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前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。
久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。
『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。
そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。
航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。
だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。
☆☆☆☆☆
疑惑~その12
〈譲二〉
百花ちゃんの目から一筋の涙がこぼれた。
譲二「ごめん…泣かないで…」
俺はオロオロして百花ちゃんの顔を覗き込んだ。
彼女の頭をそっと撫でる。
だけどどうしていいかわからなくていつもよりぎこちない動きになってしまった。
譲二「言い訳がましいけど…百花ちゃんもみんなも玲さんとは仲良くなってて、せっかく和気あいあいとしているのに余計なことを言って水をさしたくなかったんだ…」
百花ちゃんは俺を見上げて言った。
百花「玲さんとは仲良しになりましたけど、私の一番は譲二さんです」
譲二「ありがとう。わかってるつもりだったのに、ごめんね」
百花「譲二さんは私にとって一番大切な人なんです」
譲二「うん」
その言葉があまりに可愛くて、俺は百花ちゃんをギュッと抱きしめた。
温かくて柔らかい。
譲二「クロフネを移転しようと思ったもう一つの理由はね…」
百花「もう一つ?」
譲二「俺のヤキモチ」
百花「?!」
譲二「バカみたいだろ? いいオジサンのくせしてね。百花ちゃんが玲さんと仲良くしてるのにヤキモチを妬いたんだ…」
百花「…嬉しい」
譲二「え?!」
百花「だって…譲二さんにヤキモチを妬いてもらえるなんて…嬉しいです」
涙のあとをつけたまま、百花ちゃんはニコニコと微笑んだ。
譲二「え?…そうなの?」
百花「そうです。譲二さんは大人で…冷静で、ヤキモチなんて妬いたりしないかと思ってました」
譲二「俺だってヤキモチくらい妬くよ…。だってこんなに可愛い子が俺の恋人なんだから…」
それからしばらくは、他愛もない恋人たちの言葉とキスの音だけが部屋に響いた。
☆☆☆☆☆
頬の火照りが残った百花ちゃんを抱きしめたまま、俺は言った。
譲二「シェアカフェをどうするかはもう少しじっくり考えてみるよ」
百花「悩むことがあったら何でも言ってくださいね」
譲二「うん。焦ってもいいことはなにもないからね」
百花「リュウ兄や桃護さんたちにも安心するように言わないといけないですね」
譲二「そうだね。みんなには余計な心配をさせてしまったから、俺からちゃんと謝るよ」
百花「はい…」
百花ちゃんはトロンとして瞼をつぶると、俺の胸に顔を埋めた。
百花ちゃんと話し合ったことで俺の迷いは吹っ切れた。
もう少しシェアカフェを頑張ってみよう。
そして…遠慮ばかりせずに、一度玲さんともじっくり話し合ってみよう。
そう俺は決心した。
『疑惑』おわり
次は『悪意』になります。