恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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譲二さんの愚痴(一護本編end)

2015-05-02 08:16:56 | いっちゃんルートの譲二さん

頼れるみんなの兄貴として、ヒロインと幼なじみたちとの恋愛模様を応援しつつ、自分の気持ちには蓋をして、ちょっと落ち込んでみたり…。

 そんなちょっと情けないけどラブリーな譲二さんを王道のいっちゃんルートでウオッチングしてみようと思う。

 自分のルートのヒロインにも自分から告白できない譲二さん。


 そんな譲二さんが他人のルートのヒロインに気持ちを打ち明けられるわけも無く…。


☆☆☆☆☆
譲二さんの愚痴(一護本編end)

 
 ギクシャクしていた百花ちゃんと一護。

 やっと仲直りできたみたいだ。

で、2人は正式に付き合い始めた。


 ま、今までも端から見てたら百花ちゃんは彼女みたいなもんだったけどね…。

 でも、ちゃんと一護に告白されたのは、百花ちゃんにとって大きな自信になったみたいだ。

 なんせ、一護はモテルからな。



 俺は保護者として百花ちゃんの幸せを願っているから、幸せそうな百花ちゃんの顔を見ると嬉しい筈だけど…。

 ちょっと複雑かな。



 あ、いやいや…。

 変な色気を出しているわけじゃないよ。

 その辺は誤解のないように。


 10歳も年下の女子高生にそんな気持ちを持つというのは…ロリコンとまではいかなくても、あまりよくないよね…。

 はぁ。

 もともと、一護と仲良くなるように俺も少なからずお膳立てしたのだから、今更寂しいなんて言えないよな…。

 ただ、俺も男だから…百花ちゃんを女性として見てないというと嘘になる。

 そして、百花ちゃんに1人の女性として好意を持っているのは他の幼なじみたちにしても同じだろう。



 本当のことを言うとね。

 百花ちゃんには伝えてないけど、俺も10年以上前から彼女のことは知っているんだ。


 百花ちゃんは忘れているみたいなんだけど、彼女が幼稚園児で俺が中学生くらいの時に公園で出会って、時々遊んであげてた。

 彼女は俺のことを「じーじ」って呼んで、とても懐いてくれていたっけ…。

 今回クロフネで彼女を引き受けることになったのも、その時の縁で彼女の母親とメル友になってたからなんだけど…。


 そんな昔の話を彼女に持ち出してもねぇ。

 はぁ。


 ま、そんなわけで百花ちゃんのことはずっと陰ながら見守っているというのが俺のスタンスかな…。


 ううっ。

 一護に大事にしてもらえよ。

 なんかあったらオジサンが相談にのるよ。



 まあ、百花ちゃんはクロフネの2階に住んでいるし、毎日顔を合わせているんだから、何かあったら俺が直ぐに気づいてあげればいいことだよね。

 はぁぁ。やっぱりダメだ…。

 
 今夜は百花ちゃんが眠ったら、やけ酒を飲もう。



いっちゃんルートの譲二さん~本編終わり


譲二さんの愚痴(一護本編最終話)~その2

2015-05-01 09:18:36 | いっちゃんルートの譲二さん

頼れるみんなの兄貴として、ヒロインと幼なじみたちとの恋愛模様を応援しつつ、自分の気持ちには蓋をして、ちょっと落ち込んでみたり…。

 そんなちょっと情けないけどラブリーな譲二さんを王道のいっちゃんルートでウオッチングしてみようと思う。

 自分のルートのヒロインにも自分から告白できない譲二さん。


 そんな譲二さんが他人のルートのヒロインに気持ちを打ち明けられるわけも無く…。


☆☆☆☆☆
譲二さんの愚痴(一護本編最終話)~その2

 
一護以外のみんなが集まったクロフネ。

しし座流星群の話になった途端、百花ちゃんの様子が変だ。


春樹「それがどうかしたの?」

百花「ううん…ほら、子供の頃もみんなで流星群見ようって言ってたことあったなって」

剛史「あったっけ? そんなこと」

理人「そう言われれば…。あ! 公園で遊んでる時にいっちゃんが言い出したやつ?」

百花「そうそう」

春樹「あれ結局、寝ちゃって見られなかったんだよね」

理人「僕はお母さんに見つかりかけて、出掛けられなかったんだ」

竜蔵「俺も寝ちまってたな。だけど、百花よくそんなこと覚えてるな」

百花「うん…」

 
 みんなのやり取りを聞いて考える。

 見ようねという約束だけではそんなに記憶には残らないよね?

 俺は獅子座流星群にこだわる百花ちゃんが気になって聞いてみた。


譲二「それ、百花ちゃんは見たの?」

百花「え?」

譲二「その様子だと、大事な思い出みたいじゃない?」


俺の言葉に百花ちゃんは少し赤くなっている。


百花「それが…私も寝ちゃった気がします」

譲二「そう?」


 本当にそうなのかな?

 なんだか百花ちゃんは見たことがあるみたいだけど…。


剛史「真夜中に、子供が起きられるわけねーよなあ」


 まあ、それはそうだろうけど…。

 今日の天気予報を思い出す。


譲二「でも今晩、流星群を見るのは難しいんじゃないかな」

百花「そうなんですか!?」


 俺の何気ない言葉に百花ちゃんは大げさに反応する。


譲二「うん。夜は雨だって言ってたし…。どうしたの?百花ちゃん。そんなに見たかったの?」


百花「え…あ…ちょっと楽しみにしてたから…」


 百花ちゃんは明らかに動揺している。

 何かあるのかな?

 思い出はともかくとして、今夜どうしても見なければならないワケが…。


春樹「でも、雨じゃ仕方がないね」

剛史「流星群見たいとか、百花もまだまだ子供っぽいところあるんだな」

理人「そーいうのは女の子らしいっていうの。タケ兄は全然女心わかってないなー」

剛史「なんだよ。そーいう理人はその女心とかわかってるのか?」

理人「もちろん! ねー、百花ちゃん? 流星群とかロマンチックだもんねー」

百花「う、うん…」

竜蔵「ハハッ。理人はガキの頃、女だと思われてたみたいだからな。そりゃ女心もわかるだろ」

理人「ちょっと! 失礼なこと言わないでよ!」

春樹「はいはい。そこ、ケンカしない」

百花「ふふっ…」


 みんなのやり取りを笑いながら、百花ちゃんは心ここにあらずって感じだ。

 やっぱり、百花ちゃんには流星群は特別な何かなんだろうか?


譲二「流星群、残念だったね」

百花「はい…」


 百花ちゃんは肩を落として頷いた。


 もしかしたら…、百花ちゃんは一護と一緒に流星群を見たのかな?


 他の幼なじみたちは、流星群に大して思い入れがないところを見ると、そんな気がする。

 
 うん。きっと一護と2人だけの大切な思い出なんだろう。


 だから、その流星群が見られたら一護とも仲直りできそうな気がしているのかも…。


 でも、天気だけはなー。

 どうしようもないしな。

 俺でなんとかしてあげられることならいいんだけど…。


本編endへつづく

☆☆☆☆☆

しし座流星群のくだり…。譲二さんの目線で読み返してみたら、譲二さんだけは2人の思い出に気付いてるフシがあった。
違った目で読み返すと新しい発見があって楽しい。



譲二さんの愚痴(一護本編最終話)~その1

2015-04-30 07:52:23 | いっちゃんルートの譲二さん

頼れるみんなの兄貴として、ヒロインと幼なじみたちとの恋愛模様を応援しつつ、自分の気持ちには蓋をして、ちょっと落ち込んでみたり…。

 そんなちょっと情けないけどラブリーな譲二さんを王道のいっちゃんルートでウオッチングしてみようと思う。

 自分のルートのヒロインにも自分から告白できない譲二さん。


 そんな譲二さんが他人のルートのヒロインに気持ちを打ち明けられるわけも無く…。


☆☆☆☆☆
譲二さんの愚痴(一護本編最終話)~その1

 
 土曜日の午後、クロフネに一護以外のみんなが集まってる。



百花「はあ…」

春樹「佐々木、それ今日、何回目の溜息?」


 俺はすかさず答える。


譲二「21回目」

剛史「よく数えてるね、マスター」

譲二「最近、毎日こんな調子だからね。ついついこっちも気になっちゃって」

百花「ごめんなさい…」


 一護は、百花ちゃんが兄の桃護さんのことを好きだと頑に思い込んでいるらしく…。

 百花ちゃんが誤解を解こうとしても相手にしてくれないらしい。

 それで、俺は毎日百花ちゃんのため息と付き合っている。



春樹「まだ一護と仲直りできてないんだ?」

百花「う…ん。別にケンカしてるわけじゃないんだけど…」

竜蔵「一護がワケわかんねー意地張ってるみたいだからな。何が俺は百花のことなんとも思ってない…だか」


 へぇ、一護はそんなことを言ってるんだ…。


剛史「学校でも本当はすげー気にしてるのにな」

百花「え? そうなの?」


百花ちゃんは驚いてタケを見つめる。


剛史「そうそう。俺やハルが百花と話してると、ちらちらこっち見てくるし」

春樹「佐々木のこと、とられたくないなら素直になればいいのにね」

理人「素直じゃないのが、いっちゃんのキャラだからねー」


りっちゃんの言うとおり、素直な一護は一護じゃないか…。

みんなが一斉に溜息をついた。


百花「ごめんね。私のせいでゴチャゴチャしちゃって…」

理人「だから、百花ちゃんのせいじゃないって」

譲二「しかし、なんで一護は桃護さんと百花ちゃんが出来てるって頑なに思い込んでるのかねぇ」


 どう見たって、百花ちゃんは一護のことしか見てないだろ。


春樹「一護の桃護さんへのライバル意識の反動じゃないかな。あれで結構、傷ついてるんだと思う」


 あ、それ俺はよくわかるかも。

 よく出来た兄貴を持つとつらいよね。


剛史「説明しようにも、本人が信じる気ゼロじゃ、どーしようもねえよな」

理人「ねー。僕なんて、違うんだよってメールしたら、お前がガキだからわかんねーだけなんだとか。
 失礼な返信もらったんだよ!」

竜蔵「ったく、1発か2発ぶんなぐってわからせるか?」


 おいおい。リュウ、暴力はやめようよ…。


譲二「そんなことしても無駄だよ、リュウ。本人が聞く耳持たなきゃどんな話をしても意味がない」

百花「そうなんですよね…」


 突然、百花ちゃんが何かを思い出したように言った。


百花「今日の夜のお天気知ってる人いる?」

竜蔵「なんだ、やぶからぼうに」

百花「ほら、今日ってしし座流星群がくる日でしょ?」

剛史「ああ!」

理人「そういえばテレビでそんなこと言ってたね」


 百花ちゃん…急にどうしたんだろう。

  その2へつづく


譲二さんの愚痴(一護本編14・15話)~その2

2015-03-19 07:42:27 | いっちゃんルートの譲二さん

頼れるみんなの兄貴として、ヒロインと幼なじみたちとの恋愛模様を応援しつつ、自分の気持ちには蓋をして、ちょっと落ち込んでみたり…。

 そんなちょっと情けないけどラブリーな譲二さんを王道のいっちゃんルートでウオッチングしてみようと思う。

 自分のルートのヒロインにも自分から告白できない譲二さん。


 そんな譲二さんが他人のルートのヒロインに気持ちを打ち明けられるわけも無く…。


☆☆☆☆☆
譲二さんの愚痴(一護本編14・15話)~その2

 
百花「どうしよう…」

桃護「ごめん、百花ちゃん。俺のせいで…」


百花ちゃんと桃護さんは一護にどう説明するか話し合っている。



しばらくして…、桃護さんがクロフネを出ていく気配がしたので、俺はホットミルクを作って百花ちゃんのところへ行った。


譲二「大丈夫? 百花ちゃん」

百花「マスター…話、聞こえちゃいましたか?」

譲二「うん。狭い店だから…ごめんね」

百花「私の方こそ…うるさくしちゃってごめんなさい」


百花ちゃんは瞳を潤ませて…今にも涙がこぼれそうだ。


譲二「とりあえず、座って。ホットミルク飲む?」

百花「はい」


 まずは百花ちゃんの気持ちを落ち着かせよう。

 百花ちゃんはゆっくりとホットミルクを飲みほした。



譲二「少し話聞いてもいいかな。話したくないことはそう言ってくれて構わないから」

百花「はい…」

譲二「百花ちゃんと一護は付き合ってるの?」


 俺は前から気になっていたことを尋ねた。

 俺の問いかけに、百花ちゃんは首を振った。


譲二「あれ? てっきりそうかって思ってたんだけど…違うんだ?」

百花「その…まだハッキリそういうことを言われたわけじゃないので…」

譲二「ああ…なるほど…。微妙な時期なんだね」


 もう少し進んでいるのかと思ってたけど…。

 そうか…。だから、一護が桃護さんのことを誤解して、あんなにフテたりしたんだ。


百花「いっちゃんが私を好きかどうかも分からないし…」


 いやいや、百花ちゃんしか目に入ってないでしょ、一護には。


譲二「その辺りは態度を見てれば、一目瞭然だと思うけど…百花ちゃんは?」

百花「え?」


思い切って尋ねてみる。


譲二「百花ちゃんは、一護が好き?」


百花ちゃんが、コクリと頷く。

そうだろうなぁ。

でも、あからさまに肯定されると百花ちゃんのことがちょっと気になる俺としては…。


譲二「そっか。何だかちょっと寂しいなぁ」

百花「どうしてですか?」

譲二「うーん…何だか可愛い娘を取られちゃった気分?」

百花「娘…ですか?」

譲二「うん。それか妹。あー、なんかリュウが妹の心配する気持ちわかるわ」


俺は苦笑した。


譲二「とにかく、俺は百花ちゃんの味方だから、困ったことがあったら、何でも相談して。できる限り力になるから」

百花「ありがとうございます」

譲二「それじゃあ、今日は眠りなさい」

百花「はい…」


百花ちゃんは素直に頷くと階段に向かった。

俺は百花ちゃんの落ち込んだ様子が気になって階段を上がって行く百花ちゃんの後ろ姿に声をかけた。


譲二「心配しなくても大丈夫だよ、百花ちゃん」

譲二「一護は百花ちゃんにメロメロなんだから。」


百花ちゃんは俺の言葉に少し微笑んだ。


百花「おやすみなさい、マスター」

譲二「おやすみ、百花ちゃん」


 あーぁ、端から見ていたら、一護が百花ちゃんのことを大好きなのは一目瞭然なんだがな…。

 なんで相思相愛なのにこう気持ちがすれ違うかな…。

 一護はもう少し素直になれないものか…。

 まあ、俺も人のことは言えないか(苦笑)

 それにしても、百花ちゃん大丈夫かな…。

 人のことばかり気にして、色々思い悩む子だからな。

 百花ちゃんのことが気になって…、その夜は俺も寝付きが悪かった。



譲二さんの愚痴(一護本編14・15話)~その1

2015-03-18 07:49:27 | いっちゃんルートの譲二さん

頼れるみんなの兄貴として、ヒロインと幼なじみたちとの恋愛模様を応援しつつ、自分の気持ちには蓋をして、ちょっと落ち込んでみたり…。

 そんなちょっと情けないけどラブリーな譲二さんを王道のいっちゃんルートでウオッチングしてみようと思う。

 自分のルートのヒロインにも自分から告白できない譲二さん。


 そんな譲二さんが他人のルートのヒロインに気持ちを打ち明けられるわけも無く…。


☆☆☆☆☆
譲二さんの愚痴(一護本編14・15話)~その1

 
商店街のバザーが始まった。

クロフネのカフェは一護のケーキ目当てのお客さんがたくさん入って、行列が出来るほどの大成功を収めた。

一護と百花ちゃんは一護のおやじさんに食べてもらうためのチョコケーキを持って一護の家に行った。

おやじさんにも褒めてもらえたみたいで、佐東家はお祝いモードだったらしい。


☆☆☆☆☆


その日の夜遅く、一護の兄の桃護さんが百花ちゃんを尋ねて来た。百花ちゃんが桃護さんに話があるとかで呼んでいたらしい。

俺は席を外して厨房で片付けをしているが、どうしても話が聞こえてしまう。

聞くとも無しに聞いていると、桃護さんはどうも留学するつもりらしい。

が、一護にはそのことを話していないらしい。

それをちゃんと一護に説明して言って欲しいと百花ちゃんは懇願していた。

表のチャイムがなった。一護が入って来たらしい。

気まずい空気が流れた。


桃護「一護…」

一護「なんだよ…。そういうことかよ…」


百花ちゃんの叫ぶ声がする。


百花「いっちゃん! これはっ!」

百花「話をしてただけなんだよ!?」

一護「へえ、そんなに近くで何を話す必要があるんだ?」

百花「とにかく違うの! 私は桃護さんといっちゃんに仲良くしてほしくって…」

一護「…。そんなの、知るかよ」


百花「いっちゃん!」


百花ちゃんの悲痛な叫び声。


一護は2人だけで会う百花ちゃんと桃護さんのことを誤解して出て行ったようだ。

うわぁ、気になるけど、今はちょっと出て行けないよね。

桃護さんと2人だけで話したいからという百花ちゃんとの約束だし。

その2へつづく