恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その1

2015-12-05 07:28:41 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

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種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出
その1

今日は佐々木の引っ越しの日だ。

昨日まで、佐々木とはいっぱい遊んで、いっぱいお喋りした。

でも、それも今日までだ。


それにしても、佐々木はどこにいるんだろう?

別れの挨拶をしようとみんな集まっているのに…。

みんなでよく遊ぶ土手を探していると遠くに佐々木の姿が見えた。

俺は佐々木の名を呼びながら、走って近づいた。



百花「あっ、ハルくん!」

春樹「こんなところにいたんだ。みんな探してたよ?」

百花「ごめんね…でも、ここでみんなといっぱい遊んだから、最後にこの景色を見ておきたくて…」


最後なんて言葉が佐々木の口から出て、俺はドキンとした。

そして、それを打ち消したくて叫んだ。


春樹「最後なんて言うなよ! また遊びに来ればいいだろ?」



佐々木が辛そうに下を向いて小さく呟いた。


百花「ほんとは、もっとみんなと一緒にいたかったな…」


(そんなに…。佐々木の行く場所ってそんなに遠いんだろうか?)

(もう会えない…なんてことは無いよな?)


同じことを思ったのだろうか?

佐々木が泣き始めた。


春樹「佐々木、泣かないで! きっとまた会えるよ!」


佐々木の目から涙がぼろぼろこぼれる。


百花「だって、引っ越し先はここからずっと遠くだって、お母さんが言ってたんだもん…」


遠くても…遠くても、佐々木に会いたい。

願いごとを叶えるには…。

土手には見渡す限りクローバーが生えている。

俺はいいことを思いついた。


(そうだ! 四つ葉のクローバーだ! )


地面にはいつくばって、四つ葉のクローバーを探し始めた。

佐々木はそんな俺を見て、不思議そうに尋ねた。


百花「ハルくん、何してるの?」

春樹「四つ葉のクローバーって、すごい力があるんだって。前に本で読んだんだ! もし探せたら、きっとまた会えるよ!」


佐々木の顔が明るくなった。


百花「ほんとに? じゃあ、私も探す!」

春樹「絶対見つけるぞ」


俺たちはクローバーの茂みを覗き込みながら、四つ葉を探し始めた。


その2へつづく

 



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