「浅間山明鏡止水」あさまやま めいきょうしすい

「もういいかい・小椋佳研究」~口語短歌と写真で綴る世界文化紀行

「もういいかい・小椋佳研究」~口語短歌と写真で綴る世界文化紀行
2023年1月8日BSBHKで「もういいかい、小椋佳ファイナル」をやっていました。彼は御存じのように「シクラメンのかほり」(歌:布施明)「俺たちの旅」・(歌:中村雅俊)、「愛燦燦」(歌:美空ひばり)等2000曲以上の作詞を手掛け、作曲、歌手活動と多士済々に活躍されて来ました。彼はこのレコーディングを最後に引退するそうです。彼は1944年生まれと私にも年齢が近く「もういいかい、2022・2023年コンサートの映像」等の作詞を学び直し、ライフワークで週1回程度研究を続けて行きたいと思っています。

小椋佳が語る作詞方針
① ありきたりの文字の羅列にはしない
② 常に考え続ける(縁語に留意する、例・海→波、島)
③ 歌作りは青春時代
④ 歌詞の持つ力
⑤ 斬新な組み合わせ


「愛燦々」
口語短歌
「人生は過去と未来が交差して 不思議さと嬉しさを味わう」


愛燦燦/美空ひばり (1988.07.29 第15回広島平和音楽祭)


「愛燦々」
作詞 小椋佳
作曲 小椋佳

雨 潸潸(さんさん)と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね

それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

風 散散(さんざん)と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失くしたりして
人はかよわい かよわいものですね

それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね

愛 燦燦(さんさん)と この身に降って
心秘そかな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね

ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね


「筆者研究」
この曲は、作詞方針⑤の「斬新な組み合わせ」「愛燦々と~」に代表される歌詞ではないかと思います。燦々は太陽が燦々と降り注ぐ等に良く使われますが、雨 潸潸、風 散散、愛燦々で聴衆の心を鷲掴みしたのではないでしょうか?そして「ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う」「ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む」ここは誰も出来る詞ではありませんね。美空ひばりの歌を聴いていますと、小椋自身の作曲と相まって涙が滲んで来ます。


小椋佳プロフイール

小椋 佳(おぐら けい、本名:神田 紘爾(かんだ こうじ)、1944年1月18日 - )は、日本のシンガーソングライター、作詞家、作曲家である。

来歴・人物

東京都立上野高等学校、東京大学法学部卒業後、日本勧業銀行(後の第一勧業銀行、現:みずほ銀行)に入行した。銀行マンとして証券部証券企画次長、浜松支店長、本店財務サービス部長などを歴任する傍らで音楽活動を行ってきた。

1971年、歌手デビューした。1993年、銀行を退職すると、音楽活動の一方で母校の東京大学法学部に学士入学。さらに文学部とその大学院でも学び、2000年に修士号を取得した(哲学専攻)。

他の歌手への提供曲も多く、1975年の「シクラメンのかほり」(歌:布施明)は第17回日本レコード大賞などを受賞した。その他、「俺たちの旅」・「時」・「俺たちの祭」(歌:中村雅俊)、「愛燦燦」(歌:美空ひばり)、「十六夜だより」(歌:三橋美智也)などがある。作詞のみを担当した曲としては「愛しき日々」(作曲・歌:堀内孝雄)、「山河」(作曲:堀内孝雄、歌:五木ひろし)、「白い一日」(作曲・歌:井上陽水)がある。

コメント一覧

knsw0805
@dsnchar1 SATOさん、こんばんは。
若い時は小椋佳には嵌まりませんでした。作詞をした歌手の歌を良く聴いていました。こうして改めて小椋佳を聴いていますと作詞・作曲とも天才です。14日にベストアルバムを買って来まして今聴いています。コメントありがとうございました。
dsnchar1
明鏡止水さん>勤めた頃、レコードアルバム「彷徨」をよく聴いていました。「木戸を開けて」が特に好きでした。
青春時代の家出は本人の体験とか。
初期の作品は当時の日記に書き連ねた言葉が歌詞になったようです。
天才ですね。
願わくばもう少しスパッと消えて欲しかった。笑
knsw0805
さわさん、こんにちは。
今外出、小椋佳のCDを買って来ました。1月8日BSNHK見て以来小椋佳に嵌まっています。削除文章も見ましたがさわさんの思っておられる通りです。私たちは作詞家の端くれですから彼の作詞方針は勉強になりますね。当分毎週土曜日に小椋佳研究ブログを書きたいと思っています。時間が許されれば見て頂きたいと思います。
さわやか♪
こんにちは
小椋 佳さんは シクラメンのかほりで初めて知りました
職業を聞いて何気に親近感がわきました 今でも時々歌います
愛燦燦は「過去たち/未来たち」のフレーズに心惹かれたのを覚えています
色々な経験を重ねた今、聴きなおすとまた違う意味で格別です♪
作詞の心得②は全く思ったことないです
「よーし書こうと思う時」に考えるのではなく日ごろからってことですね
いろいろなことを書くことに対して私は不真面目だな・・・と反省です
何時もと違うブログですが kenさんの決意と温もりを感じます
ゆっくりと聴かせていただきました
今日も さわやかにスタートですよね♪
( ^^) _旦~~
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