見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

グラナダの風景

2007-10-22 06:55:33 | スペイン
スペインに入って4つ目の街、グラナダ。高校時代、クラシックギターに触れていた時期があり、「アルハンブラの想い出」を弾くことが夢だった。その繊細な調べが語るグラナダの空気を吸ってみたいと思った。
グラナダに着いた日は夜遅く、ホステルの場所を探し辿り着くまで苦労したが、朝、3階のダイニングに隣接するテラスに出てみて驚いた。グラナダの街が一望できる。アルハンブラ宮殿側の丘の中腹にホステルは立地していた。
昨年オープンしたばかりの小さなホステル「El Clandestino」。若くクールなオーナーのこだわりと気遣いもあって、私にはとても居心地がいい。

10月下旬だが、日差しは強く、昼間の散歩にサングラスと帽子は欠かせない。半袖Tシャツでも汗ばむくらいの暑い晴天の昼間に対して、夜は厚手のセーターやジャケットが必要なくらい冷え込む。驚くほどの日較差だが、連日の雲ひとつない真っ青な空は、理屈なく人を幸せな気持ちにしてくれる。

7世紀以降のイスラム教徒によるイベリア半島支配の拠点だったグラダナには、イスラム最期の王朝の栄華の香がそこかしこに残っている。
無血開城の結果、多くの建築が残ったという奇跡の王宮「アルハンブラ宮殿」、狭い路地が複雑に交差するイスラム世界のメディナを彷彿とさせるムーア人の街「アルバイシン地区」、フラメンコのメッカで洞窟が集まる「サクロモンテの丘」、アラブ風喫茶店やタパスの美味しいバルの集まる「カルデリア・ヌエバ通り」・・・

フラメンコ、ギター、スペイン語、美術等を学ぶ海外からの学生も多く集まり、エスニックで自由な雰囲気の落ち着いたグラナダの街の魅力は尽きない。



↑洞窟が点在するサクロモンテの丘からは、左にアルハンブラ宮殿、正面にグラナダ市内が一望できる


↑複雑な路地が丘の上まで続く旧ムーア人街「アルバイシン地区」


↑炭火の上にフライパンを乗せて焼いた大きな栗はホクホク(^^)


↑ジプシーたちの居住したという洞窟を模したバルでのフラメンコ


↑街の白い壁はすべて、名も無きアーティストたちのキャンバス


↑サクロモンテの丘に洞窟を掘って居住する人たち


↑アルハンブラ宮殿のテラスからは、サクロモンテの丘とアルバイシン地区が一望できる


↑イスラム建築の残る病院は観光客に一部を開放している


↑街の真ん中にある海鮮市場は午前中だけの営業


↑ふわふわの羽根布団が嬉しいホステルのベッド






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