分のような扱いを受けると容易に予想がつくから。
次に女子。
こんなことを言われたら、「きもい!」と血相を変えて騒ぎだし
女子コミュニティに「あいつにひどいことを言われた」と情報を流し、つまはじきにした上で
「先生、○○君にひどいことを言われました」
となり、教師が指導・叱責→場合によっては保護者への通告というのがおきまりパターンな気がします。
私が先日遭遇した事案の場合
男子は冗談のつもりで発言し、女子も冗談として受け入れ、誰も傷ついていないというところがポイントです。
つまり、だれも「ふさわしくない発言があった」と認識していないのです。
そして、被害者が存在しないので、厳しい指導を行うことも難しい。
(我々教師は、警官や法曹ではないので、基本的には「他人を傷つけたり、他人を悲しませたりすることはやめなさい」という視点で指導を行います。これが警官や法曹であれば、法律と照らし合わせてどうのこうの、という話になるのでしょう。なので、被害者不在の場合、「おまえがやったことは悪いことだ」と言いにくくなってしまうのです。)
これは、すこぶるまずい状況だと思います。
先述のNHKの記事では
例えば子どもたちがスマホやタブレットで予期しないうちに性的な映像に触れたり、
リビングに性的な写真が載っているスポーツ紙や雑誌が無造作に置かれているのを見たり、
コンビニなどで子どもの目の届く場所にグラビアの写真が載っている週刊誌が置いてあるのを目にしたり、
風呂あがりなどに家族が部屋の中を裸で歩く姿を見たりすることで、
性的な問題行動を引き起こす「可能性がある」
と書かれています。
しかし自分は、エロ本がコンビニに陳列され、表紙が子どもに見える状態なのは昔からだし
風呂上がりの家族の裸だって、昔からあり得たことだと思います。
自分は、やはりスマホ・タブレットが元凶だと考えます。
一番大きいのは、広告でしょう。
ちょっとエロいゲームの広告は、普通のサイトを見ているだけで、多数目に入ります。
ここでいう「ちょっと」とは、大人から見て、です。
子どもにとっては影響大でしょう。
(こんな広告のことです。こんな広告が子どもの目に触れないように、ちゃんとフィルタリングかけてますか?)
そして、前にも書きましたが、少女漫画やレディコミの影響。
具体的には書きませんが、以前、教室で女子たちがとんでもなくエロい(と私には感じられた)話を、あまりに堂々としているものだから
「どこでそんな言葉を覚えたんだ?」
と聞いていたところ、少女漫画という答えが返ってきたことがあります。
スマホやタブレットで、電子書籍という形で、読んでいるようです。
これらは、18禁指定がかかっていないのが、大きな問題です。
また、その手の少女漫画は、実物の本であれば、表紙などにもちょっとエロい雰囲気が漂っており
親の前では読みにくいものですが
スマホ・タブレットだと、そのような空気は生じません。
保護者は「あーまたなんかいじってるなー」程度にしか思っていないことでしょう。.
少女漫画を槍玉に挙げましたが、少年、男性向けコミックでも、「これはいかがなものか」と感じる作品も多いですけれどもね。
かといって、出版業界を責めても仕方の無いことでしょう。
私としては、全国の子どもをお持ちの方々にお願いをしたい。
子どもにスマホを持たせるならば、子どもがスマホ・タブレットで何をしているのかを100%監督をして欲しいです。
これは親の義務だと思います。
それができない、またはやりきる自信がないなら、そもそもスマホ・タブレットを買い与えるべきでは無いと思います。
最近
「この子のプライバシーを尊重しているので、私たちは見ないことにしています」
と平然という保護者がいることに私は驚きを禁じ得ません。
スマホ・タブレットは、高価なゲーム機とは訳が違います。
全国の保護者の皆様におかれましては、あの道具が持っている魔力を、今一度考え直していただきたいものです。
(https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1228.html?utm_int=news_contents_news-closeup_004より)
NHKの記事です。
記事を要約すると
・子どもが、性器をさわったり、さわられたり、さわらせたりという、問題行動を起こしている。
・しかも、その子どもってのは、思春期前の子ども。
・性情報の氾濫が悪いんじゃ無いの?
って感じですか。
詳しくは、NHKのサイトでお読み下さい。
この記事は、思春期前の子どもの話をしているので
私がいつも相手をしている中学生とはすこし話が違うのかも知れませんが
「エロの神秘性が薄れている」
と感じています。
エロの神秘性とは
・エロい話は、軽々しく口にするもんじゃ無い。
・異性の前では、特にである。
・身体的接触を求めたり、行ったりするのはもってのほか。
・下手にエロい話や行動をすると、白い目で見られ、自分が大変な目に遭う。
というものです。
古典的な例ですが、河川敷で拾ったエロ本を、親や女子にばれないように、少年たちがひっそりと読むようにしてたのは
この神秘性のせいでしょう。
先日、こんなことがありました。
自分が担任する、中学1年生での、休み時間中の、ある男子生徒と女子生徒の会話です。
男子「胸触らせてくれよー(笑)」
女子「んー、おっぱいなら、ちょっとくらいならいいかなー?(笑)」
男子「え、まじで!?いいの!?」
私「いいわけねーだろおまえらちょっと待て」
続けて私
「まず男子、女の子にそんなことを、冗談でも言うもんでは無い。
次に女子、もっと嫌がれ。胸触らせてくれよなんて言ってくるなんて、本当なら重大なセクハラだ。
まんざらでもないみたいなこと言うんじゃ無い。あとおっぱいなんて言葉どうかと思うぞ。
そしてこんな話を、みんなが聞いている公共の場所で、堂々とやるんじゃ無い」
と、こんな感じの注意をしたと記憶しています。
「このくらいなら、許されるだろう」のラインが、おかしな事になっている気がします。
まず、男子の胸を触らせてくれよーの発言ですが
この程度の発言なら、実際に触らせてくれるかはともかく、ジョークの範疇として許されるだろうと思っているわけですし
女子の方も、それを許容し、あろうことか「ちょっとくらいならいいかな」というような発言をしていました。
それは本心では無いかも知れませんが、だとしてもふさわしくない発言です。
これ、ちょっと前なら
まず、男子はこんな発言をしない。
しようもんなら、村八分のような扱いを受けると容易に予想がつくから。
次に女子。
こんなことを言われたら、「きもい!」と血相を変えて騒ぎだし
女子コミュニティに「あいつにひどいことを言われた」と情報を流し、つまはじきにした上で
「先生、○○君にひどいことを言われました」
となり、教師が指導・叱責→場合によっては保護者への通告というのがおきまりパターンな気がします。
私が先日遭遇した事案の場合
男子は冗談のつもりで発言し、女子も冗談として受け入れ、誰も傷ついていないというところがポイントです。
つまり、だれも「ふさわしくない発言があった」と認識していないのです。
そして、被害者が存在しないので、厳しい指導を行うことも難しい。
(我々教師は、警官や法曹ではないので、基本的には「他人を傷つけたり、他人を悲しませたりすることはやめなさい」という視点で指導を行います。これが警官や法曹であれば、法律と照らし合わせてどうのこうの、という話になるのでしょう。なので、被害者不在の場合、「おまえがやったことは悪いことだ」と言いにくくなってしまうのです。)
これは、すこぶるまずい状況だと思います。
先述のNHKの記事では
例えば子どもたちがスマホやタブレットで予期しないうちに性的な映像に触れたり、
リビングに性的な写真が載っているスポーツ紙や雑誌が無造作に置かれているのを見たり、
コンビニなどで子どもの目の届く場所にグラビアの写真が載っている週刊誌が置いてあるのを目にしたり、
風呂あがりなどに家族が部屋の中を裸で歩く姿を見たりすることで、
性的な問題行動を引き起こす「可能性がある」
と書かれています。
しかし自分は、エロ本がコンビニに陳列され、表紙が子どもに見える状態なのは昔からだし
風呂上がりの家族の裸だって、昔からあり得たことだと思います。
自分は、やはりスマホ・タブレットが元凶だと考えます。
一番大きいのは、広告でしょう。
ちょっとエロいゲームの広告は、普通のサイトを見ているだけで、多数目に入ります。
ここでいう「ちょっと」とは、大人から見て、です。
子どもにとっては影響大でしょう。
(こんな広告のことです。こんな広告が子どもの目に触れないように、ちゃんとフィルタリングかけてますか?)
そして、前にも書きましたが、少女漫画やレディコミの影響。
具体的には書きませんが、以前、教室で女子たちがとんでもなくエロい(と私には感じられた)話を、あまりに堂々としているものだから
「どこでそんな言葉を覚えたんだ?」
と聞いていたところ、少女漫画という答えが返ってきたことがあります。
スマホやタブレットで、電子書籍という形で、読んでいるようです。
これらは、18禁指定がかかっていないのが、大きな問題です。
また、その手の少女漫画は、実物の本であれば、表紙などにもちょっとエロい雰囲気が漂っており
親の前では読みにくいものですが
スマホ・タブレットだと、そのような空気は生じません。
保護者は「あーまたなんかいじってるなー」程度にしか思っていないことでしょう。.
少女漫画を槍玉に挙げましたが、少年、男性向けコミックでも、「これはいかがなものか」と感じる作品も多いですけれどもね。
かといって、出版業界を責めても仕方の無いことでしょう。
私としては、全国の子どもをお持ちの方々にお願いをしたい。
子どもにスマホを持たせるならば、子どもがスマホ・タブレットで何をしているのかを100%監督をして欲しいです。
これは親の義務だと思います。
それができない、またはやりきる自信がないなら、そもそもスマホ・タブレットを買い与えるべきでは無いと思います。
最近
「この子のプライバシーを尊重しているので、私たちは見ないことにしています」
と平然という保護者がいることに私は驚きを禁じ得ません。
スマホ・タブレットは、高価なゲーム機とは訳が違います。
全国の保護者の皆様におかれましては、あの道具が持っている魔力を、今一度考え直していただきたいものです。