譲二の勝手に3年後編も今回で完結です。
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前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。
久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。
『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。
そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。
航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。
だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。
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いつまでも~その6
〈百花〉
話が弾み、久しぶりに日本の銭湯に入りたいということで、私たちは福の湯にお母さんたちを案内した。
あい子「マスターに百花ちゃん、今日はお揃いで来てくれたんか?あれ、そっちのお客さん方は?」
百花「私の両親です」
あい子「ああ、イギリスに行かはってる? ほな久しぶりに日本に帰って来られたんやな」
父「はじめまして、百花の父の佐々木です」
良子「百花がいつもお世話になっています」
あい子「こちらこそ、よろしゅう。百花ちゃんにもマスターにもいつもお世話になってますよって」
あい子「そや! もしかしたら、マスターは『百花ちゃんをください』言うて挨拶したんかいな?」
譲二「あい子さん! 何言い出すんですか」
珍しく譲二さんが慌てている。
あい子「そやかて、久しぶりにご両親が揃うて日本に帰って来たんやろ?結婚の挨拶とちゃうの?」
譲二「いや、だからそれは…」
父「娘はまだ学生なので、そういうことはまだまだ先です」
お父さんは憮然としている。
あい子「そうか?残念やわ~。百花ちゃんの花嫁姿、見られるかと思うたのに」
花嫁姿と言われて、私も頬が赤くなってしまった。
そんな私達を見て、お母さんはニコニコと楽しそうにしている。
良子「百花の花嫁姿は私も楽しみだわ」
父「母さん、何をバカなこといってるんだ。百花の花嫁姿なんかまだまだ先のことだろ」
良子「だって…」
(あい子さんがいうように、いつか譲二さんのお嫁さんになれるといいな)
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お母さんとは久しぶりに一緒に買い物にも出かけた。
洋服や小物を見ながら、他愛もないおしゃべりをするのはとても楽しかった。
良子「百花、しばらく見ないうちに綺麗になったわね」
百花「え?お母さん、どうしたの?急に」
良子「譲二くんと幸せに暮らしてるんだなぁって思った」
百花「…うん。この三ヶ月色々あったけど、譲二さんと一緒に暮らせて、本当に幸せだと思うよ」
離れ離れで過ごした日々のことを思えばいくらだって頑張れる。
良子「日本に帰って来て良かった。微笑ましいあなたたちを見られて」
お母さんは手ぐしで私の髪を整えながら、にっこり微笑んだ。
その7へつづく