見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

ボニートの不思議な風景(その1/虫)

2007-12-24 05:01:33 | 南米
ボニート(Bonito)は、世界最大級のパンタナール湿原の入り口にあたる小さな町である。パンタナール湿原のサファリや湿原ツアーへの足がかり地点になるが、同時に、付近の地平線まで広がる牧草地の周辺には、美しい自然が残されており、青い鍾乳洞探訪や川遊びを楽しむレジャー客が国内外から訪れる。

<ボニートのメインストリート>

■虫はどこ?

パンタナールの蚊の大群に疲弊していたので、ボニートの「ネイチャーワールド」に警戒心があったのが、行ってみてほっとした。
まるでアメリカの西部開拓時代の映像を見ているような素朴な町だった。見事に碁盤の目に区画された町の道路は、中心を貫くメイン道路と数本の主要道のみに舗装が施されているだけ。街路樹と石畳の歩道が美しい中心街に並ぶ平屋の店舗も素朴で、まるで暫定的な映画セットの街並みを見ているかのようだ。
そして、これがどうしても不思議なのだが、辺りに虫がいない。

<メイン道から1ブロック外れると未舗装道>

滞在宿は、ブラジルで再認識した充実のIYH(国際ユースホステル)。ブラジルで利用したIYHは、リオ、クリチバ、イグアス、ボニートと4ヶ所目になるが、そのどれもが充実した施設とサービスを誇っていた。特に、イグアスとボニートは、本格的なツアーデスクを備えたリゾートホステルで、プールやゲームヤードなどを備え、宿泊棟は家族、カップルからバックパッカーまで満足させるバラエティに富む部屋設備を整えていた。

<ボニートYH>


ボニートのYHばかりではない。イグアスのYHでもそうだった。夜、オープンロビーできりっと冷えたビールを飲んでいても、蚊に刺されない。夏、半袖短パンの気候である。もちろん、周囲は草むらも熱帯植物も茂る大自然のリゾート地である。

<ボニートYHの共同キッチン>

しかし、しかしである、YHの野外ロビーを照らす電灯に、時々1匹か2匹の小さな羽虫が飛ぶ姿を確認する程度で、夜の光に群がるはずのガもカもコガネムシも(それらは皆、パンタナールのロッジの多数の住民だった)全くいないのだ。
「どうして虫がいないんですか」大量の殺虫剤を撒いているのではないかと心配になって、イグアスYHのホステルスタッフに訊いてみた。「まだ真夏になっていないからです」という返事。でも、もうプールに入る陽気だし、直射日光は暑いし。

<イグアスYHの中庭>

「蚊や蛾がいないけれど、何か薬でも撒いているんですか」と、角度を変えてボニートYHのスタッフに訊いてみた。「いいえ、何もしていません。でも、蚊はいますよ」。確かに、その夕方、ハンモックで一ヶ所刺された。パンタナールで鍛えられたせいか、一匹など気にならない。それにしても・・・この謎は未だに解けない。


↑YHを示す看板や広告もリゾート地では目立つ。宿泊しなかったが、イグアスのアルゼンチン側にあるYHは、小さなリゾートホテル並の敷地面積と様相を呈していた。


↑イグアスYHのプールでくつろぐ若者たち。イグアスの滝を見て汗だくになった体をプールで冷ましている。


旅行業者資格やガイド資格を有しているイグアスYHのツアーデスク


イグアスYHのコッテージのバスルーム。バスタオル・ベッドリネン、朝食が付いて、エアコンルーム一泊1800円/1人!



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