恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

茶倉譲二エピローグ2

2014-06-02 12:48:55 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二目線からエピローグのお話を眺めてみました。
ネタバレありです。
 

エピローグ1
のつづき

☆☆☆☆☆
茶倉譲二プロフィール 喫茶クロフネのマスター
身長:183cm 体重:70kg
血液型:O型 特技:歴史語り


 特徴:歴史オタク
ヒロインの初恋の人。公園でサンドイッチをもらったり、抱っこしてもらったりしてた。
本編最終話でヒロインの恋人に。

☆☆☆☆☆
エピローグ2その1
 昨夜はなかなか眠れなかったのに、朝は早く目が覚めてしまった。

 色々考えてみたことをまとめてみる。

 俺は百花ちゃんがイギリスから帰ってきて、一緒に暮らせることが、ただただ嬉しくて毎日満足して暮らしていたんだけど…。
 もしかしたら、百花ちゃんは不満だったんだろうか…?

 考えてみたら、恋人になったにも関わらずデートにも連れて行ってあげてない。
 高校生ってそういうことにすごく憧れてるんじゃないだろうか?
 まぁ、俺は店があるからというのを今まで言い訳にしてきたけど、それじゃ、だめだよな。

 今度の土曜日にでもデートに誘ってみよう。

 それと…、これは俺自身の問題なんだけど…。百花ちゃんに、どこまで手を出していいものか…。

 大人同士の恋人なら、会うたびにキスして、お互いの気持ちを確かめ合って、その成り行きでベッドを共にしたり…って、俺は何を考えているんだ!

 そこまでいくと、百花ちゃんはやっぱり引いてしまうよね…。まだ未成年だし…、高校生だし…。

 ああー。結局、恋人同士になっても、百花ちゃんにどこまで触れたらいいのか、悩んで悶々とすることになるとは…。

 いやいや、とにかく先は長いんだから、焦って怖がらせちゃだめだ…。
 気をつけよう。
 俺って結構馴れ馴れしくボディタッチしてしまうからな…。

☆☆☆☆☆
エピローグ2その2
 今日は朝食の準備も早く終わった。そろそろ起こしに行こうかと思っていると、百花ちゃんが降りてきた。

百花「おはようございます…」
譲二「おはよー。ご飯できてるよ」

 ん? 少し元気がない…?かな?

百花「…はい」
譲二「じゃ、食べよっか。いただきます。」
百花「いただきます」

 よし! 思い切って誘ってみよう。

譲二「ねえ、百花ちゃん」
百花「はい」
譲二「今度の土曜日、学校は休みだったよね?」
百花「はい、そうですけど…」
譲二「じゃあさ、デートしよっか」
百花「え…っ」
百花「それって、アレですか?また一輪挿しの買い出しとか…」

(いや、参ったなぁ。俺って、そういうデートしかしないと思われてる?)

譲二「違う違う。デートはデート。普通のデート」
百花「…」

 百花ちゃんはきょとんとしている。

譲二「よくよく考えてみたらさ」
譲二「百花ちゃんと普通にデートしたことなかったなぁと思って。どうかな?」
百花「どうって…」

 オジサンな俺と一緒なところを人に見られるのが嫌だとか?

譲二「やっぱ、こんなオジサンとデートじゃイヤ?」
百花「イヤじゃありません!」
百花「ていうか、マスターはオジサンじゃありません!」
譲二「ハハ…ありがとう」
譲二「じゃあ、どこに行こっか?」
百花「マスターが普段行くところに行ってみたいです。」
譲二「俺が行くところ?」

(いつもの所に百花ちゃんと行く?結構楽しいかも…)

譲二「でもなあ…」

(俺が行くのは歴史関係の催し物ばっかだから、百花ちゃんは絶対興味ないよね。)

譲二「六本木とか表参道とか…百花ちゃんがいっても面白くないだろうしなぁ」
譲二「そうだなぁ、…遊園地…動物園…」
譲二「ねえ、高校生って、普通こういう時にはどこに行くんだっけ?」

(もうそういうの忘れてしまったな…)

百花「…あの!」
百花「デートコース、私が決めてもいいですか?」
譲二「百花ちゃんが?」
百花「はい。任せて欲しいんです!」
譲二「そう?じゃあ、お願いしようかな」

 まあ、百花ちゃんが行きたいところを選んでくれるだろうから間違いはないだろうし、初デートとしては楽しく過ごせるかも。

☆☆☆☆☆
エピローグ2その3
 夕方、百花ちゃんを囲んでりっちゃん、ハルと一護、タケがコソコソ何かを話している。
 何だろう?気になる。

譲二「ちょっとちょっと。5人でこそこそ何やってんの?」
譲二「俺も混ぜてよ!」
理人「ダーメ!マスターはあっち行ってて」
譲二「うわ…今、反抗期の子供を持った親の気持ちがすごいよく分かった」

チャイムの音が鳴る。

竜蔵「ジョージ、聞いたか?」
竜蔵「今度の商店街の寄り合い、今週の土曜日に変更だってよ」
譲二「ええっ?今週!?」
譲二「だって、アレだろ?寄り合いって、あの健康ランドに一泊する奴だろ?」
譲二「それが、なんでそんな急に…」
竜蔵「肉屋のオッサンが予約した日を間違えてたんだってよ」
竜蔵「…それで、今からだとキャンセル料が発生すっから、今週に変更だと」
譲二「ええっ?」
譲二「なんだよ、それ」

 あーあ、結構楽しみしてたのにな…。百花ちゃんとの初デート。それに…百花ちゃんも楽しみにしてくれてたのに。

譲二「ごめん、ホントごめんね、百花ちゃん」
百花「いいですよ。そんな…」
譲二「お詫びに健康ランドのお土産、買って来るから」
譲二「ホント、ごめんね?」
百花「そんな…気にしないでください」

 百花ちゃんは優しいからそういってくれるけど、なんとか埋め合わせを考えないとな。

☆☆☆☆☆
 次の日、またあいつらは百花ちゃんを囲んで店の角に固まっている。俺は声をかけた。

譲二「また今日も秘密の話?」
譲二「寂しいなぁ…誰もカウンターに座ってくれないなんて…」
理人「だって、マスターには関係ない話なんだもん」
春樹「関係なくはないだろ」
春樹「譲二さん、今度の土曜日、佐々木を借りてもいい?」
譲二「え?」
春樹「みんなで遊園地に行こうってことになったんだ」
譲二「あ…」

(ああ、そういうことか。俺とデートできない百花ちゃんを慰めてくれるつもりなんだ…。)

譲二「そう…なんだ…?」
竜蔵「ジョージは健康ランドでジジイたちの相手をして来いよ」
理人「百花ちゃんは、僕たちにまかせて」
譲二「…分かった」

(悔しいけど、仕方ない)

譲二「楽しんでおいで。百花ちゃん」

 百花ちゃんが楽しいのが一番だしな。それに5人いれば、牽制し合って誰かが抜け駆けすることもないだろう。

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エピローグ2その4
 土曜日、百花ちゃんたちは遊園地へ、俺は健康ランドへ出かけた。
 話し合いが終わったので会長に談判して、なんとか宴会は抜けさせてもらった。
 急いでクロフネに戻ると、百花ちゃんはまだ帰ってなかった。

チャイムが鳴る。

百花「…マスター!?」
譲二「おかえり、百花ちゃん…」
百花「どうしたんですか?今日、泊まりだったんじゃ…」
譲二「ハハッ、帰ってきちゃった」
譲二「どうせ話し合いは、夕方で終わりだったし。それに…」
譲二「やっぱ、百花ちゃんと一緒にいたいからね」
百花「…マスター」

 潤んだ瞳で俺を見つめてる。
 邪念が浮かんできそうだったので、慌てて言った。

譲二「ってことなんだけど。もう疲れちゃった?」
譲二「もし疲れてないなら、これから俺とデートしない?」
百花「します!デートします!」
譲二「良かった」
譲二「実は行きたい場所があってさ」
譲二「ちょっと遠いんだけど…六本木まで付き合ってくれる?」
百花「え…?」

エピローグ2おわり

 

エピローグ3へ
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 六本木といっても、ヒロインがイメージする六本木と譲二さんが行きたい六本木は違うんだよね。(`∀´)



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