恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

『交際宣言』

2014-08-18 09:35:48 | ハル君ルートで茶倉譲二

譲二さんルートとの混乱を避けるため、ヒロインの名前は佐々木美緒とします。


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 好きになったヒロインに迷わず告白し、実力行使にでてしまう男らしい譲二さん。
 ただやっかいなのは、ヒロインが好きなのは譲二さんではなく、別の男の人だった。そう…、たとえばハル君。


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茶倉譲二: 喫茶クロフネのマスター
身長:183cm 体重:70kg

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『全国大会』の続き



『交際宣言』その1



〈譲二〉
 クロフネで、『春樹全国大会ベスト4おめでとう会』を開くことになった。

 料理は俺だけでは手が足りないという理由で、美緒と一護に手伝って貰うことにした。


 本音は美緒だけに手伝ってもらいたいところだが、本当に時間がないので、料理のできる一護を外すわけにはいかない。


 タケとリュウにも飾り付けという口実で一緒に帰ってもらう。

 そして、りっちゃんにハルを待って、連れて来る役を頼んだ。



理人「美緒ちゃんが連れて来てあげなくていいの?」

美緒「今日はマスターも試合を見に来ちゃったから、今から料理を作らないといけないし、私も手伝った方が早くできるから…」

理人「それじゃあ、仕方ないね。ハル君はがっかりすると思うけど…」

〈美緒〉


 譲二さんは私と一護君に色々指示を出しながらも、一護君が私と2人だけにならないように目を配っている。

それでも、一護君は私の側に来て、囁いた。


一護「今日のマスター、なんか変じゃね?」

美緒「そう?」

一護「ずっと美緒の側にまとわりついてるよな? 俺が近づくと邪魔するし」

譲二「一護! そろそろオーブンの中を見てくれないか?」

一護「へー、へー」


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『交際宣言』その2



〈譲二〉
 りっちゃんに連れて来られたハルは少し冴えない顔をしていた。


 美緒を助けてくれた恩人にひどい仕打ちだとは思ったが、ライバルに情けをかけるわけにはいかない。

 みんなで盛り上がって、宴もたけなわのころ、俺は立ち上がって、手を叩いた。



譲二「ちょっと静かにしてくれ!」

みんな「なんだ、なんだ?」

譲二「本当ならハルのお祝いの席で言うことではないんだが、

ちょうどみんながそろっているし、この場で報告させてもらいたいことがある。」



 みんな口々に驚きの声を上げる。



譲二「美緒ちゃん、ちょっとこっちへ来て」


 美緒は引きつった顔で俺の隣に立てった。



譲二「俺たち、最近付き合うことになったから」

みんな「!!!!」

一護「…いつから?!」

譲二「俺が告白したのは一ヶ月位前だけど、ここ最近になって、美緒ちゃんにやっとOKをもらった」

理人「ハル君といっちゃんが美緒ちゃんの取り合いをしてるのは知ってたけど、まさかマスターが…」

剛史「まさにダークホースだな」

理人「マスター、美緒ちゃんに変なことしてないよね?」

譲二「さあ、どうでしょう」


 俺は余裕をみせて、不敵に微笑む。



竜蔵「俺はジョージを信じてるぞ」

剛史「もう最後まで行ってたりして…」


 タケは相変わらず鋭い切り込みで、俺に冷や汗をかかす。



理人「マスターに取られるんだったら、僕も美緒ちゃんに告白すれば良かった」

譲二「はいはい、そこまで。だから美緒には今後一切手をださないこと!」

剛史「呼び捨て…」



 その時一護が叫んだ。


一護「俺はぜってー納得できねー。美緒! お前ハルのことが好きだったんじゃねーのか?」

美緒「それは…。ハル君、一護君、2人ともごめんなさい」


 それまで、黙っていたハルが言った。



春樹「佐々木がジョージさんを選んだのなら…。俺たちには何も言う資格はない…。」


 口ぶりはいつも通り爽やかだったが、顔色はひどく青ざめていた。


 みんなが帰っていく中、ハルは少しグズグズとして、美緒をチラチラと見ている。


美緒「譲二さん…。ちょっと外でハル君と話をしてきてもいいですか? なるべく早く帰ってくるから…」


 俺は美緒に行って欲しくはなかった。


しかし、今回だけはしかたがないだろう。



譲二「そうだね。その方がいいね。」

美緒「ハル君、少し話をしてもいい?」



 黙って外へ出るハルに続いて、美緒も出て行く。



『交際宣言』おわり

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次は『さようなら』です。



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