ハル君ルート本編をハル君目線から妄想してみた。
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ハルくんの独り言(本編8話)その2へ
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種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ
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ハルくんの独り言(本編8話)その3
顧問の先生に試合内容の注意を受けている時に、もう一人先生が近づいてきた。
いつも俺に目をかけてくれて、「T大にいけ」と薦めてくれる先生だ。
先生A「種村、残念だったな」
春樹「はい。応援ありがとうございました」
先生A「だが、これでもう勉強に専念できるだろう。空手はもう辞めて…」
顧問「ちょっと待ってください、先生! まだ、全国大会があるんです」
先生A「全国大会なんかでなくてもいいだろう。優勝は出来なかったんだし…」
顧問「本来なら、種村は優勝できるレベルなんです。それを、あなたが試験がどうのと言うから、部活に専念できないんでしょう!」
先生A「それを言うなら、彼は本校はじまって以来の優秀な生徒なんだ。学業に専念すれば、T大にだって…」
顧問「種村は自分の意志で空手をやってるんです! 勉強は部活を引退してからでも間に合うでしょう!」
俺をそっちのけで争う先生方を見ていられなくて、叫んだ。
春樹「もうやめてください!」
先生A「いや、私は、キミには学業に専念してほしいんだ。キミだって、いい大学に行きたいだろう?」
顧問「何を言ってるんですか! 空手で大学推薦だってあるんですよ!」
春樹「俺、空手も勉強ももっと頑張るんで、俺が中途半端な努力しかできないのが悪いんです」
そのとき、女の子の声がした。
百花「すみません。ちょっといいですか?」
春樹「佐々木!?」
佐々木が真剣な顔で立っていた。
顔は少し蒼白になり、唇が震えている。
先生A「ん? なんだね、キミは」
百花「ハルく…春樹くんは部活も勉強も頑張ってます!こっちが心配になるくらい…。それなのに、どうして先生達に責められないといけないんですか!」
必死で先生に抗議する佐々木。
俺はあっけにとられた。
先生A「しかしだね、種村はもっと上を目指せる優秀な生徒だ。私達の期待を…」
百花「そんな先生達の勝手な期待、春樹くんに押し付けないでください!」
いや、でもこのままじゃまずいな…。
春樹「ちょ…佐々木!」
百花「それに、春樹くんはただ、みんなに認められたいだ…ふががっ」
俺は思わず佐々木の口を塞いだ。
春樹「すみません! この子、俺の友達で…。とにかく、俺は努力を怠るつもりはありません!」
百花「ふぐぐ~~…っ」
春樹「じゃ、失礼します!」
目を白黒させている佐々木を連れて、急いで廊下に出た。
春樹「…ったく、何やってんだよ! ほんと、びっくりした…」
百花「だ、だって…。先生が勝手なこと言うから…」
佐々木はちょっと赤い顔をしてる。
春樹「…ぷっ」
百花「え?」
春樹「あははっ!佐々木、先生にあんな怒ったりして…ははっ!」
佐々木は一瞬戸惑ったが、俺に抗議した。
百花「だ、だって、仕方ないじゃない! ハルくん、頑張ってるのに、あんな風に思われてるなんて、私…耐えられなかったんだもん」
そっか…。佐々木……俺のためにありがとう…。
春樹「佐々木…。あんな風に言ってくれた人、佐々木が初めてだよ。…ありがと」
百花「ど、どういたしましてて。あっ! そうだ! ハルくん、おめでとう!」
佐々木は急に思い出したように顔を輝かせた。
春樹「え?…でも、俺負けちゃったし」
百花「3位でも十分すごいよ! だって、全国にも行けるんでしょう?」
春樹「それはそうなんだけど…」
俺は苦笑した。
春樹「ははっ…何か、佐々木が『おめでとう』って言ってくれるんだったら、勝ち負けとかどうでもよくなっちゃうな」
百花「ええ!?」
春樹「嘘うそ。やっぱり負けるのは悔しいし。俺、着替えてくる。今日は来てくれてありがとな!」
百花「うん…」
勝てる相手に負けたのは悔しい。
だけど、佐々木に褒めてもらうのは本当に嬉しい…。
そうだ。こんなに俺のために怒ったり、喜んだりしてくれる人がいる。
佐々木のためにも、俺もっと頑張らないとな、勉強も空手も…。