風に吹かれてよろず屋ジョニー

猫とつくれ没とささやかな園芸etc.

<探求>

2015-04-21 13:13:22 | ss
自分が求めていたのはこれかもしれない。

感情をむき出しに出来るところ。


別に居場所がなかったわけじゃないけど常に違和感を感じていた。
自分の思い通りに出来ないもどかしさ、今だって何でも出来るわけじゃないけど自由だ。
でも僕は何もない人の苦しみはこれっぽっちも理解できていないのかもしれない。

でもここで相手の事を完全には理解出来ない事を知った。
相手の事を深く理解する必要はないらしい。それだけで疲れない。

相手を理解するのは体感的なしばいたりだとかつかみ合いだとかのケンカに
収拾のつかないときの箒や水の天誅とかいった具合だ。

僕はこんな事は経験したことがなかった。気分は悪い、悪いけど楽しい。
戦慄と言うような自然の中に奮い立つ狼のような気分だ。


理性は利性で教えてくれる。
家畜のようだがユピテルのような外に出られない家畜とは違う。
こんなに直感的に考えられたのはここにきてからだ。



いつも精一杯生きているからぐっすり寝られる。
安心出来る場所じゃないけど。夜中にさ迷う事はない。


トールの心の穴は日々のケンカによる傷で埋まっていく。

これ癌じゃないかって、でも僕はこれをどこかで知っていた気がするんだ。
見聞きはしていたかも知れないけどもっと前から知っていたような、、


命の進化、命の記憶。


知らないのに知っていたような懐かしい匂い。



そんな充実した日々の中ドリスはユピテルに旅立って行った。
里親の元へ行けば二度と会えない事になるが何故かそんな気がしなかった。
縁起でもないって?帰ってくるとかじゃなくて、、、。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする