恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

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ハルくんの独り言(本編13話)~その5

2015-10-16 06:25:20 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編13話)~その4へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編13話)~その5

もうすぐ試合が始まる。

俺は控え室から会場へ向おうと廊下を歩いていた。


ふと横を見ると…壁際で立つ2人の人影が目に入った。

何だよ…こんなところで…抱きしめあってるみたいだけど…。


一護と佐々木だ…。


その瞬間、会場のざわめきが消え、無音になった。

俺は思わず、持っていたペットボトルを落とした。


佐々木と目があった。


百花「え…あ…ハルくん…!?」


思わず目を反らせて、一護の方を見た。


春樹「…一護、来てくれたんだ」

一護「あ、ああ…」


振り返った一護が戸惑ったように俺を見る。


春樹「…ありがと」


2人は……抱き合ったままだ…。


俺……。

何勘違いしてたんだろう?

佐々木が俺のことを好きだって?


よく考えたら、俺と一護じゃ…俺に勝ち目なんか無いのに……。


佐々木に公園で告白して…。

俺、まるでバカみたいだ……。


百花「あのっ、ハルく…」


俺は慌てて言った。


春樹「俺、そろそろ行かなきゃ…佐々木も、来てくれてありがと」


顔が引きつったままだけど、構わず会場に向かった。


一護が俺を呼び止めた声がした。


その6へつづく



ハルくんの独り言(本編13話)~その4

2015-10-15 08:01:28 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編13話)~その3へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編13話)~その4

ボートから降りると、そのまま2人で並んで帰った。


春樹「今日は付き合せちゃってごめんな。でも、どうしても今日言っておきたくって」

百花「今日、何かあるの?」

春樹「いや、今日じゃなくって明日…空手の全国大会なんだ」


やっと言えた。

もっと早く言いたかったけど、佐々木とは気まずいままだったからずっと言えなかった。


佐々木はにっこり笑って応援に来てくれると言った。

全国大会でカッコいいところを佐々木に見せると言ったことも、ちゃんと覚えていてくれた。


百花「もう少し前にわかってたら、お守りとか買ったのに」

春樹「大丈夫だよ。勝負は自分の実力なんだから」


佐々木はちょっと考えて、以前、課外授業で作った四つ葉のクローバーのストラップを取り出した。

そして、これに念を込めるからお守りにしてと言った。

ジンクスなんて信じないと言ったけど、佐々木の気持ちはとても嬉しい。


俺は俺のストラップと交換しようと提案した。

佐々木のストラップをもらうなら、佐々木には俺のを持っていて欲しい。

俺は佐々木の四つ葉のクローバーのストラップを握りしめた。


春樹「ありがと。明日…絶対勝つから」

百花「…うん、頑張って」


佐々木も俺のストラップをぎゅっと握った。



明日は優勝して…、そして佐々木の返事を聞くんだ。

きっと、俺のことが好きって言ってもらえるよね。


☆☆☆☆☆

全国大会当日。

会場でウォーミングアップしていたら、客席が騒がしい。

って、あれリュウ兄たちじゃないか!

しかも商店街の人たちが固まって大声で俺の名前を上げてしゃべっている。

俺は慌てて、客席の下に駆け寄った。


春樹「ちょっ…何してんだよ、みんな! 今、他の奴らが試合してるんだから、静かにしてて!」


俺の注意を聞き流してリュウ兄はのんびり聞いてきた。


竜蔵「ハル、お前の試合いつなんだよ?」

春樹「俺は2試合先まで出ないから、まだ座ってなよ。もう…」

理人「2試合先かー…もうすぐだね」

竜蔵「いいか。春樹の試合まで人様の迷惑にならねぇように小さくなっとけよ」

剛史「リュウ兄に言われたくない」


俺が苦笑すると佐々木が俺を見て微笑んでくれた。


うん。佐々木の笑顔を見たら、今日は頑張れそうな気がする。


その5へつづく



ハルくんの独り言(本編13話)~その3

2015-10-14 07:53:18 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編13話)~その2へ


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種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編13話)~その3

佐々木がさっきからずっと暗い顔をしてたのは、ボートのジンクスが原因だった。

俺は佐々木に言い聞かせた。


春樹「あのさ、佐々木。ボートのジンクスなんて、ただの迷信だろ? いちいち信じてたらキリないよ」

百花「ハルくんは、信じてないの?」

春樹「うん。俺は、自分の目に見えてる事しか信じないから」


俺は佐々木と見つめあうと、微笑んだ。

昨日は一護との言い合いの中で、「佐々木のことを好きだ」と勢いで言ってしまったから、そんなんじゃなしにちゃんと佐々木に気持ちを伝えたい。

俺は軽く深呼吸した。



春樹「俺、佐々木のことが好きだ。本当は、一護が佐々木のことを好きなのわかってたから、俺が我慢すれば全部丸く収まるって思ってた」

百花「ハルくん…」

春樹「でも、佐々木が昨日、その…危ない目にあった時に、やっぱり俺が佐々木のこと守りたいって思った。
俺自身が佐々木のことを守れる存在になりたいって思ったんだ。
だから、もう引かない。でも、一護は親友だし…中途半端なことはしたくない」

百花「うん…」


佐々木が目をうるうるさせてる。


春樹「だから、一護にもちゃんと伝えようと思ってる…。返事は、その後に聞かせてほしいんだ」

百花「…うん、わかった。私も、一護くんと話さないとだし…」


(そうだな…。先に佐々木に気持ちを伝えたのは一護なんだから、佐々木も一護に返事をしたいよな)


春樹「こういう事はちゃんとしたいし…。俺は、どんな結果でも佐々木のこと、好きになってよかったって思うよ」


(って、俺ちょっと恥ずかしいこと言ったかな…。)


俺が慌てて、「今のは忘れて!」と言うと佐々木はそれが可笑しかったみたいで声を出して笑った。


春樹「…よかった、やっと笑ってくれた」



その時、別なボートにぶつかって、ボートが大きく揺れた。

春樹「佐々木!」

俺は慌てて佐々木の腕を掴んだ。



春樹「佐々木、大丈夫? はぁ、焦った…落ちたらシャレになんねーよ」

百花「あ、ごめん大丈夫…」


佐々木の顔がすぐそこにある。

佐々木の可愛い頬は真っ赤になっている。



俺は……そっと佐々木を引き寄せた。


(佐々木…俺…)


そっと顔を近づけると、佐々木が目を閉じた。

このままキスしてしまおうか……。



いや…だめだ。流されてキスするなんて…。

佐々木の気持ちを大切にしたいのに。

一護に俺の気持ちを言い渡してもいないのに。



俺は佐々木の腕を放して、佐々木から離れた。


春樹「ごめん、俺なんか気持ちが先走っちゃって…。まだ、佐々木の気持ちも聞いてないんだし…。ちゃんとけじめつけるまでは、我慢する」

百花「う、うん…」


ちょうど、ボートを返す時間が来ていたので、そのままボートを降りた。


その4へつづく



ハルくんの独り言(本編13話)~その2

2015-10-13 08:08:11 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編13話)~その1へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編13話)~その2

待ち合わせ場所には10分前に到着した。

佐々木はまだ来ていない。


よく晴れた休日だからだろう。

井の頭公園はかなりの人出だ。

俺は佐々木が来るであろう方向を必死で探している。


人混みの間に佐々木の姿が見えた。


春樹「佐々木、こっち」


俺が手を振ると佐々木が小走りに駆け寄って来た。


百花「あ、ハルくん。ごめん、待たせちゃった?」

春樹「ううん。来てくれて、ありがと」

間近に佐々木の顔を見た途端、胸がドキドキした。


百花「…私も、話したいことがあったから…」


佐々木はちょっと恥ずかしそうに下を向いた。

ちょっと……こんなところでは話せないよな…。


春樹「ちょっと場所移動しようか? ここ、人が多いし」


2人で歩き出すと、佐々木は物珍しそうにキョロキョロしている。

佐々木にとっては井の頭公園は久しぶりでとても懐かしいらしい。


春樹「そっか。じゃあ、ちょっとぶらぶら歩こっか」


佐々木が子供みたいに目を輝かせた。


百花「あ、スワンボートだ! 懐かしい!」

春樹「じゃあ、ボートに乗る? せっかく来たんだし」

百花「うん、乗ってみたい!」



ボート乗り場に佐々木と並んだ。

あまり人はいないから、そう待たずに乗れそうだ。

ん? 佐々木の顔が少し強張っている。


春樹「佐々木? 何かあった?」

百花「ううん、何でもない…」


色々話しかけてみたが、何だか佐々木はうわの空だ。


ボートに乗ってからも、やっぱり元気がない…。


春樹「佐々木、奥に座って。俺がこぐから、足伸ばしてていいよ」

佐々木「うん…」


(佐々木…どうしたんだろう。やっぱり昨日のことが尾を引いているのかな…)


春樹「…元気ないね。やっぱり、昨日のこと気にしてる?」

百花「それもあるけど…」

春樹 「じゃあ、他にも理由があんの?」

百花「ボートが…」

(え? ボート?)

問いただしてみると、佐々木はぼつぼつと理由を話してくれた。


井の頭公園のボートには有名なジンクスがあって、スワンボートにカップルで乗ると別れてしまう、とかいうものだった。

佐々木はしょんぼりと言う。


百花「…私達、ボートに乗っちゃったね…」

俺はあっけにとられた。


春樹「そんなこと気にしてたの?」

百花「そんなことって…」

春樹「だって、そもそも俺達、恋人同士じゃないだろ」


なんとかしょんぼりした佐々木を慰めたい。

佐々木を笑顔にしたい。

俺はボートのジンクスなんて気にしなくていいよと、一生懸命話しかけた。


その3へつづく



ハルくんの独り言(本編13話)~その1

2015-10-12 07:19:11 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編12話)~その3へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編13話)~その1

佐々木が悲しそうにうつむいている。

佐々木……。

俺は佐々木を好きなままでいていいのか?

一護『無神経だっつってんだよ!百花のこと期待させてんだろ!』

一護……。

佐々木のこと、好きだって、俺から伝えてもいいのか?

一護が俺の胸ぐらを掴んだ。



一護『ハルの悪いクセだな』

春樹『離せよ!』

一護『欲しいもんを欲しいって言わねぇで、全部わかったような顔しやがって。ナメてんのかよ?』

春樹『離せって言ってるだろ!』


百花『ハルくん……』


佐々木が潤んだ目で俺を見つめてる…。



百花『ハルくん……さよなら』

春樹『佐々木! 待てよ! 待ってくれ!』

一護『百花は俺が貰ってくぞ!……じゃあな』

一護に肩を抱かれた佐々木が去っていく……。


俺は必死で叫んだ。

春樹『待ってくれ!!! 百花!!!』


☆☆☆☆☆

ハッと気が付くと、自分のベッドの上だった。


春樹「……夢か……」


酷い寝汗だ…。

俺……。

やっぱり佐々木のことが好きだ。

一護には渡せない。


俺は決意を固めた。

弱気にならないうちに、佐々木にメールを送ろう。

色々と文面を考えたが、結局短いものになった。

『佐々木、井の頭公園に来て
           春樹』

その2へつづく