『音楽室5号』
序章
※(クルベムゲイル・サーガ)
「断片17」
『音楽室 5号』
※注1。 クルベムゲイルとはアラム語とコイネ語の母体となったアコネ語で、クルベイン(奇型的)、ゲイ(美しい)、ル(人)という意味。 アコネ語は初期シュメール人が聖なる言葉として用い、後にキリストというスーパー・プロパガンダ・アイドルの主催するポスト・クムラン教団によって受け継がれた。 他にクル(者)、ベム(~するところの)、ゲイル(言葉を持つ)というゲイネ語系の解釈もある。 ゲイネ語はアルファケンタウリのノイズ(雑音)言語を元にしている。
※注2。 私は五年間、クルベムゲイル(奇型的美人種)、サーガを書き続けてきた。 長短、合わせて百十二編にも及んでしまった。 この物語はヘラクレイトス的思考形態の終末的具現をクルベムゲイルの末裔のひとり、孤独なアンフェタミン中毒者が繰り返し体験する完璧なノン・フィクションだ。 全て信じるが良い。
“お願いだ。
ヴィヴィアン・リーに
僕の気持ちを伝えておくれ”
KIPPLE
|