結婚記念日

って、入籍した日？結婚式した日？誰か教えて～。

実を言うと、毎年すっかり忘れてる。さっき、某通販会社からおめでとうメールが来て気がついた。

　。・゜゜・*:.。☆。.:*・゜゜・。❀ฺ今日は結婚記念日❀ฺ。・゜゜・*:.。☆。.:*・゜゜・。  

入籍した日です。入籍する日は、気にしないとか言いながら、やっぱり「大安吉日」を選んでしまいました。旦那さまの誕生月の６月、私の誕生日（日だけね）の１１日にしました。結婚式は…４月１７日だっけ？１９日だっけ？
ひゃ～すっかり忘れてる。

一緒に暮らし始めてから丁度１５年（何が丁度なんだか）、入籍してから９年、結婚式してから８年。あれ…まだ８年しか経ってないんだ。何だか２０年くらい経ったような気がする。

入籍する前日まで名字をどうするか悩んだ。旦那さまの名字はハッキリ言って、
とんでもない名前だ。銀行や病院で呼ばれるとちょっと困る。私の名前の後に彼の名字をつけると、ふざけているような名前になってしまう。女子プロレスラーのリングネームのようでもある。

それに、←言い訳っぽい言い方だな。
日本で彼が今後仕事をしていくなら、私の名字に合わせた方が有利だろうという周りの助言もあり、彼もそれに納得した。よし。じゃ～そうしよう。

そして区役所に二人で出かけて婚姻届を出した。

国際結婚は面倒臭い。外国人登録証明書だの、彼が自国で婚姻していない証明書だの、ＨＩＶに感染していない証明書だの、いわゆる「偽装結婚」でない証明だの、不快になるほど疑われる。彼が「配偶者ビザ」を取得すれば日本での滞在が認められるが、ビザの更新を忘れると失効してしまう。

入国管理局に二人で何度も足を運んだし、いきなり家に入管のおじさん（実は年下だったらどうしよう）が二人でやってきて家の中をジロジロ見て行ったこともある。タンスの引き出しを開けて、ちゃんと彼の衣服があるか、下駄箱を開けて彼の靴があるか、灰皿の吸殻は誰のか。洗濯物をとりこんで部屋の中がとんでもないことになっているところにいきなり来たもんだから、全部押し入れの中に放り込んだのに、衣類のチェックのために開けられてしまった…。

そんな楽しい経験を経て、やっと入籍。実は思った程カンドーもカンゲキもなかった。

そして、家に帰って来てからホッとしたときに「あれ？」名字のこと、何も訊かれなかった。慌てて区役所に電話したら、「名字を変える場合には別の手続きが必要です」

ヽ（・ω・｀ )…
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…（ ´・ω・)ノ

もう面倒臭いから、別姓でいいやってことに。

翌年、結婚式で彼は宗教の壁を越えて『神前式』をした。
慣れない手つきで玉串を捧げ、誓詞もニホンゴで読み上げた。珍しく緊張しているのが隣に居てよくわかった。ちょっとカンドーした。

一番カンドーしたのは、彼にビザが下りたとき。
実は何度も入国出国を繰り返し、しまいには不法滞在をしていた彼と入籍するにあたり、弁護士に相談もし、入国管理局に何十種類もの書類を提出し、審査の結果によっては強制送還になることも考えられ、何度も不安に押しつぶされていたから。

入管の書類の文章は気の小さな私には恐ろしかった。

強制送還の前に仮放免許可により身柄の拘束が仮にとかれます。仮放免を受けるためには３００万円以下の保証金が必要になります。金額は後日お知らせします。

云々…。きゃ～～～っ。

審査が決まるまで（個人差があり、半年から３年くらい）は、県外に出るのもいちいち許可をもらいに行かねばならず、審査官に「その間はたとえ国のご家族に不幸があったとしても帰ることはできませんが、いいですね」とすごいことを言われた。さすがに彼は一瞬躊躇していたが、小さい声で「はい」と言った。私だったら拒否しそうなのに。

でもって、夫婦ともども就職している証明書、預金がある証明、家を借りる時の証明（ちゃんと二人で住むことになっているか）、二人が出会ってからのいきさつ、二人の婚姻を認める保証人の一筆、などなど…。そしていきなりの訪問チェックよ。

まぁ不法滞在さえしていなければこんなには面倒ではないのだが。
だからビザが下りましたといわれたとき、不覚にも涙が出てしまった…。

一部の偽装結婚のおかげでこんなに面倒臭くされてしまったのね。
入管のおじさん（おにいさん）も、好き好んであんなところまで来たくはなかったでしょうに。

そんなこんなの結婚記念日の今日は、マークＸに乗って９９円ショップにデートだ