子どもたちに残す環境のことを
みんなで考えていきましょう
~豊かな恵みをもたらす大地や海をそして全ての命を、
放射能によってこれ以上汚さないで~
NPO法人清瀬こども劇場理事長 小松原 直子
マグニチュード9.0の地震とその直後の津波、火災、さらに原発事故による放射能の拡散、農産物海産物の風評被害等が重なった東日本大震災は大変深刻な複合災害ともいえる状況です。
特に福島第一原子力発電所の事故によって、豊かなめぐみをもたらす大地や海が汚染し、多くの人たちが強制避難させられています。
原発事故は、原子力を人類がコントロールできる力をいまだもっていないことを私たちに教えてくれることになりました。
原子力は最初、戦争の武器として使用されました。たくさんの人々の命が一瞬にしてに奪われました。残された人々も放射能による健康被害、差別等で想像を絶する大変な生活を強いられました。
原子力の平和利用ということで日本でも原子力発電が開始されましたが、25年前にチェリノブイリ原発事故が起きると、日本は原子炉の型が違うから大丈夫と言われました。しかし最悪の事故が日本でも起きました。
チェリノブイリだけでなく、核兵器をつくった工場で働いていた人や周辺の住民もガン患者が急増したというアメリカの話もあります。原発の燃料棒の燃えカスを最終処分するのに何万年もかかるという話も聞くと、そのリスクに限界がないのと同じです。
自然エネルギーにきりかえよう
「夢のエネルギー」「絶対安全」「クリーンなエネルギー」と言われた原発が、実は大きな危険と隣り合わせだったという事実を受け止め、後々の代までの地球環境を考えるなら、安全でクリーンでCO2も出さない自然エネルギ―に切り替えることがよりよい選択ではないでしょうか。
ニュージーランドは、国策として原発に頼らず自然エネルギ―中心にしているとのこと。ドイツも原発を止める方向のようです。日本もこれらの国に学びながら、危険な原発に頼らない生活に切り替えましょうと、声を大にして言いたいのです。それは私たちの子どもたち、さらにそのあとに続く人たちへの、私たちの責任ではないでしょうか。
子どもたちに、そしてそれに続く世代に残す環境のことを、みんなで考えていきましょう。