不器用サンタのメリークリスマス

聖なる夜は万人に訪れる。

楽しみ方や楽しませかたもそれぞれ。

相手への想いが強いほど趣向を凝らしているはず。


思いどおりの反応で嬉しくて仕方ない人も、準備不足であまり嬉しくない人もきっといるだろう。


まあ、それも自分が残した一つの結果。

喜んで貰えなかった人は、来年のために手法を練り直せば前へ行ける。

思えば昨年までは、１号の不当要求に耐えてきた父である。
そういう意味で今年は助かっていると言いたいが、仕送りが半端でない。
クリスマスだけのほうがよっぽど楽だと今更に気付く。


今日の我家は手巻き寿司。
好きなだけ２号に振る舞った。

魚の短冊を買ってきて、１時間掛けて切り下ろした。
酢飯を作り、後は食べるだけなのだが、誰も帰ってこない。

誰も帰ってこない中の準備はやはり虚しく、お魚はだんだんと干からびる。


愚痴を言ってもしょうがない。
できることをやった結果としてタイミングが合わなかっただけ。

でも、２号にはこのメッセージとともにプレゼントが届いたらしい。

「２号君へ。メリークリスマス。『不器用なサンタ』」


２号「おかあ！不器用なサンタって書いてあるで」
おかあ「不器用？」
２号「おん。そう書いてあるで」
おかあ「ただのデブなサンタじゃねんか」


そんなことなら、今年は「新型インフルでサンタもお休み」でよかったと反省した。

メリークリスマス。


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