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前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。
久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。
『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。
そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。
航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。
だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。
☆☆☆☆☆
疑惑~その2
〈百花〉
みんながクロフネに集まっている時に譲二さんのことを相談してみた。
竜三「ジョージがどこかに出かけてるって?」
春樹「そういえばそうだよね。この前出かけようとしてたから、どこへ行くのか聞いたら適当にはぐらかされたよ」
一護「兄貴は何か聞いてないのか?」
桃護「いや…。だけど、そう言えばマスターが出かける時は電話がかかってから出かけることが多い気がするな」
理人「誰かに呼び出されてるってこと?」
桃護「そんな感じがするね」
一護「兄貴はその電話を取ったりするのか?」
桃護「そういう電話は、大抵、譲二さんが取ることが多いけど、二三回は俺が取ったこともあるよ」
剛史「誰からだった?」
桃護「ん~、個人名だったからな~」
剛史「いつも同じ人間なのか?」
桃護「いや、それぞれ別人だったと思う」
理人「まさか女の人?」
桃護「それはないよ。みんな男の人だった」
桃護さんが私を安心させるように言った。
春樹「やっぱり実家の仕事関係なのかな?」
百花「でも、それなら仕事だって言えば済むことだし…」
理人「理由を隠してるのが怪しいよね」
百花「どこかに出かけてることよりも、何も話してくれないことがショックで…。やっぱり私は子供扱いなのかなって…」
桃護「百花ちゃんが子供扱いされているわけじゃないと思うよ。相談してもらえてないのは俺も同じだしね」
一護「マスターは何でもかんでも自分一人で抱え込もうとするからな…」
竜蔵「ちょっと探ってみるか…」
春樹「リュウ兄、探るって?」
理人「どうするんだよ?」
竜蔵「ジョージの後をつける」
一護「そんなの、すぐばれっだろ!」
竜蔵「桃護兄、マスターがでかけそうになったら、知らせてくれ」
桃護「え? いいけど…」
一護「俺は行けねぇぞ」
春樹「それに何人もぞろぞろついて行っちゃ目立つだろ?」
竜蔵「俺と百花と…」
百花「私もつけるの?」
竜蔵「そうだ」
剛史「俺も行きたい」
理人「百花ちゃんが行くなら僕も行きたい」
竜蔵「お前らはジャンケンでどちらか決めろ」
理人「ジャンケン?!」
剛史「ほら、やるぞ」
理人「五回勝負だからね!」
剛史「おう!」
必死でジャンケンをするりっちゃんと剛史くん。
そんな二人を面白がって煽る仲間たち。
一緒に笑って見ながら、気持ちは憂鬱だった。
(譲二さんの後をつけて何かわかるかな?)
(ううん、それより…私に何も話してくれない譲二さんのことが情けない)
その3へつづく