24年1月7日日曜日NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まりました。そこで源氏物語や紫式部日記・紫式部集に興味を持ちました。それらには和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌と絵巻でブログ掲載をと思いつきました。返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠もうと思っています。そして源氏物語は絵巻もあります。平安時代から現在まで数多くの絵師が時代の華やかな景色を描いていますので合わせてご紹介したいと思っています。
源氏との縁が遠くなり、仲を諦めて伊勢に向うことを決意した六条御息所を、源氏が嵯峨の野宮に訪ねる場面である。榊は葉の色と同じように六条御息所への変わらぬ気持ちを表すもので、榊の枝を暖簾越しに差仕入て歌を詠みかわす二人の姿が描かれている。
源氏物語巻名歌・賢木さかき
歌の背景
源氏二十三歳。源氏とのことを諦めて、伊勢に下ることになった六条御息所の住む野宮を訪れたが、長い無沙汰の弁解は決まりの悪いような思いがして、源氏は榊の小枝を御簾の下から挿し入れ、「変らぬ色をしるべにてこそ、斎垣も越えはべりにけれ。さも心憂く」と言葉をかけると、六条御息所が歌を贈ってきます。
「神垣は しるしの杉も なきものを いかにまがへて 折れるさかきぞ」 六条御息所
「少女子(おとめご)が あたりと思へば 榊葉の 香りをなつかしみ とめてこそ折れ」 光源氏
返歌
「穏やかな 榊に託す 恋ごころ 控えめなゆめ 許せるものを」
「少女子は かの君ならば 想うとき 切なさありて こころときめく」
正妻の葵の上が亡くなり、これで六条御息所も晴れて源氏の正妻に迎えられるだろうと世間が噂するのとは逆に、源氏との縁が程遠くなった御息所。悩める彼女は斎宮とともに伊勢に下る準備をし、いよいよ出発間近となった。このまま別れるのはあまりにも忍びないと、源氏も御息所のもとを訪ねる。顔を合わせてしまうとやはり再び思いが乱れる御息所だったが、予定を変えることなく伊勢へと下って行った。桐壷院の病が篤くなり、死期を悟った院は朱雀帝に春宮と源氏のことを遺言で託し、ほどなく崩御してしまう。時勢は桐壷院の外戚であった左大臣側から朱雀帝の外戚である右大臣側に移って行った。朱雀帝の強く言いだせない優しい性格もあって、政治は右大臣の思うがままになっていく。朧月夜が入内して尚侍(ないしのかみ・女御、更衣に次ぐ後宮)となった。朱雀帝の寵愛は深いが、源氏との恋はまだ密かに続いていた。朱雀帝もそれを知らないではいなかったが、昔から続いていたのなら仕方がないと納得する。
参照
https://angel-zaidan.org/genji_kanmeika/kanmeika-01/
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/449820解説あり
https://note.com/22ndcentury/n/n43b6335a6b79
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